名前:堤 香苗(つつみかなえ)さん
職業:株式会社キャリア・マム代表取締役  HP
JCI歴:2000年入会 / 2005年卒業
主な経歴:2000年キッズアントレプレナー委員会委員長ほか

自らの育児経験から働く女性の環境作りを思い起業。新しい働き方にフィットする人材の発掘、育成に力を注ぎ、東京都認定のインキュベーション施設「コワーキングCoCoプレイス」も運営する。「多摩に住む決め手は素敵なお隣さん」という堤先輩のストーリーを聞いた。

IMG_1317

新倉:本日はよろしくお願いします。まずはお仕事について聞かせてください。

堤:チーム型の請負従業の在宅ワークの仕組みを作っています。最近は耳にするようになりましたが、ワークシェアをしながら在宅で仕事をする形です。東京都の認定を受けている「コワーキングCoCoプレイス」という保育所併設の働く場所も運営しています。

新倉:以前はアナウンサーのお仕事をされていたとか。

堤:はい、もともとはフリーのアナウンサーとして活動していました。本当は東京FMのアナウンサーになりたかったのですが、私が就職活動をしていた年は新卒の採用が無かったので、最初からフリーで活動していたんです。

新倉:神戸出身ということですが、多摩に住まわれたきっかけは?

堤:結婚して子どもを授かったのですが、その時に引っ越しで多摩に住むか春日部に住むか悩みました。多摩市の緑がすごく気に入ったんですよ。木々がとてもしっかりしていて、その1本1本の存在感。そして、とても素敵なお隣の奥様に出会えたことが決め手になり、多摩市へ越して来ました。

「気付いたら、好きになれなかったお母さんたちと一緒のことやっていた」
IMG_1238

新倉:アナウンサーという華々しく感じる職業から、今のお仕事をはじめるに至った経緯を教えてください。

堤:出産前はテレビ局で仕事をしていて、早朝からタクシー、夜の帰宅は23時過ぎという生活でしたから、友人も全くいない状態でした。ですが、子どもを産み育てていくなかで、そういうわけにはいかないと思い、母親学級へ通ったり公園で遊ばせたりして、近所のお母さんたちとお近づきになろうとしていました。ですが、その頃そこにいたお母さんたちを私はあまり好きにはなれなかったのです。

ある日、公園へ行くと障がい者の子どもが遊んでいたのですが、まわりの子どもたちやお母さんとうまく帳合が取れない子がいたのを、遠巻きながら見ているだけでした。
後日、半年くらい経った頃だったかな。偶然、夜の公園でその親子に会ったのです。挨拶をしているうちに、「なんで夜の公園で遊んでいるのですか?」確か、そういう話になったと思います。「夜の公園だったら誰にも文句を言われないから…」と言われたのです。

そこで気が付かされたのです。あの、好きになれなかったお母さんたちと一緒のことやっているじゃないか。自らに対し、言葉にならない強い思いが巡りました。
その思いから、障がいのある子もない子も隔てのないイベントを企画し「私たち母親は自分自身の生き方を変えなくても良い」というような、3か月で約1500人の賛同を得ることが出来た。

「女性は結婚して退職するのが当たり前。それが私は嫌でした(笑)」
IMG_1172

新倉:そういう経緯があったのですね。

堤:インターネットやSNSもない時代でしたからね。この1500人の思いに応えるために、当時リクルートに勤めていた友人からの情報で独立支援情報誌『アントレ』に掲載されたことがすべての始まりです。当時、キャリア・マムは育児サークルとして活動していましたが、これをきっかけに法人化しました。JCIに入会したのもこの頃です。

新倉:昔は、女性は家にいて当たり前の時代、というイメージがありますが。

堤:そうですね。女性は結婚して退職するのが当たり前。当時は、10人いたら9人はそうする。そんな時代でした。でもそれが賢い方法であったのだと思います。夫の給料で食べていくのに困らないと思いますし。それが私は嫌でした(笑)。性格かな、生き方として嫌だった(笑)。

新倉:パワフル! 女性の時代と言われる先駆けに、堤先輩のような方がいたんですね。それでは最後に、堤先輩が思う青年会議所の魅力を教えてください。

堤:多摩青年会議所の周年の際、司会の依頼を受けたのが最初の接点でした。その頃、トラブルを抱えていたのですが、理事長が弁護士さんで助けていただいた経緯がありました。その恩返しをしたいと思い、入会したんです。
5年ほどの現役生活のなかで、JCI日本にも2年ほど出向しましたが、そこで学んだのは「おもてなしの心」。
何より、JCIの仲間は裏切らない。これが最高で最強の魅力ではないかなと思います。

IMG_1130
おしごとカフェ キャリア・マム

図1
コワーキングCoCoプレイス

堤先輩とは賀詞交歓会や地元の活動などで以前より面識はありましたが、ここまで深いライフストーリーを伺ったのは初めてでした。話を聞いていくうちに、先輩の人生がイメージとして浮かび、惹きこまれていっていました。
10人いれば10通りの歩みがあるように、私自身の人生そのものも充実したものにしていきたいと感じました。10年、20年経って後進を進む後輩たちにインタビューを依頼されるような人物になりたいと憧れを抱きながら、今後のJCIライフもまた充実させていけたらと感じています。

取材・原稿:新倉将也(JCI多摩)田中直樹(JCI稲城)