公益社団法人 日本青年会議所
東北地区協議会

東北地区協議会について

東北地区協議会 会長

公益社団法人日本青年会議所
東北地区協議会

2026年度 会長

荒生 卓真 君

(一般社団法人酒田青年会議所)

会長意見書

【はじめに】

私は2010年23歳の時にJCに入会しました。翌年3月東日本大震災が発災し私の所属していた酒田JCの活動は大きな変更を余儀なくされました。全国から集まる支援物資を酒田市の体育館に一時保管し、各々求められる物資を被災地へ届ける。連日のように支援物資を受け入れ、仕分けをし、運び出す、そのような活動をしていました。その時に見た先輩たちのリーダーシップ今でも忘れられません。常に自分たちが被災地に対し何ができるか考え、行動する姿に感動すら覚えました。純粋に「JCって凄いな」と思えた瞬間でした。その後も東北地方の復興のために東北のJCは様々な事業や復興支援を行い今に至ります。

2014年私が所属する酒田JCが主管となる東北青年フォーラムin湊町酒田が開催されました。当時私はLOMの委員長としてメインフォーラムを担当し、初めて東北地区協議会の運動に関わることになりました。東北地区協議会の様々な会議に参加し、役員の皆様から多くの意見をいただき構築されていく事業を肌で感じ、有意義な経験を積むことができました。また、そこでは震災からの復興への熱い想いや古来から東北地方の人々が持つ素晴らしい精神性『結の精神』を学ぶことができました。この経験が私の今日に至るJC活動の原動力になっていることは間違いありません。

さて、改めてJCの魅力は何なのかを考えてみると、「自己成長の場」であるという点です。JCの事業構築する際には、企画・運営・広報など一から考え実践することによるビジネススキルや組織運営にかかわる経験全般を学ぶことができます。また、プロジェクトの立案から実行までを自らの手で行うことで、責任感やリーダーシップが養われます。そして、委員会活動や例会を通じて、多様な価値観を持つ仲間と協働することで人間関係の幅を広げ、コミュニケーション能力の向上にもつながります。

次に、「地域への貢献ができる」という点です。JCでは、地域の課題を自分たちの問題として捉え、解決に向けた事業を展開します。例えば、青少年事業や防災事業、地元企業との連携による各おまつりへの参画やイベントの開催など、多岐にわたる事業が行われています。こうした活動を通じて、地域の人々とのつながりが深まり、自分自身が地域社会の一員として存在価値を持っていることを実感できるのです。

さらに、「人との出会い」も大きな魅力です。全国・世界各地の青年会議所メンバーとの交流の機会が豊富にあり、他地域や海外の先進的な取り組みを学ぶことができます。業種や職種を越えた横のつながりは、自身の視野を広げ、ビジネスや人生における貴重な財産になります。

そして私が最も重要な要素と考えるのが、「次世代のリーダーを育てる場」でもあるということであります。自分自身を高め、社会に貢献し、仲間とともに未来を切り拓く、そのすべてが経験できるのが、JCという組織の魅力です。

現在の東北地方は少子化・高齢化が進行しています。特に過疎地域では深刻な問題となっています。若年層の流出や結婚・出産の減少が続き、人口が減少しているため、地域の経済や社会保障システムに大きな影響を与えています。

若者が少ない現代社会、各地域のJC会員も減少傾向にあります。東北地方のみならず全国的にLOMの統合や解散などが見られます。東北各地のLOMも県庁所在地や都市部LOMを除けば少ない人数で運営しているLOMが大半であります。このままでは各地域からJCが無くなってしまう。そう感じてしまうことがあります。

このような地域の状況であるからこそ私たちはこのJCで自己成長を求め活動し多くの経験により力をつけ、その力をもって地域を輝かせることが必要であります。また、この世界までつながる青年のネットワークを持つJCには無限の可能性があります。多くの人と出会い、多くの情報に触れ地域を輝かせる方法を見いだせると信じています。そのためにも東北地区協議会は東北JCの皆様に対し、地域のリーダーになりうる多くの機会を提供してまいります。

 

【幸せな東北の未来を自分たちの手でつくる】

東北の明るい未来を考えるときに重要視しないといけないことは、今現在東北に住み暮らす若者や子どもたちが将来住み暮らし続けたいと思える東北がそこにあること、また、住み続けられる環境が用意されていることであります。我々の子ども世代や孫世代まで住み暮らし続けたい東北の実現に向けて行動を起こさなければなりません。そこには単に大人だけが環境を整備するのではなく、若者世代や子ども世代が自分自身で未来を切り開く意識を持つことが重要であります。そのために、若者が主体的に行動し未来を切り開くための運動を展開してまいります。また、東北に住み暮らし、幸せだと思える東北とは何か、そもそも幸せとは何かを追求し、幸福度を上昇させるための事業展開を行います。

 

【東北を代表するリーダー育成へ】

青年会議所は若きリーダーを育成し輩出し続ける組織であります。これまで、この東北の地域課題や持続可能な地域をつくるリーダーを育成し、各地域に輩出し続けてきた東北ゼミナール委員会。

では、今リーダーに求められるものは何なのか、この国自体リーダー不足と言われている中で、圧倒的なリーダー像というものはどういったものなのか。

私の考えるリーダーとは自分自身で叶えたい理想を掲げ、その達成に向けて揺るぎない信念のもと行動する人物であると考えます。そして常に前向きに世の中の状況をとらえ、挑戦していく。そんな姿に人は共感を覚え一緒にその理想を叶えたいと人々が集まります。

そんな、リーダーの中のリーダー、リーダーを束ねることができる真のリーダーこそ圧倒的なリーダーであります。今年度東北ゼミナール委員会では、そんな志高く、明るく、楽しく、前向きな、地域課題解決に向けて突き進む圧倒的なリーダー育成に向けて邁進してまいります。

 

【東北JCが一つになる東北青年フォーラムの開催】

東北のJC会員が一同に集い交流を図り、各地域での運動展開や各事業などの情報交換行う場としてや、東北地区協議会が掲げる1年間の運動の集大成を発信する東北青年フォーラム。今年度は山形県鶴岡市で開催されます。開催地域の歴史や文化に触れることも魅力の一つであり、その場に行くことでしかできない体験をし、見識を深め、各々の地域づくりのヒントを得ることも重要な要素であります。

また、東北のJC会員との交流を深めることも重要であります。各地域での運動やビジネス面での協力など、仲間づくりという機会を大いに活用してほしいと願っています。

東北の仲間同士が繋がり、一つになることがこの東北の明るい未来をつくり上げていく第一歩であると考えます。

また、東北地区協議会が掲げる東北への運動を発信し、多くの市民に共感を生み、東北の未来を創る発信を行ってまいります。

「JCってすごいね」「大きくなったらJCに入りたい」子どもたちからこのように言ってもらえる東北青年フォーラムin鶴岡を開催してまいります。

 

【東北地区協議会アップデート】

東北地区といっても北は青森県、南は福島県までとても長く広く、移動時間がものすごくかかります。日本全国的に交通網が発達し良くなったと言え、東北地方はいまだに高速道路や新幹線いわゆる高速交通網の整備が遅れています。

2時間の会議のために何時間もかけて開催地へ行き、時には前泊で行き、移動時間の負担を強いられます。また、東北地方は冬の降雪期間があり移動に危険が伴います。また、時間通りに交通網が進まないこともあります。

現地に集まり仲間とともに顔を見ながら交流を図ることはとても重要なことではあります。それこそが一番重要であると私は考えますが、東北各地から集まる負担やリスクを軽減するためにも、新型コロナウイルス感染拡大の期間から学んだデジタル化の技術を使い、効果的に且つ目的に合わせて会議や事業開催の在り方を変えていくことも必要であります。

そうすることでいままで東北地区協議会への出向を躊躇していた人が、移動の負担や時間拘束の軽減により前向きに出向をとらえてもらえるのではないでしょうか。本年度は東北地区協議会の在り方も現代社会の流れに即しながらアップデートし、多くの東北JCのために出向の機会を提供してまいります。

 

【災害時迅速な対応ができる協議会へ】

私の住むまちで2024年度大規模な豪雨災害が発生しました。私は発災後、ボランティアセンターの運営をしていましたが、本当に日本本会や東北地区協議会、山形ブロック協議会からの迅速な支援に助けていただきました。土嚢袋の不足や飲料水の不足となれば東北中のみならず全国各地から支援物資が届きました。また、ボランティア活動における人的支援、東北地区内のJCから本当に多くの皆様に支援に来ていただきました。JCがこれほどまでに頼もしいと感じたことはありませんでした。

2025年度大船渡において大規模な山火事による人的被害が多く出ました。避難所の設置や物資の支援依頼、炊き出し要請。このすべてに関わり迅速に動き出したのはやはりJCでした。

このような誇らしい行動を起こす東北JCは、災害の無い世の中を願うことはもちろんですが、災害は必ず起こるものと捉え、今後も発災時に迅速な対応が取れる組織としてアップデートしてまいります。今年度も引き続き災害支援に対する組織づくりを進めてまいります。

 

【結びに】

私の今の生活があるのはすべてJCのお陰である、そう思っています。20代前半でJCに入会し多くの先輩の指導を仰ぎ、少しずつ成長することができました。この貴重な青年の時間を尊い青年の運動に費やし、地域への貢献、自己成長という大きな経験を積むことができています。

現在、全国的にJC会員は減少傾向にありLOMの消滅が後を絶たたない状況が続いております。東北地区協議会内の現状を見ても、会員減少により活動自体が難しくなっているLOMや活動歴の浅い会員で構成され、数年の活動期間で卒業を迎える会員も増加しております。また、活動歴の浅い会員が主要役職に就かざるを得ない状況からもJCの魅力を語り会員を募る会員拡大に於いても苦戦を強いられる状況があります。

私は、このような時だからこそ原点に立ち返り、JC活動・運動の魅力や意義を深く理解いただき活動していくことの重要性をもっと伝えていかなければならないと考えます。何のためにJC運動があるのか、何のためにJC活動をしているのか、この問いを常に問い続け、地域や会社、家族に対し胸を張って行動する、JC活動を生き生きと行う会員を多く生み出します。

また、各LOMや各地域で必要とされる東北地区協議会であり続けるために、常に東北地方の、東北JCのリーダーである自覚を持ち、持続可能で、我々の子供世代や孫世代まで多くの笑顔あふれる東北の実現に向けて行動してまいります。

 

スローガン、基本方針、基本計画

スローガン チーム東北

基本方針 真の心が生み出す 幸せな東北へ

基本計画

  1. 【地区連】有事に備えた災害ネットワークの強化に関する事業
  2. 【地区連】第4回全国高校生政策甲子園に向けた地区予選
  3. 【地区連】JCカップU-11少年少女サッカー大会に向けた地区予選
  4. 【地区連】Leader’s Academyの実施
  5. 東北ゼミナールの開催による次世代リーダーの育成
  6. 東北青年フォーラムin鶴岡の開催

組織図

組織紹介

東北未来創造委員会 委員長

委員長 細川 拓也
(所属:一般社団法人横手青年会議所)

東北ゼミナール委員会

委員長 鈴木 達也
(所属:一般社団法人一関青年会議所)

東北青年フォーラム運営委員会

委員長 佐藤 浩庸
(所属:公益社団法人福島青年会議所)

JC運動連携委員会

委員長 阿部 真
(所属:公益社団法人新庄青年会議所)

総務委員会

委員長 髙橋 伊玖磨
(所属:公益社団法人仙台青年会議所)

財政規則審査会議

議長 土田 敬典
(所属:公益社団法人米沢青年会議所)

事務局

局長 西村 勇人
(所属:一般社団法人酒田青年会議所)

東北地区協議会の青年会議所

岩手県

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