礎となり未来を創る ~関東から新日本の再建へ~

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公益社団法人 日本青年会議所 関東地区協議会 
2019年度 会長意見書

中原 修二郎

礎となり未来を創る
~関東から新日本の再建へ~

 はじめに
 30年に亘る平成という時代が終焉を迎え、まさに今、新しい時代が始まろうとしています。我が国は、人口減少社会、超高齢社会に伴う深刻な人手不足や、AI、IoT、ロボット、ビッグデータ、仮想通貨等の台頭による第4次産業革命を迎え、未だかつて誰も経験したことのない時代に突入いたしました。このような社会において、責任世代である私たちは、地域の未来をどのように描き、未来を担う子どもたちに何を伝え残していかなければならないのでしょうか。
 1都7県からなる首都圏(東京都、茨城県、神奈川県、埼玉県、群馬県、千葉県、栃木県、山梨県)には、日本経済を牽引する中枢機能と、先端的な研究開発機関や、芸術、歴史、文化等の施設が集積されており、その半面、東京圏(東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県)への一極集中が日本経済にとって極めて大きなリスクとなっています。一極集中は、東京圏にとって経済効率性を高め、国際的存在感の向上に作用する一方、過密、渋滞問題、地方の活力低下などの弊害だけにとどまらず、高齢人口の加速度的な増加を引き起こし、さらには、巨大災害による中枢機能の崩壊等、日本全体だけではなく、世界的なリスクも高めています。これらの対策として、日本政府も地方創生による様々な政策を打ち出し、東京圏から地方への移住者を増やそうとはしているものの、それを上回る規模で東京圏への人口流入は続き、一極集中という高い壁はいまだに立ちはだかったままです。
 関東地区協議会は、この首都圏一極集中の是正に答えを出し、解決に向けた青年運動を推進できる「力」があると確信しております。
 関東地区協議会は、首都を抱え経済の中心として発展する傍ら、広大な関東平野と豊かな自然、悠久の歴史文化を伝承し、今158の地域で独自の魅力を輝かせています。そこには、地域を代表する8000名もの若きリーダーが存在しております。そのリーダーは、自身のLOMメンバーに成長の機会を与え、それぞれの地域で青年の運動を行い、新たなリーダーを育成し、市民に対し前向きな変化を起こしてきました。これら158の地域と8000名のメンバーこそが、関東地区協議会の最大の「力」に他なりません。
 私は、関東地区協議会内の地域と人との結びつきを広げ、強めることができれば、国内外の交流により、人、モノ、情報の移動の活性化を通じ、多くの経済発展の可能性が生み出されると考えます。完成しつつある地域間を結ぶ首都圏三環状道路等のインフラは、より充実した交通ネットワークとなり、首都圏内の人、モノ、情報等を多面的、重層的に広げることができます。このネットワークを積極的に活用し、一極集中から、様々な方向に人やモノ等が行き交う状況を作り出すことができれば多様な個性が多様な連携をしやすい環境が生まれます。地域間が連携することで関東地区協議会内だけではなく、日本全体へと広域的に課題を解決できる運動が生み出されます。その運動を伝播させ、そこに住み暮らす市民の、前向きな意識の変化を、より大きなものに変えていくために、関東地区協議会だからできるLOMへの貢献を行っていくことが求められているのです。日本が抱える課題に対し先駆けて行動し、新たな時代を切り拓き、日本の未来を創り上げていくのです。だからこそ、関東地区協議会は日本の礎であり、未来も日本の礎であり続けなければならないのです。

 時代を先駆けた青年運動の礎
 新日本の再建は我々青年の仕事である。
 この想いを胸に、先達が日本に青年運動を興してから70年が過ぎようとしています。先達は、日本の再建を果たすために先ずは、国内経済の充実と、国際経済との密接な提携を旗印に運動展開を行いました。1951年に日本青年会議所が設立されてから、同年カナダ・モントリオールで開催された第6回JCI世界大会において、日本青年会議所は、正式にJCIに加盟するに至りました。これは、1952年4月にサンフランシスコ講和条約が発効し、正式に日本の主権が回復される以前のことであり、敗戦国である日本の青年会議所がJCIへ加盟するまでの過程には、今を生きる私たちには想像できないような困難があったことでしょう。その頃のわが国は、戦火によって国土は焦土と化し、国民の多くを戦場と本土空襲で失い、日本の長い歴史において初めて経験する敗戦という忍び難い現実に遭遇し、その心は失意のどん底にありました。経済は崩壊し、ヤミ行為がはびこり、食糧不足は極度に達し、栄養失調や伝染病に悩まされ、日本のすべてを、連合軍総司令官マッカーサー元帥を総帥とするGHQが支配していました。そのような中での、この日本青年会議所のJCIへの加盟による国際舞台への復帰は、まさに「新日本の再建」の為に先達が日本人としての「誇り」を持った挑戦であり、青年運動の原点だったのです。それから70年に亘り、脈々とこの精神が受け継がれ、国内経済の充実と国際経済との密接なる提携を見事成し遂げ、先達による青年の運動は実を結び次世代へと繋いできました。
 そして今、バブル崩壊後、失われた20年、30年の時代を生き、長期的な日本経済の停滞と長引くデフレに苦しみ、多くの国民の心の豊かさまでも失いかけている中、利己主義から利他主義によって「デフレからの完全脱却」を確実なものとし、新たな時代を創ろうとしています。どんな困難な時代になろうとも未来を切り拓いていくのは私達青年なのです。今を生きる私達は、「明るい豊かな社会の実現」に向けて、歩みを進めていかなくてはなりません。それが私たち青年の変わらぬ仕事であり、使命なのです。

 国づくりの先駆けとして
 「人生100年時代」社会保障制度の在り方と生涯現役社会について活発な議論を
 現在、我が国は世界で類を見ない速さで少子化、超高齢化、現役世代の急激な減少等、大きな構造変化に直面しています。また、第4次産業革命やグローバル化等の進展により、産業構造や就業構造も大きく変化する見通しです。2053年には人口が1億人を割り込み、50年後の2065年には2015年比3割減の8808万人になります。働き手世代である生産労働人口は4割減と大きく減少し、政府が経済成長に必要とする1億人を保つのは極めて困難な状況です。人口減少を伴う超高齢化社会を迎えている日本にとって、社会保障制度の改革は避けては通れません。社会保障制度と言っても一括りにできないくらい問題は多岐に亘りますが、特に社会保障給付費は年々増加し、国民生活、そして日本の財政を圧迫している現状があります。
 1都7県を有する関東地区協議会158LOMを合算したとしても、今後25年間で75歳以上の後期高齢者が185万人増え、この結果医療や介護に対応できなくなり、高齢者やその家族が病院や施設を奪い合う構図になるだけでなく、その家族の介護離職も進むことが予測されております。(厚生労働省国立社会保障・人口問題研究所)
 超高齢化が特に進むことが予測される関東地区協議会だからこそ、この問題に率先して注視するとともに、当事者として有識者会議等により活発な議論を促します。増え続ける社会保障給付費を下げることに私たちは向き合っていかなくてはなりません。しかしながら、最近の高齢者は元気になっており、人生100年時代の到来は日本にとって大きなチャンスになり得ます。シニアパワーをビジネスや地域活動に活かすことで、生きがい・やりがいにより、健康寿命を延ばすことが可能になります。そうすることで、年金の受給開始年齢を遅らせ、医療費を抑制することが可能になります。人生100年時代への備えと生涯現役の社会の実現にむけて、関東地区協議会だからこそできる提言を社会に示します。

 世界との懸け橋~国際大会を起爆剤とした共生社会の実現~
 2018年の世界会議において、JCIが主催する2020年第75回JCI World Congress開催LOMが決定いたします。関東地区協議会は、2020年の世界会議に向けて、一般社団法人横浜青年会議所を全力で支援していきます。世界に対して、開港の地・横浜を起点に、横浜、神奈川、関東、そして日本の魅力を広く世界に発信するのです。さらに、2019年ラグビーワールドカップ、2020年東京オリンピック・パラリンピックの競技会場の他、キャンプ地としても関東地区協議会内全ての県で、多くの選手団の受け入れが決まり、各地域においても、様々な交流イベントが計画されております。今後ますます多くの外国人がこれらの地域を訪れ、地域活性の一助となるでしょう。このチャンスを最大限生かすために、関東地区協議会メンバーは、「横浜の地で開催されるJCI World Congress」「関東地区で開催されるオリンピック・パラリンピック」を全世界に発信すると共に、関東地区協議会内それぞれの地域の魅力を伝えることのできる「アンバサダー」となります。2020年までの国際的な機会において、関東地区協議会メンバーがこれらの大会の伝道師となり、海外メンバーに日本の魅力を伝播させていきます。そして「アンバサダー」となった全ての人は、2020年に関東の地で、その魅力を大いに感じるでしょう。このような好循環を作り上げ、関東地区協議会は、地域間だけではなく、世界との懸け橋となり、日本中の多くの夢や可能性を全世界へと伝播していく礎を築き上げることができるでしょう。
 また、これらの大会の開催が近づき、訪日外国人に対し、言葉や文化の障壁を取り除くための対応が各地で行われており、2020年以降もこの流れを推進させていくことが重要と考えます。これは、訪日外国人に対してだけではなく、障がい者にとっても、心のバリアフリーを進めていく上において大きな契機となります。東京オリンピック・パラリンピック開催地である関東地区協議会が先駆けて、世界中のオリンピアン、パラリンピアンとハンディキャップをもった人たちの懸け橋となり、共生社会の実現に向けた運動のきっかけを作っていきます。スポーツのもつ夢や希望の力を関東地区協議会内にある各施設等に広げることで、年齢や性別、国籍や障がいの有無にかかわらず、一人ひとりがより積極的に社会にかかわり、役割を発揮できるようお互いが支えあうような共生により、関東地区協議会内に人の交流が生まれ続ける環境を作り上げます。自分と相手との違いを多様な価値観と捉え、各地域がその特性を活かし、多様性を開花させることのできる共生社会を実現させて参ります。

 世界との友情からグローバルネットワーカーへ
 訪日外国人旅行客の拡大や、深刻な人手不足による外国人労働者の受け入れ、それに伴う成田空港の第三滑走路の着手の決定、羽田空港の飛行経路の見直しなどの機能強化により、関東地区は真の日本の玄関口となっていくことが見込まれます。さらに、これまで国内線が中心であった茨城空港においても7年ぶりのソウル定期便を就航するなど、今後関東地区は多くの訪日外国人を受け入れることとなり、世界との友好を築きながら国際競争力を高めていく必要があります。
 一方で世界を見渡してみると、「米国第一」の看板を掲げたトランプ大統領の就任から、内向きで排他的な政策は米国の国内社会の分断を深め、戦後の国際秩序を根底から揺さぶっております。世界的なポピュリズムの広がりによるグローバル化の停滞や民主主義の劣化に鈍感になり始めた米国と世界の姿がある中で、関東地区協議会が率先して、自身が住み暮らす地域をつくりあげていくためには、外国人と共存していくための国際感覚を磨いていかなくてはなりません。関東地区協議会には、海外のLOMと姉妹提携を結んでいる青年会議所が数多くあります。関東地区協議会は、改めてJCの三信条の一つである世界との友情をキーワードに、積極的に国際的な交流事業を行うことで、世界とのネットワークを構築して参ります。人財間の横の繋がりや地域の自然環境、歴史・文化・伝統等、人や知識、情報等が多種多様に交流、コラボレートする場を各地域で創出することで、関東地区協議会における国際社会とのネットワークが構築されるでしょう。また、国際交流の場の一つとして、2019年度、韓国の済州島で開催されるJCI Asia Pacific Area Conference(アジア太平洋地域会議ASPAC)は絶好の機会となります。国際感覚を養うために、国際の機会に積極的に触れて、世界との友情を深めていくことで、関東地区協議会は、その橋渡し役として、世界中の仲間との交流機会を牽引することができるグローバルネットワーカーを育成いたします。

 防災減災を起点とした広域的なネットワークの確立
 東日本大震災をはじめ全国各地で発災している地震や大規模水害、未だその爪痕は深く、真の復興まで道半ばです。各地会員会議所をはじめ各ブロック協議会はこれまで様々な形で復興支援活動を続けてきました。その支援の中でJCのネットワークがあったからこそ迅速な対応により、市民の助けになったことも多くありました。このネットワークを有事の際にだけ発揮するのではなく、日ごろから準備をしておく必要があると考えます。震災を風化させることなく、継続して取り組んでいかなくてはならないことは、今後高い確率で起こりうる首都直下型地震への防災・減災への備えと、関東地区内、日本国内で同じような震災が発生した時に対応するための広域的な支援体制の確立が必要と考えます。
 関東地区協議会は、長年培ってきた関東地区内ブロック、LOMとの繋がり、共助の輪を、関東、全国へと広がる広域的なネットワークとして構築いたします。これは、有事の際にのみ発動する防災減災ネットワークではなく、常日ごろから有事を想定したものでなくてはなりません。例えば、首都に大規模災害が起こったことを想定した各ブロック協議会同士での役割分担を取り決めておくことが重要と考えます。そのためには、各ブロック協議会との連携は元より、ブロック内会員会議所メンバー同士のコミュニケーション、運動発信及び、158LOMの情報共有ができるシステム構築を行う必要があると考えます。そして、行政や地域団体など青年会議所の活動から培ってきたネットワークを繋げることで、更に強い関東地区協議会へとなっていきます。人と人との絆を土台に、ブロックやLOM同士の懸け橋を関東地区協議会が創り上げていきます。多くの人が安心して住み暮らせる地域を私たちの手で実現して参ります。

 日本の礎「カンチクブランド」
 運動展開の後押しとなる関東地区協議会
 関東地区協議会には、それぞれ独自の特色を持った地域が数多く存在する一方で、そこに住み暮らす人口の多さに比例し、解決すべき課題が山積しています。各地会員会議所は、地域の問題点を即座に発見し、解決に向けた具体的な行動を起こしてきました。自分たちが生み出した運動が、日本全国へ拡がり、大きく展開していくよう活動に励んできたのです。それぞれの地域のJC運動は無限の可能性を秘めています。関東地区協議会は、それらの運動に対し、LOM同士の連携を促進し、地域にまたがる諸問題の解決に向けた運動へと昇華させることが出来ると考えます。社会を大きく変える可能性のある事業が関東地区協議会内には必ず存在するはずです。関東地区協議会は、この可能性ある事業にスポットを当てることで、LOMの活力を引き出す大きな役割を果たし、社会へ大きなインパクトを与えていくのです。それこそが新たな時代を切り拓く関東地区協議会のあるべき姿ではないでしょうか。自分たちの運動が日本や世界の舞台に上がることで、その運動が日本全体に広がることとなるでしょう。その後押しを通じて、LOMに寄り添い、喜びを分かち合い、ブロック協議会と共に考え行動し、地域を輝かせて参ります。

 1万人の力
 2018年度は、会員交流を図るために、関東地区協議会出向者を対象とした研修事業や交流イベントを開催いたしました。委員会やブロック協議会の垣根を越えて、多くの出会いと友情を育むことができ、その結果、関東地区大会に向けて、心を同じくすることに繋がりました。本年度はこの流れを引き継ぐとともに、関東地区協議会内の会員交流を今まで以上に促進いたします。より多くの仲間と出会い、高い目標を共有し、強い一体感を構築することで、メンバー一人ひとりの成長に寄与し、関東地区協議会のブランディングを高めて参ります。そのためには、関東地区協議会内の会員拡大は重要な要素になります。私たちはなぜ会員拡大をしなくてはならないのでしょうか。青年会議所の使命は、40歳までの青年世代が現役メンバーとして地域に根差した運動をしていくことです。メンバーは誰もが年をとり、どれだけ英知と勇気と情熱をもっていても40歳で卒業します。つまり、私たちは、組織内の新陳代謝が早いからこそ次代を担うメンバーを拡大することでいつまでも青年の運動を起こしていくことができるのです。関東地区協議会のブランディングを高めていくためには、多くの同志の力が必要です。1万人の同志が存在し、交流しあう輝きに満ちた関東地区協議会を想像してみましょう。その輝きは、圧倒的な存在感に加え、あらゆる可能性の宝庫となり、さらに多くの同志を引き込む力となるでしょう。関東地区協議会は、158LOMのメンバーと思いを同じくするため、各ブロック協議会が更なる拡大に対するモチベーションを上げるための取り組みを行い、1万人の必達を実現させます。多くの仲間がより多くの機会を得られるような環境を作ることで、同じ志を結集させ、関東地区協議会をさらに発展させて参ります。

 新たな時代を切り拓く人財育成
 戦争から学ぶ日本人としての誇り
 夢を失った民族、すべての価値をモノに求め、心の価値を見失った民族、自国の歴史を忘れた民族。アサヒビール株式会社の名誉顧問であられた中條高徳氏(1927年5月3日-2014年12月24日)が生前述べられていた民族滅亡の三原則です。
 戦後70年余が経過し、戦争の時代を生き抜いた人が減る中、関東地区協議会は、日本国憲法改正の推進運動に加え、日本人としての誇りをもった若者を育成するため、10年にもわたり激戦地の一つである硫黄島訪島事業を開催してきました。私自身も過去に激戦地といわれる沖縄とペリリュー島に足を運び、遺骨収集の活動と慰霊をした体験により、自分の中にある日本人という感覚が大きく変わったことを今でも覚えております。「自分は生かされているんだ」という先祖やまわりの人への感謝の気持ちをもつとともに、日本人としての誇りをもった瞬間でした。
 祖国を守るため、本土の愛する家族を守るために、自らの犠牲を覚悟し、戦死した先人たちは、どのような日本を思い描いていたのでしょうか。先人たちがそこまでして守り、そしてここまで復興させてきた国を、受け継ぎ、次の世代に伝えていくことが、今を生きる私たちがすべきことではないでしょうか。関東地区協議会は、硫黄島を題材とした人財育成事業を、これまで以上に多くの子どもたちに広げていくために、明確な目的意識をもって、戦争の歴史や命の尊さを伝え広めて参ります。先人たちの想いに触れ、自国を愛することで、日本の将来に夢を持つ若者を育成し、心の豊かさに価値を見出す心を醸成いたします。このような日本人としての誇りをもった子どもたちとともに、新しい時代を創り上げていきます。

 未来を創るための政治参画へ
 2016年公職選挙法の改正により、選挙権年齢が18歳以上に引き下げられてから3年が経過しました。若い有権者が新たに加わりましたが、現状は、未だにシルバー民主主義と言われております。今を生きる若者は、インターネットやSNSを通して、ありとあらゆる情報が手に入りやすい環境にあります。このような時代の中で、政治選択するにあたり、以前にも増して、自らの考えで、正しく判断し、選択する能力、すなわち政治リテラシーが求められます。自らの未来を自らが決めていくという過程における政治選択には、自分自身のニーズや未来を担う子どものための最良な選択、世の中の課題全てを総合的に判断しなければなりません。当然矛盾や葛藤がありますが、そこで苦心を重ね選び抜いた結論で票を入れることが、政治リテラシーを持った投票行動なのです。そうした政治リテラシーを身につけるためには、主権者意識を高める教育が必要です。そうすることで、政治・政策に対して関心を持ち、官僚や政治家任せではなく、また、一方的なメディアの情報に左右されるだけの思考でもなく、当事者意識を持った若者が育つでしょう。
 政治とは社会の問題解決であり、選ぶ側もそうした視点を持っていなければなりません。昨今政治のレベルが下がったと言われておりますが、それを選んだ私たちの責任を理解することが大切です。政治は国民を映す鏡といわれるように、選ぶ側の意識が高ければ政治のレベルも高まるでしょう。国の政治のレベルが上がれば同じように国民の意識も高まります。その逆も同じです。関東地区協議会は、各ブロック協議会と連携しながら、18歳以上の選挙権年齢の引き下げによる本質的なシティズンシップ教育に取り組むことで、若者だけでなく、社会全体の政治リテラシーの引き上げにもつながっていき、その結果、日本全体の問題を解きほぐす人財を送り出し、自ら未来を選択する希望に満ち溢れた多くの若者を育んで参ります。

 全ての人に価値を見出す関東地区大会
 関東地区大会は4つの益といわれる地域益、参加者益、LOM益、主催者益を相乗的に得られるように構築していかなくてはなりません。私たちが主催してきた関東地区大会は、誰を対象に、どのような貢献をしなければならないのでしょうか。私たちは改めてこの4つの益と向き合い、共通認識のもと、大会前と大会後では、各々がどのような変化を遂げているのかをイメージして、より多くのメンバー及び市民が参加する大会を構築して参ります。開催地域においては、関東地区協議会のスケールメリットを活かした経済効果を与え、市民と行政と関係団体を繋ぎ、地域を発展させていくためのレガシーを創出していきます。参加者にとって、この体験が人生の転換期になるような衝撃と感動を与え、自らが住み暮らす地域に対して主体的に参画できる前向きな意識変革を起こします。主管LOMは、大会運営を通してメンバーの成長はもとより、組織力の向上に寄与し、更なる地域発展に向かうための、次なるステップに繋がるLOMが発展する機会を提供し、主催者である関東地区協議会出向メンバーにとっては、関東地区協議会最大の運動の発信の場であるとともに、最大の自己成長の機会を創造いたします。このように、メンバーの成長、LOMの強化、市民の意識変革、地域の発展という好循環を生み出せるように、関東地区内158LOM・8000名のメンバーにとって、そしてそこに住み暮らす市民にとって、価値ある関東地区大会を構築して参ります。

 結びに
 「なるようにしかならない」と考えていた人生が、青年会議所との出会いにより、私の人生を大きく変えました。人との出会いが私に前向きな変化を及ぼし、そこにある経験の場が最大の自己成長の機会となったのです。見えないものが見えるようになり、そして未来は自分が創っているということを知ったのでした。
 今後激化する国際競争のもとで勝ち残っていき、日本経済を発展させていくためには、東京圏抑制に依らずに一極集中の是正を図り、更にその上で、首都圏が引き続き日本経済を牽引していかなくてはなりません。そのためには、世界中から人、モノ、情報等を首都圏に集中させ、ここ関東地区協議会からイノベーションを起こし、それらを日本全体、そして再び世界中に広めるための好循環を生み出すのです。
 関東地区協議会内8000名の多様な個性が出合い、融合し、イノベーションを持続的に生み出せる場を創出することで、158の地域における青年の運動により、地域の魅力はさらに高まり、東京圏一極集中の是正は大きく前進することになるでしょう。158の地域と8000名のメンバーとの懸け橋となることが関東地区協議会にしかできないLOMへの貢献なのです。
 自らが変わることで、まわりが変わり、会社、地域、更には日本、世界を変えることができます。この広がりを加速し促進することが、私たちが目指すべき青年の運動なのです。そのような運動の火種をつくり、大きなうねりと変えていく力が、関東地区協議会にはあるのです。158LOM全てのメンバーが同じ方向を向いて運動を起こしたとき、計り知れないインパクトを社会に与えるでしょう。
 私たちが起こす青年の運動によって、昨日より今日、今日より明日がより豊かになる未来を創りだすことが出来ると私は確信しております。

 新日本の再建は我々青年の仕事である。
 先人たちが見た夢の先に、今という未来が創られました。誰も経験したことのない社会に挑み、責任世代である自分たちの手で新しい日本を創っていくという自覚と誇りを持ったJCが、いつの時代にもありました。10年、20年経って、この社会を振り返ってみたときに、今という未来を築いたのは関東地区協議会の力があったからだと未来に誇れるよう、確固たる信念と覚悟を持って立候補にあたっての意見書とさせていただきます。

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