【はじめに】
私たちが住み暮らす岩手県は、北上山地と奥羽山脈に囲まれ、三陸海岸や八幡平など、美 しく雄大な自然に抱かれながら、平泉の中尊寺金色堂に象徴されるような、奥州藤原氏の栄 華や南部藩・盛岡藩の歴史など誇り高い文化があり、宮沢賢治・石川啄木といった、多くの 文化人の故郷でもあります。岩手県の印象は、まじめで控えめな人が多いと言われますが、 そこには人の素朴さに加えて、困っている人にはさりげなく手を差し伸べ、見返りを求めず に当たり前として行動する人情や、今でも多くの地域で、季節ごとの行事や地元の祭り、草 刈りや雪かきといった共同作業のように、地域全体で助け合い、互いの幸せを大切にしてい るとても温かみを感じられる地域となっています。私は、助け合いや人・地域を大切にする 想いの土台にあるのは、「愛」だと思っています。過去の思い出と結びついた懐かしさ、地 域の人・暮らし・日常への共感や体験、より良い岩手県の未来を願う想いにはすべて、愛と いう言葉を付け加えられるのは、まさに地域が愛を土台として成り立っている証と言える でしょう。
岩手県への愛が希薄することは、大きな損失をもたらします。特にも、地域コミュニティの 沈滞を招くことは、先人から脈々と受け継いできた知識や経験、技術が途絶え、地域の不活 性化につながり、人口減少、防犯・防災力の低下、地域経済が衰退する恐れがあります。私 たち一人ひとりが「愛」を土台にした岩手の創造を行うことで、幸福の輪が広がり、愛する 身近な人、地域、そして岩手県全体の明るい豊かな社会につながっていくのです。
【岩手ブロック協議会の役割】
岩手ブロック協議会のあるべき姿に記載されている通り、岩手ブロック協議会はアカデ ミーをはじめとする人財育成事業、地域を巻き込んだブロック大会の開催などを通じて日 本青年会議所、東北地区協議会と各 LOM の連絡調整機関としての役割を果たし、各 LOM の 目指す明るい豊かな社会を展開していく運動の実現を後押しするため、積極的な LOM 支援 を実行していかなければなりません。
現在、入会 3 年未満の割合が 50%を超えている LOM が多く、入会歴が短いメンバーが多い LOM では、役割の引継をする時間を作れず役職を経験するメンバーや、JC の理念や運動を十 分理解できずに理事や出向に前向きなになれないメンバーがいる現状があります。県内各 LOM が希望をもたらす変革の起点として活動するためには、岩手ブロック協議会が LOM の活 動を支援し、特にも各 LOM のメンバーが 1 年間を通して全うする役割に対して、パフォー マンスを最大限発揮できる効果的な役割別情報提供を行うことで、LOM の組織活性化につな がる支援になると確信しております。
【親しみを持てる岩手ブロック大会の開催】
岩手の JC 会員が一堂に集い、社会開発運動を作り、JC・市民・企業や行政が交流と連携 を深め、地域課題解決やリーダーシップの育成を促進する場として、岩手ブロック協議会が 掲げる 1 年間の運動の集大成を発信する岩手ブロック大会。 一つの大会の開催目的を達成するため JC 会員が協力するとともに、経験値を LOM に還元す ることができる事業にしたいと考えています。そして、特定の人や集団の考えと行動を変え る内容を実施し、交流を通してより良い岩手の未来を考える場を提供していきます。 開催地域に行かなければ体験できない歴史や文化に触れることができ、多種多様なファン クションが開催され、多くの来場者で賑わい親しみが持てる事業にすることで、岩手ブロッ ク協議会の運動の集大成をより多くの方々へ発信することにつながると信じています。 これまでの岩手ブロック大会の在り方を見つめなおし、本当にその地域で開催してよかっ たと、市民からも感謝され、私たちも「JC 運動が岩手をより良くしている!」と感じられ る事業にします。
【地域愛をもって活躍するリーダーの育成】
すべての LOM の新入会員が出向するアカデミーは、青年会議所の基礎や礼儀・礼節を学 び、リーダーシップの開発と、地域を想い活躍する人財育成を行う委員会として歴史を積み 重ねてきました。
現在、LOM の在籍人数が少なくなっている中で、一人ひとりのリーダーシップの開発は必須 であるため、LOM にとってより効果的なアカデミーを実現しなければなりません。アカデミ ーに出向したメンバーが、青年会議所がどのような団体なのか、理想である明るい豊かな社 会とはどのような社会なのか理解を深め、JAYCEE として共通の目的を持ち、目標を達成し 活躍する人財になることで LOM の組織力を高めることは効果的なことです。そして、アカデ ミーで培った知識や技術を活用し、人の心や地域に良い影響を与えるリーダーシップを持 つメンバーを増やしていくのは、持続可能な社会の実現につながります。活動を重ねていっ た先で、様々な役職や経験を担う時、なぜ、何のために JC 活動をするのか。そこにアカデ ミーで学ぶ地域愛を土台にしたリーダーシップ力がこれからの LOM、地域に必要であると確 信しております。
【結びに】
私が JC という存在を知ったのは、会社でお世話になっている取引先の代表から、歳や立 場の近い若手経営者が地域を盛り上げるために集まった団体があると教えていただいたこ とで初めて知りました。私の生まれは岩手県大船渡市で、当時、入社 4 年目で周りには会社 の人以外これといった知り合いもいなかったため、人脈を広げるにはちょうど良いと感じ JC に入会しました。JC に入会したのは、26 歳の年です。しかし、入会してから 2 年間は 事務局や委員会からの電話には出ず、言い訳ばかりをして例会・事業に出ませんでした。そ の時の私は JC に出ないことを他責にして、自分を正当化していました。ですが、3 年目の 年に多くの諸先輩方から無償の愛を受け取り、このままではいけない。こんなもったいない 人生を送ることは頂いた無償の愛の恩返しができないと強く感じるようになりました。強 い感謝の心が芽生えたのと同時に、なぜ私にここまで関わってくれているのか。なぜこんな にも良くしてくれるのかと感じて、諸先輩方の立場になったつもりで考えたことがありま す。それは、ともに同じ場所を目指し、辛くても弱音を吐かず、誰に何を言われたわけでも なく、多くのものを背負い込んで、もうダメだと何度も何度も思いながらも、その度に目の 前を歩くたくさんの先輩の背中に勇気づけられていました。そんな姿に奮い立たされて、不 安や恐れを小脇に抱えて前を向いて歩き続けていくと、いつの間にか自分が追っていた背 中の立場になっている。そして、私の背負い込んだものを支えてくれて、不安や恐れを理解 してくれる仲間や後輩ができ、かつて追いかけていたあの背中を自分自身が見せ続けるこ とで、これまでの恩を次世代に紡いでいくことができるのです。このすべての土台は「愛」 であり、私の全ての行動は無償の愛を前提に行っていきます。 私たちはできる。 私たちには価値がある。 すべては私たちが住み暮らす岩手の明るい未来のために。