吉典と行く弾丸ツアー
(JCI泉大津 藤原理事⾧対談)
今回、藤原理事長に対談場所として選んでいただいたのは「ひので珈琲」。
地域の方の交流の場でもあり、地元の高齢者の方の雇用の場としてJCI泉大津のOBの方がオープンされたお店です。それでは対談開始です。
~入会のきっかけについて~
中山 本日はよろしくお願いいたします。
藤原 はい。よろしくお願いします。
中山 まず、入会のきっかけは人の縁と対談前に仰られてたんですけど、どんなご縁があって、入会されたんですか?
藤原 2010年入会で、私は父親が元々JCで歴代理事長なんですね。なので、「なんか娘が入って、どうも仕事を継ぐらしいぞ」みたいな感じで。その前年に同業の社長が拡大委員長をされてて、その時に誘われたんですね。それは早すぎるやろと父親に言われまして。私も当時JCを知ってたので、別に入ってもいいし、入れなくてもいいしみたいな感じだったんですけど、「もう1年待って」と父親が言っちゃって。2010年に1年経ったからと本当に先輩が来て。その当時に入っておられた女性の方も一緒に来てくれて、よかったら一緒にやりませんかって言ってくださって。JCに何の抵抗もイメージもなかったので、じゃあ入りますみたいな流れです。
中山 なるほど。じゃあ2代通じての理事長ということで。すごい。素晴らしいですね。そのきっかけはやっぱりお父さんもおられて、ハードルはすごい低かったんですね。
藤原 そうですね。
~JC内の女性メンバーへの対応について~
中山 そういうパターンは入りやすいなと。今のお話の中にも既に女性メンバーがいたというキーワードが出たんですけど、このJCという組織の中で女性はやりにくいとは思われますか。
藤原 私は1回もやりにくいと思ったことないんですよ。他のLOMの話を聞くと、そんなことあるんや。ここやったら無理かもみたいなところは正直ありました。結構、泉大津は女性を大事にしてくれます。メンバーに少ないっていうのも多分あるんですけど。
中山 女性を大事にするとはどういうことですか。
藤原 女性を大事にするって言うと言い方が悪いんですけど、別に女性を女性として扱ってくださいねって言うつもりはないんですけど、すごく優しいですね。周囲が「無理せんでいいよ」とか、そういうところですごく気を使ってくれるけど、その気の使い方がすごく良い気の使い方をしてくれるメンバーが多いですね。
中山 なるほど。その反面、理事長とか上の役職を受けるにあたって、やっぱり優しさの裏の厳しさみたいなのもありましたか。「あかんやろ!」みたいな。議案書をやっていく過程の中や運動のロジックを作っていく中で、厳しく言う人もおられましたか。
藤原 ありましたね。私は1回自分の議案が廃案になったこともあります。
中山 そういうところが素晴らしいなって思うんですよ。男も女も関係なく。僕は女性だから優しくされて何も残らないっていうのはもっての外やと思ってるタイプです。姉がJCI大阪を卒業してるんですけど、よく相談を受けてたんですよね。色々噂されるとか、割り勘問題とか嫌なことも言ってました。そういうのがめちゃくちゃ嫌いで。だから藤原理事長が女性理事長だからということではなくて、青年会議所の青年経済人として対談をしたいなと思っています。廃案もあったり、色々苦悩もあったと思いますし、やっぱり女性がやりにくいっていうような面もあるやろうし、先ほども他のLOMやと難しいなと仰ってられましたが、どういったところがやりにくいって感じますか。
藤原 なんか、、、やっぱり飲み屋さんに行くでしょ。そしたら別に私としては、行くときもあれば、行きたくないときもありますよね。それを泉大津は許してくれたんですよ。mustじゃなくて、「行きたいって思った時は来たらいいし、行きたくないって思ったら来なくていいよ。」みたいなスタンスでいてくれたんですけど、結構他のLOMだと、理事ついたら絶対行かなあかんで、、、みたいな。そういうのを聞くと、女の子が女の子の店に行ったとて、特に楽しくもないでしょ。じゃあ反対に、一緒にホストクラブに全員で行って男にお金を払いますか。とかは思ったことはあります。
中山 今の話は組織改革での観点だと思いました。理事だからmustでいかないといけない。2010年から入られてたらよくご存知だと思うんですが、2010年から15年ぐらいまではそんな空気でした。「もう絶対mustだ。」みたいな。ただ15,16年ぐらいから少し変革の起点となるような雰囲気が出てきて、一気にコロナになって。
藤原 確かに。
中山 参加するのが当たり前。「イエス」か「はい」か「喜んで」。でも、最近は「イエス」か「はい」か「喜んで」って言葉がなくなってきてるなと思うんです。でも今の理事長の話で言うと女性だから男性だからということではなく、懇親会一つにしても何らかの目的があって、それをしっかり伝えないといけないなと思うんです。例えば、ホストクラブでも一緒に行って、ホストクラブのホストさんの女性にモテる振る舞いを学びに行きましょうよって、それであれば僕はワクワクしていくんですよね。そこにちゃんとした目的があれば行くんじゃないかな、そう思うんですよね。
藤原 仰る通りだと思います。だから行くときは行くということですね。
~今後のJC、LOMの在り方について~
中山 ここを考えたときに、藤原理事長は今後どんな組織に変わっていくべきか、どんな組織であれば男性も女性も、この組織でいい学びができて、地域の良い変化をもたらす、まちに必要な青年になっていけると思いますか。
藤原 確実に言えるのは主体性ですよね。自分がこうしたい、この人に学ぶ、この人だから、それが一番大事じゃないんかなと思っています。やはり人、人と人の繋がりで良い組織にもなるし、この人についていきたくないなと思ったら、私も多分行かなかった。私もいろんな先輩も同期もいて、今だと結構後輩もたくさん入ってきてくれるんですけど、やっぱりみんなと一緒に何かしたいとなればいいなと思います。
中山 人それぞれが主体性を持って行動し、背中を見せるっていうところで一番大切な部分っていうのは、やっぱり想いの部分ですかね。
藤原 そう思います。
中山 難しいですよね。主体性を持つって。
藤原 本当難しい。私も苦手です。苦手というか、よく言われます。綺麗な言葉を使いすぎるから想いが伝わらない。「言葉を選ぶな」って言われるんですけど、ついつい選んじゃいます。
中山 本当にそうですよね。
~社業とのかかわりについて~
中山 先ほど聞いた流れでは、お父様がお亡くなりになられて、自分が会社の社長になられたっていうところがあって、会社を継いで「大丈夫かな」みたいなことはありましたか。
藤原 ありました。
中山 その中で、会社での変革というか、こんなふうに仕事やっているとか、そこに働くスタッフの方にこんなふうに接しているとか理事長が心掛けてることはありますか。
藤原 そうですね。仕事場がどうしても年配の人が多いし、私は歴も一番短くて一番若いんですね。だからもう全部教えてっていう感じ。「教えて、わからない。」「これでいいんですかね。」みたいなスタンスでいます。おそらくみんなにとっては社長じゃないんですよ。でも、何か決断をしないといけないという時はもちろん自分が責任を取ってやる覚悟だし、それは伝えています。反対は言わさないというか、逆に「こうして行きたいから、これが良くなる意見だったら受け止めるけど、これをやりたくないとかいう意見は受け止めない、受け入れない。」というスタンスを持っています。
中山 役職は役割と責任で偉いわけでも何でもないっていう言葉があるんですよね。
まさにそれを体現されてますね。
藤原 まだまだできてないですよ。笑
中山 役職に酔うものではないと僕は思うんです。JCもビジネスも役割と責任の中で、謙虚な気持ちと主体性を持ってっというところに感動しました。
藤原 いやいや、言っているだけです。笑
中山 でも言わないとできないので。まずは有言実行で、言うからこそ前に進められると思います。
~LOM事業について~
中山 泉大津ってお祭りが盛んだと思うのですが、特に目玉というかこんな事業をやってますよというのを教えてもらえたら。
藤原 泉大津はわんぱく相撲が結構盛んです。
中山 わんぱく相撲なんですね。
藤原 わんぱく相撲がずっと継続されてる事業で、力を入れてる事業の一つです。コロナでかなり参加人数を絞っての開催にはなったんですけど、ずっと継続しています。泉大津は人数が少ないので、基本全員どの事業も全部参加してくださいというスタンスです。
中山 理事長は笑顔をキーワードにされていますが、今年も笑顔はありましたか?
藤原 いや、わんぱく相撲が久々の開催だったんですけど、実は諸事情で私が休んだんですよ、、、、。
中山 体調不良ですか。
藤原 体調不良で。いや、もうその時は本当申し訳なくて、自分が理事長になって最初の対外事業だったんですけど、、、ごめんって言って。
中山 でも、自分が行けないからといって諦めることなく、メンバーがやってうまくいったんですよね。
藤原 結果としてはうまくいきましたね。
中山 理事長がいた方がいいんでしょうけど、この組織って役割と責任の中で、理事長が欠員になったときに副理事長がどれだけ力を発揮するかというところですよね。
藤原 もう本当ね、笑いました。情けなくて。
~笑顔の共鳴~
中山 理事長と対話してて、ずっと笑っておられる。笑顔の共鳴、僕も笑顔になりますね。この「笑顔の共鳴」ってすごく難しいですよね。どういう想いで、どういう笑顔をこの1年間メンバー出して欲しかったんですか。感動して「やった!」って喜ぶのも笑顔ですし、常にニコニコしとこうねも笑顔ですし、どういう想いがあったのですか?
藤原 どっちかっていうと常にニコニコしとこうね、ですね。嫌なことがあっても笑っておけばきっといいことあるし、何かつられてくるなと思ったんですよ笑顔に。
中山 なるほどですね。
藤原 自分がJCでニコニコしていたら、先輩が「いつも笑顔やね」って褒めてくれたこともあったので。それはすごく自分の中でも嬉しかったです。
中山 どうですか。笑顔は共鳴できましたか?
藤原 いやあ、難しいですね。メンバーがというより自分がもうちょっとできたこともあったんじゃないかなって思うところがあります。
中山 いや、僕も反省しますね。僕はめっちゃ顔が怖いと言われるんですよ。ぱっと見たらもうすごいコワモテの人っていう。僕も笑顔を心がけていたんですけど、藤原理事長を見てたらここまで笑えないなと反省ですね。
藤原 笑。
中山 常に笑顔になれるっていうことは大事なことですね。でも、ちょっと疲れますよね。
藤原 疲れます。
中山 これも鍛錬、修練ですよね。よく営業マンは鏡の前で笑顔の練習しますもんね。
藤原 しますよね。百貨店とか行くと、開店前に笑顔のトレーニングとかありますよ。
中山 そういう事業、最後にやりはったらどうですか。
藤原 いや、もうお腹いっぱいです。笑
~次年度への引継ぎ~
中山 次年度に引き継ぐ時期でもあると思うんですけども。来年の理事長とはどんな引き継ぎをされましたか?
藤原 来年の理事長は周りが見れるし、段取り屋さんでよく出来るんです。準備委員会も今年立ち上がってて。来年は65周年なんですよ。
中山 周年ですか。65周年に向けて何か想いはありますか。
藤原 よかったなって思う65周年にしたくて。私が60周年実行委員長だったので、その時に後悔があったんです。
中山 どんな後悔ですか。
藤原 自分の引っ張れなさでみんなに60周年だっていう意識付けもできなければ、60周年って大事な年を任されたのに、うまく1年間を運営できなかったっていう悔しさがあるんですね。だから65周年は何としてでもみんなが65周年だっていう意識を持って、頑張ろうねっていう1年にしてもらいたいなっていうのは伝えてます。
中山 周年ってすごいプロセスが大事だと僕は思うんですよ。その当日よりもここにかける想いですよね。そのプロセスを反省してるわけじゃないですか。当日に向けて一致団結するつもりだったのに、私のふがいなさで引っ張れなくてとか、それを理事長になって65周年には自分の失敗からこういうことを学んでねっていうのを言える謙虚さに感動しています。
藤原 めっちゃ後悔があったので。
中山 そうだったとしても忘れる人の方が大半ですし。「終わった、ラッキー」で終わる人が大半なんですよね。どんな想いでいこうと準備委員会に伝えたんですか。
藤原 準備委員会は本当によくやれるメンバーばっかりなので、みんなでやれるような事業を考えていただきました。
中山 なるほど。来年の理事長がよくできるんですよと言いながらも、その理事長も実行委員長はやったことないでしょうし、あんまり周年の事深くわからないと思うんですよね。やっぱり周年の理事長って自分が動けるかといったら動けるものでもないので、あとは藤原理事長が強い想いを持って引き継いであげてほしいなとは思います。
藤原 頑張ります。
中山 周年ってどんな引継ぎが一番大切だと思いますか。
藤原 周年はやっぱり先輩も絡んでくるので、現役メンバーに1人でも多くの人たちに本当に65年だっていう意識づけですね、意識づけが大事かなと思います。
~SDGsへの取り組み~
中山 様々な話を聞かせていただいて嬉しく思うんですけども、会社のホームページを見たらSDGsが最初に出てきて、SDGsへの取り組みはどういう想いがありますか。
藤原 想い、、、私、全然SDGsって知らなかったんです。たまたまJCの先輩にSDGsっていう言葉を聞いて、60周年の時にSDGsの事業をしたんです。SDGsをみんなでしてもらうことが良いと思って。
中山 それは何年前ですか?
藤原 2019年ですね。
中山 結構、早い段階ですね。
藤原 なので、ボロクソに言われました。まだSDGsがそれほど知られてなかったので、たまたまJCI富山の先輩に今後来る言葉だと教えてもらったので、それを鵜呑みにしてやりました。先輩に教えてもらって、これしかないなって思ってやったんですね。でもめっちゃ反対されて、「SDGsがそもそも何かわからへんのに、伝えることはできない」と言われました。そこからの縁なんで、「広がればいいな」ぐらいでしたね。でも無理したら続かないんで、無理せず広げることをやっていけたらいいなとは思います。
中山 地域のものを使うということを大事にされていて、地域に対する想いはすごい強いですよね。
藤原 地域は大事にしたいですね。
中山 質的価値の部分でいうと、地元のものを地元で売ることがすごい大切だっていう話があるんですけど、それをまさにやられていて素晴らしいです。ぜひ、どんどん泉大津のものをもっと泉大津に根づかせて、そこから海外に広げていってください!
藤原 頑張ります!
~近畿地区協議会に期待すること~
中山 最後に質問させてください。近畿地区協議会にこんなことしてもらいたいっていう要望であったり、近畿地区協議会に対しての考えはありますか?
藤原 そうですね。「近くて遠いな」っていつも思いますね。大阪よりは遠いんだけど、日本よりは近くて。泉大津って地元が大好きなのか、遠いのが嫌なのか、出向に行かない人が多いんですね。なので見えにくいなとは思うんですけど、やられてることは大きなことなので、もう少し入り込んでおけばよかったなと今は思います。自分から歩み寄った方が良かったなって。
中山 こちらも反省がいっぱいあるんですけれども。今後、近畿地区協議会に何か期待する思い、こんなふうにしてくれたらよかったのにみたいなのはあります?
藤原 そうですね、、、やっぱり活動範囲が近畿圏内なので、すごい良い事業をいっぱいされているんですよね。そちらをもっと発信してくれたら、もっといいヒントをもらえたと思います。
中山 なるほど、それは引き継いでおきます。最後に、藤原理事長から92LOMの今を駆け抜けているメンバーに対して、何か一言メッセージをよろしくお願い致します。
藤原 全メンバーに向けては、やはり時間は限られているので、限られた時間の中でJC活動をしっかり頑張って欲しいなって思います。
中山 理事長はラスト2年ということで頑張ってください!
藤原 はい、頑張ります!
中山 本日は本当にありがとうございました。
藤原 ありがとうございました。