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唐鎌会長対談vol.3

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茨城発ベンチャー企業×唐鎌会長 対談vol.3

茨城ブロック協議会 佐藤副会長×Qolo株式会社 江口洋丞社長

3-01

第三段では経済開発委員会兼エリアA担当副会長 佐藤聖悟君、経済開発委員会 委員長 細川貴大君、また委員会メンバーとQolo株式会社江口社長の対談を筑波大学内にて行わせていただきました。

この環境はとても助かっています。

3-02

副会長)江口様、本日はよろしくお願いします。ここは、どういったところでしょうか?

江口)ありがとうございます。ここは、サイバーダインも上場したところで、この地で働かせてもらっております。ただここは、スタートアップで儲かっていないうちは大学が支援してくれるんです。私と同じようなスタートアップの仲間が、研究職をやりながら会社を経営している場合がございます。

副会長)これは、今から世に出るものなんですね、最近流行っているやつですね。ういう既存のものとアイデアを組み合わせて商品開発をしているんですね。

江口)日頃は、キャドで図面をひいているのですが、茨城の企業と組んで協働で開発しています。3Dプリンターなども活用してサンプルを作って検証する場として活用しております。

副会長)こういった施設というのは、大学から簡単に提供してもらえるのでしょうか?

江口)私たちは、タイミングよく入居できましたが、大学のバックアップをいただきながら、或いは付属の大学病院と共同で開発するなどできるこの環境はとても助かってます。

副会長)知らないことがたくさんありますよね。

江口)私の方が経営に関しては知らないことばかりですので、是非ともそういった観点でもいろいろ教えてください。

副会長)男のロマンが感じられる、夢が詰まった基地ですね。様々な盾がありますが、これはどういったものでしょうか?

江口)これは資金調達の手段です。私たちのような会社にお金を貸してくれるような銀行さんは基本的にないので、こういった形で厚生労働省や県の補助金などを活用させていただいて資金繰りをしております。

副会長)なるほど。自分たちのやっていることを見てもらう機会を創って支援を募るということですね。

まずは自分の足で立って歩けるっていう所を目指していただきたい。

3-03

副会長)え!?これは何ですか?

江口)これが現在お見せできる試作機なんです。

ここのロックを解除して、後ろに体重かけた時に座ります。体のサイズや体重の差があるので、バランスの調整をしていきます。例えば自分よりも背が高くて重い方だったり、同じ身長でも体重が軽かったり重かったりとかあるので、その人のちょうどいい力が出るように調整する必要があります。今日みたいに皆さん全員にとってちょうど良い所というのはなかなか難しいので、今日は自分の体に合わせて設定してあります。もしあのよろしければ、乗って体験していただければと思います。

(副会長、体験)

副会長)これはすごいね!

江口)今この状態で電源入れたんですけども、普通の電動車椅子と同じように使っていただけたらと思います。

副会長)おおお!軽い!

江口)ありがとうございます!ちょっと立ってみましょう。肘掛けを上げると上半身が動きやすくなる。ロックを解除すると立ち上がれるようになります。体をぐっと前に倒すような形にしてもらうと動きます。

(車椅子が直立でスッと立った)

おおお!(歓声が上がったほどみんな驚いておりました)

副会長)セグウェイみたいな感じです。

江口)膝とか、体重をかけてしまう所の負担が減ります。

副会長)動ける様になるなら、少し高い所にある物を取ることができますね。

江口)プレゼンする時は人が並んでいる会場で(私が)座って話していると、後ろの人の顔やジェスチャーも見えないですよね。そのような場所で使うのも1つ、それはもうコミュニケーションの一つです。他には先ほどおっしゃった、高いところに行けないとかですね。よく働いてらっしゃる方に話を伺うと、 ファイルキャビネットが使えないとかですね。例えばコピーとってとか、ファイリングしてみたいな簡単な事務作業でも、キャビネットに手が届かないので、この機械を使用するという人が周りの人にいました。

そもそも引き出しだったりすると高い所の引き出しは中が見えないので、探し物も自分では不可能というような所での就労現場での活用というような所を探しつつ、製品を作っています。

副会長)すごいですね。これが1号機ですか?

江口)これが研究室的には3号機ですね。最初は座わる寸前の所で(必要な力を)吸われていく感覚に皆さん、違和感がありますよね。

副会長)今、見ていると、バネの力が少し強すぎますね。本来はもう少し緩くしないといけないんですけれど、このモデルだと調整に10分〜15分ぐらいかかってしまいます。 新しいモデルだと、マキタとかの電動工具で3秒〜5秒ぐらいで調整できるようになります。立ったり、座ったりする感覚確かめながら、バランスが取れる角度(中立点と言っている)に持っていけるように、この場でサポートの強さを調整できるようにとか細かい所の改良を今、実用化に向けてやっている所です。

すごいですね。

江口)他にも先ほどご覧いただいた車輪がついているタイプがあったと思います。そのフレームの部分だけを取り出して、立ち上がるリハビリテーションができる製品というのも並行して開発をしてます。

副会長)立つだけじゃなくて、リハビリもですか?

江口)そうですね。例えば脳卒中だったりとか神経性の病気だったり、怪我された方は、まず車椅子で生活になると思います。(最終的には)このような機械を使わなくても自分の足で歩けるようになっていただきたいというのが自分たちの考えです。この機械がなく生活できるのであれば、そっちの方が良いと思います。そのために、まずは自分の足で立って歩けるっていう所を目指していただきたい。それでも難しい方がいらっしゃるので、そういう方は、日常生活の中でこういうものを使っていただけるようにと2段階の受け皿を用意しています。ロケットの2段目みたいなイメージですね。

副会長)おお、なるほど。

江口)例えば1段目のロケットの噴射機で気道投入できればそれで良いと思いますし、(ロケットの噴射機の)2段目を使って車椅子を使うようになった方が、 今まで通りの日常生活に復帰できるように、それぞれの段階に応じて製品を上手く使ってもらえればと思います。

副会長)さすが工学博士です。

私たちの製品になり、サービスになり、形になるわけで、この相乗効果が期待できるのではないかと考えた。

3-04

副会長)この度は我々、茨城ブロック協議会という、青年会議所と言われる20歳から40歳までの青年経済人と言われる人たちが集う、世界規模の組織です。 今回はその中の茨城県の集まりです。その中で、経済開発委員会というところに我々は所属しているのですが、 その中で茨城県の中のベンチャー企業と言われるスタートアップ企業さんをしっかり発掘して共有させていただいたり、我々とコラボレーションとかできたりしたら、もっと相互に発展していこうという方々を中心に、お話を聞かせていただいてるようなところです。特に、茨城県庁の産業技術革新課の方に相談させていただいた時に、リストの中でも特に目立つ企業を紹介していただいたという流れから今回は実現しています。

色々とお話をできればと思いますので、よろしくお願いします。

江口)はい、よろしくお願いいたします。ありがとうございます。

副会長)では早速突拍子も無い質問をさせていただきますが、なぜお話を受けていただけたのかなっていうところを教えていただきたいです。

江口)はい、まず興味持っていただいているっていう所はすごく嬉しいです。

例えばトヨタとかホンダとか、誰もが知っている名前で、名前だけで仕事できるっていう所があると思うのですが、私たちの会社は読み方もよくわからないような段階の会社なので、そういう会社に興味を持っていただけたっていうのが、すごく嬉しかったということが1つです。

私たちも売れる製品を作っていく上で、どの方向に進んでいくか手探りの状況なのです。自分たちも一般的に言う零細企業ですが、そういう小さい会社の方が、小回りが効いて色々なことにチャレンジできると強みは感じています。私たちの製品やサービスを世の中で評価していただく段階においては、中小の企業の方が、しっかりとタッグを組んで問題の深いところまで入って一緒に課題解決していける。それが私たちの製品になり、サービスになり、形になるわけで、この相乗効果が期待できるのではないかと考えた背景にあります。

副会長)ありがとうございます。是非、青年会議所は多くの業種がいますので、お手伝いできることがあれば嬉しいです。そして今回、「できる」と「ほしい」を実現していくお手伝いをする。ということで、今回委員長も同席しておりますのでお伝えさせていただきたいと思います。

委員長)ありがとうございます。今回、我々も考えて 施設マッチングを始めさせていただきました。これは自社のできるサービスと自社の欲しいサービスなどを御社の中でお力になれる部分があればという意味合いです。サービスとして、例えば福祉関係の老人ホームをやっている会員は多いのですが、その様な所に販売をしていただくことは可能ですか?

江口)販売すること自体、来年〜来年の後半頃になるのですが、直近としては老人ホームや施設などで、特に車椅子を使って働いてらっしゃる方や、雇用している事業者の方に、まず現状の課題を聞かせていただいています。

現在、試作として作っている物はコンパクトなので、オフィス環境の中で使えるものが仕上がってきているのですが、例えば先ほどお話ししたような、 車椅子使っていらっしゃる従業員の方とかが抱えている課題で、事務所リフォームしなければいけないという状況でしたら、弊社の物が使えないかを考えていただいています。まずは製品を買ってくださいというよりも、現実問題の解決に自分たちのものが役立つかを探りたいというのが、まず第1段階として、今後1年ぐらいはそういう形でやらせていただける事業者の方と繋がれると、非常にありがたいです。

その上で弊社の商品を認めていただいて、製品を収めていく。それが実績になって、会社として成長していく足がかりになりますので、その実証で使っていただく形で気に入っていただければ、そのまま製品として導入いただく。これが私たちとしては、理想的なお付き合いの仕方になるかなと思います。

副会長)その次の開発とかにあたって何かありますか?

江口)そうですね、試作はできているのですが、ありがたいことに数が伸びてきた段階になってくると、現在お付き合いしている業者さんだと対応できなくなってくるということはあると思います。順調に行けば、2025年とか、26年頃には量産が得意なメーカーさんにお願いしたいというようなことは出てくると思うのですが、今後2年ほどは今、お付き合いしているところで事足りると思っています。製造というよりもロジスティックスの方が早く頭打ちになるのではないかと思っています。今後数年で100台程度、試験的に市場で使っていただくと、メンテナンスの問題や、代金回収の仕組み等を考える必要があります。私たちの会社は3人でやってるので、設置や撤去で、すぐ会社が回らなくなると思います。将来的にはリース会社やノウハウを持っていらっしゃる方と協力させていただきたいです。

委員長)今回、記事にさせていただいて、色々な人に紹介させていただきます。

江口)ありがとうございます。私たちしばらくは関東でも、茨城県を中心として事業展開と考えていますので、九州のお客さんとか、北海道のお客さんと全く付き合いません。という話ではないですが、何か不具合があったときに、すぐ責任をもって対応したいと思っています。 そういう観点で茨城県のお客様が全体の中で占める割合は結構大きくなると思います。ですから地元のネットワークを持っていらっしゃる方と繋がる事ができると、私たちの事業にとって、大切な意味を持つと思います。

副会長)ありがとうございます。大きく分けて、検証をやっていく環境が必要という事と、どのように運用していくかというポイントという事ですね?

江口)実際には検証するという段階において、5台とか10台とかで様々な業種の方に使っていただいて、この業種では役に立ったけど、この業種ではあまり役に立たなかったみたいという結果を広く見ていきたいと思っていますので、限られた試作機を使い続けていく感じになると思います。

その次の段階は、先ほど申し上げた2段階目の部分です。製品として継続して使いたいと言っていただけるお客様が増えてきた時に、今の体制だと対応できないので、色々な業者さんに積極的に頼っていきたいと思っています。

副会長)ありがとうございます。青年会議所の中には、茨城県を代表する介護事業者や、運送業も仲間にいたりしますので、ご相談いただいたら幸いです。

江口)ありがとうございます。そうですね、私たちも先ほどご紹介したリハビリテーションを行う機器というのを病院から入れていこうとしていますが、老健などを積極的にやられている施設もあると伺っていますので、関心を持っていただける施設さんがありましたら、デモに行ったりご覧いただいたりさせていただきます。その上で不要な機能を省き、必要な機能はどんどん研ぎ澄ましています。機械ごとにどんどん変わっている状態ですので、 今の段階で使っていただいて反響とかをいただけるとダイレクトに製品に今反映できるタイミングです。

現状、コロナ対応で行きにくいっていうところは正直あるのですが、 声がけいただいてければ、コロナ対策した上でお話ができます。茨城県もそうですが、日本中かなり高齢化が進んでいて地方に行くと介護してほしい人と介護できる人の需要と供給のバランス崩れています。特に山間部とか若い人がいなくて、年寄りがいっぱいみたいなところは顕著です。そういうところで私たちが老老介護まで行く前の段階で食い止める、または自立した生活を送る事ができる期間を長くするために私たちの製品で支えていければ、限界集落でも少ない人数で多くの対象者を良いコンディションに保っていけるような使い方ができないか研究していて、将来的にはそういう用途にも広げていけたらと思っています。

副会長)建物に関してバリアフリー化っていうのは課題ですよね。

江口)そうですね。 車椅子使ってらっしゃる方とお話すると、移動が多いですね。私たちは立ち上がるところを軸に事業をやっていますが、その手前で会社まで行けないとか、会社の中に行っても行けないフロアがあるとか(例えば中二階みたいになっていてエレベーターが止まらないとか)、荷物を置かれてしまうと、その先行けないなど、思っている以上に、平面上の移動というのが課題として残っています。

特に茨城県は健常者の方は車ですぐ近くまで来られるのですが、実は車椅子で来ようとすると、すごく大変なのです。公共交通機関使って車椅子で来ようとすると、すごく大変という所は茨城県の交通の特性だと思います。特に自動車で移動される方が多いのも特徴だと思います。 都心の方に行くと、もう少し生活の様式とかも変わるのですが、茨城県みたいなエリアの方が東京都心よりも多いので、この様な課題を解決できるよう考えています。

経済のシステムの中でどう届けていくか、それが私たちの挑戦

3-05

副会長)ありがとうございます。改めて伺いたいのですが、大手の企業に就職されてから自分の会社を立ち上げられた理由をお聞かせください。立ち上がって生活する自由という言葉。ホームページの冒頭のメッセージが僕にはインパクト強かったのですが、そこに至ったストーリーがあったのかなって思います。おそらくそれが会社のビジョンと繋がってくるかと思いました。

江口)元々、立ち上がるというのが、僕が大学生の時の最初のテーマです。そのきっかけとなったのが2つありました。1つは自分の祖母が家の中で転んで車椅子生活になりました。昔はダンスとか習字とか習い事も楽しくやっていて活発な祖母だったのですが、そういうものがどんどんできなくなったり、家事も完璧にやっていたりしていたのですが、できないことが増えてしまって認知症も進んでしまったのです。だから、今まで立ち上がれないということは、高い所に手が届かないなどの不便だけだと思っていたのですが、生活の全てのリズムが壊れるのだと気が付きました。 これは、すごく大きな問題だと思いまして、解決していかないといけないと思いました。

もう1つは、ちょうど研究室に入る時に、自分に彼女ができました。そこで初めて手をつないで歩いて、すごく幸せでした。そこで住んでいた宿舎に車椅子を使って通学が難しいような学生も結構住んでいました。車椅子使っている人は多く見かけるのですが、車椅子使っている人と手を繋いで歩いていました。女の子が車椅子に乗っていて、男の子が横で手を繋いで歩いているのですが、ぎこちなく見えたのです。男の子も慣れていて上手に手を繋ぐのですが、同じ景色も見えない部分を、同じ景色を見て手をつないで歩くという、その幸せに気づいた自分としては、その様な世界を実現したいと思い、そういう大学生的な勢いというのもあって、立って動ける車椅子というか、乗り物を作らないといけないと思ったことがこの理念に辿りついたきっかけでした。その研究でジェムライズアワードという賞をいただいて、自分が良いと思っていたことが世間でも良いと思われるという事に自信がつきました。

その状態で大学を卒業して自動車メーカーに就職したのですが、大学院でもう1回、博士課程を取ろうと思い働きながら大学に通って博士を取りました。

1年で取ったので修士ですね。筑波大学は早期終了プログラムというものがありまして、博士の飛び級みたいな制度があります。飛び級で所定の要件を満たしていると、通常の過程では3年ですが、それを1年に短縮して卒業できるという制度がありまして、私はそのコースで博士を取りました。最終的には、その時にやっていた事が皆さんにご覧いただいたビデオがあったと思ますが、 これは博士の時作っていまして、楽しそうにやってくださいと言って撮っているので、みんな良い顔をしているのですが、 自分も研究の時にみんな車椅子を使って、普段生活してる人が、自分が設計した乗り物に乗って、ディスカッションして出てきた日常生活の中でやりたいことをやっていただいているのですが、本当に皆さん良い顔をします。 それで会社の中で働いていて、充実感もありました。自動運転の制御開発とか、花形のところをやっていて楽しかったですけれども、こういう人たちの笑顔とか話を聞くにつれて、もしかしたら自分にしかできないかもしれないと思って会社を辞めて、仲間と一緒に会社を立ち上げました。

僕1人というよりは、研究を一緒にやってきた仲間や大学の先生、病院の先生など、そういった方々に支えられながら、このチームだったらできるかもしれないと思い会社を立ち上げました。

多分、笑顔にやられたという感じですね。 やはり商売として回していく所が課題です。皆さんが喜んでいただける、必要としているっていうことも間違いないのですが、それは経済のシステムの中でどう届けていくか、それが私たちの挑戦だと思います。

そういう意味で、どこに潜在的な課題が眠っているかを見つけてお金に変える方法というのが無いので、お金を持っている人に売るしかない状態ですが、本当に必要としている所と経済的にメリットが出る部分を探して出荷数を増やしていければ手頃な値段で提供できるようになると思います。その上昇スパイラルをどう作るかが私たちの存在意義だと思いますし、既存の福祉の枠組みとは違う届け方ができないかを模索しています。

副会長)素晴らしいですね。

出身は茨城ですか?

江口)僕は埼玉です。

副会長)茨城に来たきっかけは筑波大学でしたね。卒業してから埼玉に戻ろうとは思いませんでしたか?

江口)埼玉の実家は農業やっていて両親は農業が大好きです。 植物の名前とかも道を歩いていると全部わかるくらいなのですが、両親も楽しんで農業やっているので、まだ帰らなくても良いと思った事と、自分は自動車のエンジニアになりたくて、高専と大学とやってきたので、いよいよ夢を叶えるかという感じで就職しました。ただ1時間ぐらいのところに家があるので、あまり実家から離れている感じはないですね。風景も実家の周りと近いので、外に出たという感じがないですね。

副会長)それであれば、筑波大学病院が近くにあるから、そのビジネスを展開していくのが、やりやすいだろうと思ったということですか。

江口)あとは会社をどこに置くかの選考基準は大学付属病院付近にしたいと思った事と、研究メンバーが住んでいる場所も近い事もあります。もちろん先ほどお話に出ていた茨城県やつくば市、筑波大学に援助をいただいています。皆さんのイメージよりは小さいかもしれないですが、例えば、つくば市は創業する時の登録免許税を補填してくださったり、大学も建物だったり部屋を使わせていただいたり、知的財産の相談だったりとかですね。

大学が持っている知的財産を一部使わせていただけるような話もあったので、つくば市以外で創業する選択肢がなかったです。皆さんもすごく理解していただいている所もありますし、非常に熱心に支援していただけるという環境もあります。そういった思いもあってここを創業の地として選びました。

1人1人を大事にしながら、事業をやっていかなければいけない

3-06

副会長)ありがとうございます。時間が既に一時間を越えておりますので、最後に1つ質問させていただいてもよろしいでしょうか?今後の展望で我々、青年会議所のメンバーや、青年経済人に対して期待や一緒にやりたいとか、その様なメッセージがありましたらお願いします。

江口)まず私たちは資金調達とかの話もありましたが、まず投資家に投資していただいて、それを元手に開発を進めながら茨城県を始めとする様々な所から助成していただいて仕事をしているので、車いす周りの部分で困っている方の課題を解決しつつ、製品を気に入って使っていただいた方が、次もこの製品を使いたいと思っていただきたいです。 その上で、私たちがしっかりと事業を続けてより良いものをあの提供できるようにしていきたいと思っています。

これが私たちの基本的な成長に対する考え方です。着実に良い物を作って世の中から求められている物を提供できるようにしたいです。

青年会議所の皆さんは、その土地に根付いて長くやってこられた事業を、引き継がれている方が多いのではないかと思いますが、私たちはこれから立ち上がっていく仕事をしています。ただ地域に根差して長くやってこられた良さは、あると思います。その地域の方に求められるものを提供して事業をしていると思いますので、私たちは1人1人を大事にしながら、事業をやっていかなければいけないのと思います。コロナが流行る直前にカリフォルニアに病院やリハビリテーション施設の視察に行きました。そこで思ったのはアメリカの方も日本の人と一緒で立ちたいというのは一緒なのです。やはりどの国に行っても共通だと思います。ただ、医療システムやお金を持っているかで左右されますが、人間としてこの欲求は一緒です。そういうところを大事にしながら、 商売していくというのは、青年会議所の皆様と同じだと思います。勝負するフィールドが大きく見えるだけで、大事にしているところは共通だと思います。ですから私たちはお客様方を1人1人大事にしていく所は 皆様から学ばないといけないと思っています。商売としては、 初心者ですので対象者を探しに行く方法は、私たちの方が得意かもしれないですが、お客様と向き合って関係を作っていく方法は学ぶところが多いと思っています。その組み合わせで事業ができると、 私たちにも既存の会社にも良い影響を与えられると思います。

副会長)ありがとうございます。本日、お話をお伺いさせていただく貴重な時間をいただきまして、誠にありがとうございました。

江口)ありがとうございました。

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