2024年8月31日(土)米子市文化ホールにて鳥取ブロック協議会、鳥取の未来創造委員会が構築した「事業承継が生み出す無限の可能性~承継 is Succession~」が開催されました。
日本では人口減少、高齢化の影響により後継者不足による企業の廃業が年々増加していて、その中でも鳥取県は継者不在率71.5%と全国の中でも高く、県内産業を維持していくためにも事業承継が大きな問題となっています。しかしながら、地方では事業承継についての理解がまだまだ不足している実情があるため、次世代を担う若者が事業承継についての理解を深めていくことが必要あるという背景のもと、今後の鳥取県を担っていく世代が事業承継を選択するきっかけ作りを行うことを目的と事業を構築しました。
第1部講演の講師として米子JC OB会員の森田浩先輩に講演を実施していただきました。ご自身のM&A(=事業承継)における実体験をもとに全国でM&A検討者、事業承継検討者への講演活動を実施されており、M&A初心者でも理解できるような講演を実施していただき、本講演を通して、M&Aを行う上でのメリットやデメリット、当時のご自身の思いなどをお話ししていただきました。
第2部講演として鳥取県商工労働部産業未来創造課、小谷様に講演を実施していただきました。産業未来創造課が現在取り組んでいる事業承継マッチングプラットフォーム「relay」と連携した事業承継活動と令和6年4月以降から具体的な取り組みを始める「鳥取事業承継コンソーシアム」について講演とともにより具体的な内容の落とし込みができるよう産業未来創造課が関わり成約した事業承継事例の紹介も行っていただきました。
第3部のパネルディスカッションではパネリストととしてエスイー鉄建株式会社 専務取締役 森田浩様、公益社団法人日本青年会議所 中国地区鳥取ブロック協議会 会長 宍道真理子君、モデレータ(進行役)として公益社団法人日本青年会議所 中国地区鳥取ブロック協議会 鳥取の未来創造委員会 田中君に登壇していただき「事業承継に最適な手法とは」という議題に対して熱い意見交換を交わしていただきました。
参加者の多くが事業承継についての理解を深めていただいたことで「事業承継を身近に感じる」という点では大きな一歩になったかと思います。その中でも、事業承継やM&Aについて抵抗がなくなったという意見もあり、昔ながらの「承継は悪い」というイメージが払拭できたのではないかと感じています。本事業をきっかけに参加者やその周りの方々の今後の経済活動の中の選択肢として「事業承継」が生まれてくれば幸いです。
また、本事業のようなビジネスにつながる事業はこれまでにあまり例がなく、参加者からは「参考になった」、「また参加してみたい」という声があり、今後の鳥取ブロックの展開する事業の一つの選択肢となったかと思います。
2024年度鳥取ブロック協議会
鳥取の未来創造委員会 委員長 松浦 康平