絆をつなぎ奇跡を起こそう 笑顔あふれる宮城のために

会長所信

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公益社団法人日本青年会議所

東北地区宮城ブロック協議会

2020年度会長 渡邊光太郎

 

これまで先達が築き上げ、紡いできた宮城ブロック協議会の50年をさらに発展させ次代につなぐために我々は何ができるだろうか。

次の50年、そしてその先の未来を描き、共に汗を流し、行動を起こしましょう。

 

【はじめに】
春には多くの桜の名所に人々が集い、夏は海や山の雄大な自然が人々を迎え、秋は色鮮やかな紅葉が山々を彩り、冬には雪と寒風が自然の厳しさを教えてくれる。そして北上川に代表される大河に育まれた肥沃な土地は四季を通しそこから生み出される大地の恵みを、親潮と黒潮、津軽暖流とが交わる三陸沖漁場では大海の恵みを人々に与えてくれる。四季折々の素晴らしい魅力を有する我が郷土宮城。私はこの郷土を誇りに思い、この地に生まれたことに感謝しています。その愛する郷土に未曽有の被害をもたらした東日本大震災から10年目を迎える2020年は宮城県にとっても、我々青年会議所にとっても分水嶺となる1年になるのは間違いないはずです。その2020年は東日本大震災からの復興の鍵となっている宮城県震災復興計画における発展期の最終年度を迎えます。『震災以前・震災以後』と近い将来必ずそう呼ばれるであろう大きな転換期の渦中にある我々の一挙手一投足が地域の方向性を決めるはずであり、その動きを盤石なものにするための土壌造りとして柔軟で機動的且つ人々が自然と集う組織へと自らを変革させることが必要であると考えます。そして、今夏には1964年の東京オリンピック以来となる夏季オリンピックが開催されます。宮城県でも競技が開催され、仙台市をはじめとし各地の自治体が合宿地として名をあげており、多くの国際の機会また世界に青年会議所運動を発信する機会であると考えます。さらに、我々を取り巻く地域に目を転じればGAFAに代表される巨大IT企業による情報や富の一極集中、アジア諸国の経済の高成長による日本の埋没化などグローバルな問題がある一方で、自国第一主義、Brexitに代表される自らが良ければ良いといった国民のナショナリズムを刺激するローカルな問題も発生するなど、世界情勢の混沌に拍車をかけかねない極端な思考と極端な行動が見られます。また、その極端さは日本国内でも見られ、地方からの人口流出による人・物・金の三大都市圏への集中や、地方都市は消滅可能性都市と呼ばれ数年が経過していますが、自治体それぞれで積極的な支援策、振興策がとられているものの人口の減少に歯止めがかかるところまでには至っていません。また、人口減少の波は青年会議所にも顕著に表れ自らの足元に目を向ければ、会員の減少、在籍年数の短期化からLOMそのものの存続すら危ぶまれる現状がある一方で、会員の拡大に成功し規模を拡大するLOMもあるといった現象が起きています。宮城ブロック協議会は、公益社団法人日本青年会議所の最もLOMに近い存在であり、本会が取り組む運動を県内各地に届け、広げる役割を担っています。宮城県全域で行動し、11LOMの考えをまとめることができる宮城ブロック協議会こそ現状を共有、理解し各地会員会議所をつなぎ合わせ現状の問題を解決に導くことで、持続可能な社会、また新たな価値を創造できると確信しています。

【青年らしく先駆的に、そして大胆に】
「変えられるものを変える勇気を、変えられないものを受け入れる冷静さを、そして両者を識別する知恵を与えたまえ」
アメリカの神学者、ラインホールド・ニーバーの祈りの言葉である。1949年より始まる青年会議所の歩みは「ひとづくり」「まちづくり」「教育」「国際社会」「環境」など様々な分野において自らの故郷を少しでも良くしようと思う青年が手と手を取り合い、それぞれの地域で運動の根を張りめぐらせてきました。それぞれの時代で人は変わり、手法や表現は異なっても、創始の「志」は脈々と受け継がれ、約70年にわたりその運動を紡いできました。しかし今、青年会議所は岐路に立たされています。「青年会議所しかない時代」から「青年会議所もある時代」といわれ久しい中、これを受け止め我々は自らを律し、変革を実行してきたでしょうか。社会が変わり、人が変わり、青年会議所の門を叩く青年の質も時代とともに変わってきていますが、変わらない青年会議所としての良さはまだまだ存在しています。組織改革には時代の潮流を見極め、現状を分析する知恵、変革に一歩踏み出す勇気、そして良いものは良いままで残す冷静さが必要です。宮城県内各LOMメンバーのみならず、関係する団体など外部から見た多くの意見を集約し、共有することで大きな方向性としての組織改革を掲げ、若い世代や女性会員など多様な意見を集約し、地域により良い影響を与え、地域の青年が自ら進んで入会したいと思える組織へと変革する流れを巻き起こし、宮城県内隅々まで浸透を図ることで、2002年JCI-ASPAC仙台大会開催以来、「みやぎJC」と呼ばれるほど固い結束をもつ宮城ブロック協議会の絆をさらに強固なものとした組織を実現します。

【包括的ネットワークによる支援と会員の拡大】
宮城ブロック協議会の会員(期首会員ベース)は、近年での会員数のピークだった2015年の569名から2019年で506名と毎年減少を続けています。多くのLOMで会員の減少が顕著であり、県内全体では期首会員数2011年比で10%以上の減、また8つのLOMで会員数が減少しており。特に4つのLOMでは10名以上の会員数が減り会員数の減少に歯止めはかかっていません。宮城ブロック協議会として20代、女性をターゲットにした会員拡大に重きを置き戦略を策定したいと考えます。20代の会員は青年会議所にとって貴重な存在でありその考えや行動は我々が展開する事業に変化を起こす可能性を秘めています。また女性会員においてもジェンダー平等の観点からだけでなく、女性目線での青年会議所のありかた、多様性のある社会を実現していくためには必要な存在であると考えます。2019年期首時点での20代の会員の割合6%、女性会員の割合8%と低い水準となっています。これらの数字を引き上げることで多様な意見を集め、自らの足元を見直すことで人々が自然と集う組織へと変革するはずです。また、様々な角度から会員を拡大するために、各種会員情報を県内11LOMのネットワークを最大限に活かした会員拡大のシステムを構築し、それぞれの活動エリア以外から会員情報を集めることで、情報集約の効率化、LOMの垣根を越えた会員拡大が実現します。

【新しい宮城の創造と世界との交流】
本年は8月に日本で56年ぶりに夏季オリンピックが開催されます。また、JCI世界会議が横浜で開催されるなど多くの国際の機会に恵まれた1年となります。その国際交流の機会に恵まれたなか、50回目となる宮城ブロック大会が宮城県の県庁所在地であり東北の中心都市である仙台市を舞台に開催されます。仙台市には東に太平洋が広がり、西には奥羽山脈に抱かれた秋保・作並温泉など多くの自然の恵みがあり、仙台城址など国の史跡や国宝大崎八幡宮などの歴史的建造物が市内各所に点在しています。また東北地方の経済の中心地としての面では東北随一の繁華街を有し訪れる全ての人を魅了します。その仙台市を舞台に開催されるブロック大会では宮城県内の魅力の発信はもとより、東日本大震災から10年目を迎えた我々が考える新たな故郷の姿を発信します。宮城ブロック協議会の運動を宮城県内だけでなく世界に発信する絶好の機会と捉え、11LOMのネットワークによる宮城の魅力の発信、産学官金の垣根を越えた具体的な創造策の提案発信ができればそこには必ず人が集まり、産業を生み、地域が活性化することで復興のその先にある宮城が見えてくるはずです。青年会議所の叡智を結集し宮城の未来への道標としましょう。
また、日本JCは2019年度日本一SDGsを推進する団体として運動を巻き起こしてきましたが、個人へ、企業へ、地域へはどれほどSDGsが浸透しているでしょうか。中小企業のSDGs認知度は未だ15.8%程度と低水準ですが、持続可能な宮城の実現、新しい宮城の創造にはSDGsが必要なツールであり、そのために少しでもSDGsを地域へ発信することが求められます。宮城ブロック協議会として本年も2019年からの流れを踏襲し、宮城県内各LOMの事業と連携したSDGsの推進を支援し、広くそれぞれの活動地域、中小企業へSDGsを浸透させます。

【隔たりを越えた先にある輝く未来】
高い理想をもって入会するか、仕事上の付き合いなどで仕方なく入会するか。青年会議所の門を叩いた理由は様々あれど、入会間もないJAYCEEにとってみやぎJCアカデミー委員会は宮城県内の同世代という以外は性別も職業も境遇も違う宮城県内各地会員会議所メンバーが集まり切磋琢磨し自らを高め合う宮城ブロック協議会の学び舎です。我々が住み暮らす宮城には地域ごとや地域間で多くの隔たりが存在します。世代間の隔たり、自治体ごとの差、地域特有の考え、活動エリア内での人口減少や格差の問題、会員拡大に対する各LOMの問題、これらは問題一つひとつを見たところで一朝一夕に解決できるものではありません。県内各地からそれぞれの地域の解決すべき問題を持ちより並べ分析することや、環境の違いからくる多様な意見に触れることでそれぞれの問題の解決への糸口が見えてくるはずです。広い視野を持ち多くの意見をまとめ的確に地域の課題に対する解決策を導き出せるリーダーを育むために、1年を通し青年会議所活動のみならず自らの生業や普段の生活にも活用できる様々な研修を積むことで一人の人間としても成長してもらい、同世代だからこそ本音で言い合い一つのことに取り組むことでアカデミー生が各地会員会議所の未来を担う人材へ成長できる機会を提供します。また、入会3年未満のメンバーを集めることによる青年会議所の理論に染まらない柔軟な意見は『震災以後』と必ず呼ばれるこれからの時代と青年会議所に必ず必要なピースです。様々な形のピースを集め、組み合わせ、形にする。そして、それを広域に発信することは我々に課せられた復興のその先の宮城の道標になると確信しています。

【一人ひとりが国家を支える覚悟をもつ】
我が国にとって戦争のなかった平成という時代が終わり、令和の時代を迎えました。人びとが美しく、心寄せ合う中で文化を作ってゆき、見事に咲き誇る梅の花のようにそれぞれの花を咲かせることができる日本でありたいとの願いを込められた令和の時代を作ってゆくのは我々の責務です。しかし、世界的に見れば紛争や内戦は各地で発生しており、国内でも近隣諸国からの武力の脅威が近年増してきています。軍事、外交だけではなくインターネット、食糧、エネルギー、インフラなど当たり前と感じている部分にもサイバー攻撃や低自給率の問題など、天災や国際情勢の不安定による他国からの供給の停止なども考えられます。また、宮城県では東日本大震災発災以降、毎年のように迫りくる自然災害の猛威にさらされており天災に対しての備えが欠かせないものとなっています。宮城ブロック協議会では防災について、一人ひとりが自分事であるという意識を向上させ、常に備えることについての重要性を学んでいただくために、ハード面やソフト面など様々な観点から防災について考える機会を提供し、複合的な防災に対する考えを発信します。
「愛の反対は憎しみではなく無関心」
貧しき人たちのために生涯を捧げたマザー・テレサの言葉です。近年の国政選挙での確定投票率48.80%(2019年第25回参議院通常選挙、宮城県では51.17%)は24年ぶりに50%を下回る低投票率となりました。半数の意思が反映されていない選挙に意味はあるのでしょうか、残り半数にどのような意思があるか知る由もないが間違いなく声なき声はあるはずでした。しかし、あげなかった声は何れにも反映されないまま選挙は粛々と行われ結果となって表れます。投票結果を年代別に見てみれば年代が上がるほど投票率も上がり、人口の割合も多いうえ投票率も高く高齢者の意見が政治に反映されやすいシルバーデモクラシーと呼ばれる現象が起きています。一方、若い世代には投票したからといって何も変わらない、自分が投票しなくても大勢に影響はないと考えるなど若い世代ほど投票率は低い現状にある一方で、公職選挙法の改正によりインターネットを使った選挙運動ができるようになり若い世代の政治への参画意識が上がりつつある現状にあります。若い世代の政治的関心をさらに高め、自分たちの1票は明日を変える重要なものであるという意識への変革をおこさなければ、本当に投票しても世界は変わらないといった世の流れになってしまいます。宮城ブロック協議会では次代を担う若い世代の政治への参画意識を高めるべく、宮城県内で行われる各種討論会を支援することはもちろんのこと、選挙、投票行動を身近なものにする取り組みを展開し、自らの意思を投票によって示す重要さを学ぶことにより、若き有権者に政治と県民をつなぐ役割を果たしていかなければなりません。

【効果的な組織の運営と情報の発信】
宮城ブロック協議会は県内11LOMからの出向者で構成されるため、各LOMからの協力無しでは成立しない組織です。しかし、裏を返せば11LOMのバックアップによるスケールメリットは計り知れないものであると考えています。まずは効果的な組織運営のため締切り、時間を厳守し基本となる会議を正確且つしっかりとしたものにし、11LOMの見本であり、宮城ブロック協議会への出向に憧れを抱いていただける組織運営に努めます。また、宮城ブロック協議会だけでなく宮城県内のネットワークによる情報発信にも力を入れます。宮城県内各地では他LOMには知られていない素晴らしい事業があります。11LOMのネットワークを活かし県内各地の情報を集約し、広域に各LOMの事業を発信することで、多くの県民にとってはその素晴らしい事業を知る機会となり、他LOMにとっては自らの地域をよりよくする事業の手がかりになると考えます。宮城ブロック協議会が県内11LOMをつなぐハブ組織となり、ネットワークの強化により情報の共有を活発にすることで、宮城県全体に青年会議所運動の輪を広げます。

【むすびに】
どこかに通じてる大道を 僕は歩いてゐるのぢやない
僕の前に道はない 僕の後ろに道は出来る(略)

奇しくも同じ名をもつ詩人・高村光太郎の「道程」はこの一節から始まります。我々の運動はまさにこの一文に集約されているといっても過言ではありません。どこかに通じている、誰かが作った道ではなく、明るい豊かな社会の創造という未来に向かい、無人の野を行くかの如く突き進みあらゆる道を作ってきました。その道は実験的であり、曲がりくねり、寄道もあったかもしれない。しかしそれは紛れもなく“明るい豊かな社会”に向け歩んできた確かな証拠です。
その道の先端にはいつも我々がいます、青年会議所があります。本年50年目を迎える宮城ブロック協議会の発信する運動は時代の風を的確に読み、先駆的に行動することによって必ず我々の故郷宮城をより良い未来に導けると確信しています。

我々が起こす世界を革新しようとする運動は、その一瞬一瞬だけではなく未来に向けた道を作る運動です。
笑顔あふれる宮城の実現に向け、未来に向け共に歩みを進めましょう。

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