過去の受賞者のその後
WHATNOT HARDWARE STOREの伊藤史晃さん

2020年に開催された第4回価値デザインコンテスト(勝ちデザグランプリ2020)で、内閣総理大臣賞を受賞されたWHATNOT HARDWARE STOREの伊藤史晃さんにお話を伺いました!

 

WHATNOT HARDWEAR STORE
〒673-0404 兵庫県三木市大村530
伊藤史晃
http://whatnot.jp/

会社の事業内容について、教えてください。

兵庫県の三木市は金物や大工さんが使う道工具、のこぎり・ハンマー・コテなどを作る金物の産地です。弊社は各メーカーさんが作った商品、金物関係を仕入れ、全国のホームセンターやEC事業者、各小売店さんへ、B to Bの卸の仕事をすることが本業となっています。

受賞された事業のその後の状況について

【WHAT NOT】はもっと世の中に道工具を広めたい、DIYユーザーを多く作っていきたい!!という思いから始まった事業です。まずは、道工具を身近に置いていただくために、各商品にデザイン性を加え販売をしていきました。ですが、「誰がどんな趣向や考えをもって作った商品かを消費者が求めるようになり、普通にデザインをするだけでは売れない時代。」が来ていると思います。弊社ではアップサイクルを意識し敢えて廃材を使った商品を作ることを受賞後も継続的に行っています。地道なアップサイクル事業を続けたことで、昨年くらいから大手を含めた各企業様から廃材を活用したワークショップ、DIYアイテムに特化した商品開発、アップサイクル事業のご依頼も頂いています。【WHATNOT】のロゴを使ったアパレルアイテムなど、時代に沿った良い派生のコラボレーションが始まってきていると認識しています。

具体的な商品はどういったものがありますか?

昨年発売された【WHATNOT】のロゴが入ったアパレルウェアです。

価値デザインコンテストについて出場された経緯、改めての感想、出場のメリット、周りの反響などを教えてください。

出場した経緯は、当時のJCの委員長から声をかけていただき出場しました。私はJCが目的・経済効果が具体的ではないように感じています。「街のために人のために」と言われますが、自分のこともできていないのに?と言う話に陥りやすい。自分が後輩の為にJCの目的・経済効果を伝えるツールは何があるだろう?と考えたときに、ビジネスコンテストに出場し、実際に表彰を受けることで何かを伝えることは出来ないかと考えました。2018年度に一度出場し経済産業大臣賞をいただきました。同事業でしたがその時はトップがとれませんでした。そこまで来たら絶対トップを取りたい!と思い、2020年度に再出場し内閣総理大臣賞をいただきました!!物理的な受賞歴によって、仕事の成果発表の場があること、素晴らしい賞をいただく機会があること、賞のネームバリューによって経済効果があることを伝えることができるようになりました。

今後の会社の方向性、構想、目標性について教えてください。

当時から何も変わっていません。日本の人口は減少していくと思いますが、その中でマーケットを取りに行かないといけない。しかし、マーケットや新築事業には限界があり、自分でDIY作業をする人、その中で我々【WHATNOT】の道工具のマーケットを増やしていく必要があります。
道工具に興味を持っていただくために、今後もデザイン性・実用性のある商品を開発し続け、DIY作業をしたいと思えるようなイベント、ワークショップを日本全国で展開していけるように我々の知名度を上げていけるブランディングに力を入れていきたいと考えています。

その他PR等があればお願いします。

「Life with Tools」道具を身近にを、コンセプトとしたDIY、アウトドア関連の店舗を展開しています。https://whatnot.theshop.jp/

最後に、2023価値デザインコンテスト出場者へメッセージを頂けますか?

受賞できればそれは財産になる。しかし、受賞するだけではあまりビジネスへは繋がりません。賞を上手く活用することを想定することで【わくわく】に繋がり、そのモチベーションをもってコンテストに臨んでいただければ、受賞した時の嬉しさも倍増するのではないかと思います。

(取材:社会課題解決推進委員会 委員 佐伯純子、久安宏一)