岡山県真庭市という人口減少が進む地方都市で歯科医院を経営しながら、入れ歯や被せ物など歯の機能を回復する補綴の分野において世界水準の治療を実践している。アメリカ補綴学会でのポスター発表で最優秀賞を受賞(2024年)、国際的な入れ歯技術認定資格(SEMCD)のマスターインストラクターに就任(2026年)。セミナーや講演を通じて全国の歯科医師への技術指導、歯科専門誌(QDT・クインテッセンス・歯科評論・デンタルダイヤモンドなど)への執筆、ネパール・マレーシアでの英語講演、オーストラリアでの先進医療施設視察など、田舎の歯医医師として国内外で発信・研鑽を続けている。
歯科医師の父の背中を見て育ち、「人の役に立つ仕事がしたい」という思いから歯科の道へ。大学卒業後は関東で研鑽を積みながら、生まれ故郷・真庭市の人々の役に立ちたいという思いで帰郷し、飯田歯科本院を継承。「田舎だから世界最先端の医療は無理」という常識を覆すべく、地方にいながら国内外で積極的に活動を展開している。真庭から世界へ、そして世界から真庭へ――地方と世界をつなぐ田舎の星であり続けることが、自分の使命だと考えている。
住む場所で、受けられる医療の質が変わるのはおかしい。都会だからできる治療、田舎だとできない治療――同じ人間なのに、生まれ育った場所でその差が生まれることはあってはならない。真庭という日本有数の陸の孤島から世界最先端の歯科医療を届け、どこにいても同じ質の医療が受けられる環境をつくることが私のビジョンである。
真庭で世界水準の治療を実践しながら、国内外での発信・研鑽を続けている。しかしその核心は、自分が楽しそうに最前線に立つことにある。かつて私が所属しているスタディーグループの後輩が、父親の体調不良を機に地元へ戻らざるを得なくなった際、「田舎に帰らないといけなくなりました」と悲しそうに話してくれた。その言葉の裏に、都会でなければ学べない・やりたい治療ができないという諦めを感じた。だからこそ、自分が真庭で世界と戦い続けることで、地方出身の若手歯科医に「田舎でも世界と戦える」という背中を見せたいと思っている。
「あなたを見て頑張ろうと思った」――かつて悲しそうに田舎へ帰っていったあの後輩が、今そう言ってくれている。数字で測れる変化ではないかもしれない。しかし、一人の若手歯科医の人生の向きを変えたこと、そしてその連鎖が日本全国の地方医療のボトムアップにつながると信じて、今日も活動を続けている。