高付加価値化事例⑤
<取り組みを開始の経緯>
「岐阜提灯の技術を使って、このインテリア照明などデザイン性に優れた商品を開発することで、これまで提灯に親しみがなかったエンドユーザに認知してもらい、イメージアップを図ることで、自社のイメージアップにつなげたい」という経緯から実施された事例です。
[具体的な取り組み]
1.かねがね、岐阜提灯の技術を活用した照明インテリアの開発をしたいと考えていました。
しかし特にデザインが重要と思いながらも、どのような方に相談すれば良いかなど考えあぐねていました。
そんな時、デザイナー内田繁氏に商品開発を受けていただけました。
2.「ギフトになるインテリア照明」をコンセプトとしてパッケージにもこだわり、商品開発を進めました。
3.デザイナーのラインを再現するには、従来の提灯型製作の職人では難しく、提灯型の設計、製作を最初からトライする必要がありました。
そこで、提灯型の製作には職人ではなく、CADで設計しレーザーで金属板を精密に切り出す方法を生み出しました。
また、岐阜提灯の軽やかさ、たたむ簡便さを活かした構造の開発も試行錯誤の連続でした。
4.商品の品質は熟練した張りの職人技が重要です。
そしてついに、伝統工芸の匠の技と現代技術の融合した商品を開発できました。
提灯部分はヒゴ巻きからカミソリ裁ちまで全て手作業です。
凸面のカーブを一定の糊代で下の和紙を切らないようにカミソリ裁ちするのは熟練の卓越した技術を持った職人しかできない技術です。
このカミソリ裁ちのラインの綺麗さが、提灯の繊細さと、軽やかさを表現する重要な技術となり、商品の価値を創造しています。