高付加価値化事例①
<取り組みを開始の経緯>
今回の事例は、河口湖にある老舗旅館。築60年経過した各部屋55㎡の一般的な和洋室が多くあり、高価格客室の整備が不十分という課題があり、高単価の個人利用のお客様よりも、従来の修学旅行の需要が多くありました。
河口湖、富士山の麓、というロケーションを活かしたインバウンドは多いが、アジア圏のお客様が多く欧米豪の長期滞在者を受け入れすることができずにいることに課題がありました。
また、担い手不足による、少人数でのオペレーション体制を構築することも取り組まれています。
以上のような課題背景から、サービス価格の向上や省人力化に伴う高付加価値化の実施を行った事例を紹介します。
<具体的な取り組み>
①観光庁、高付加価値化補助金を活用した客室のリニューアル
隣り合う2部屋を連結し、ベッドルームとリビング、ワーケーションスペースを完備し、長期滞在が可能な客室にリニューアルしました。
一般客室の畳エリアと寝室エリアの用途を変更し、通常のベッドとリビングのソファーベッドを導入することで、従来の和室と同じ定員で稼働できるようなベッド対応の客室にリニューアルしました。
以上のような改装により、宿泊単価並びに稼働率の向上による高付加価値化を実現しています。
②食事提供、客室備品の見直しによる省人力化
昔ながらの懐石料理の提供から、バイキング形式への料理提供様式を変更することで、これまでのオペレーション人数から、1/3の人員で接客を対応することができるようになりました。
客室の呈茶を廃止し、ラウンジでのフリードリンク、お菓子の提供に変更することで、こちらも省人力化することに成功しています。
客室内も、ベッドを導入することで布団敷きも不要とし、お客様滞在中の客室サービスを最小限とすることで、限られたスタッフでサービスオペレーションを行うことに成功しています。