中山 本日はお忙しい中ありがとうございます。
理事長と直接話して発信することが、このまちをどのようにしていきたいかというビジョンを発信できる唯一の手法と考え、本日お時間をいただきました。これからの青年会議所はどうしていけばいいのか、3年未満のメンバーが(全体の)57%を占め、時代は大きく変化していっています。どんな思いを持って今年活動されるのか等、ざっくばらんにお話ができたらうれしく思います。
田中 よろしくお願いいたします。
~入会のキッカケ~
中山 入会のキッカケはなんだったのですか?
田中 2013年に昔からお世話になっている先輩に誘われました。起業して2,3年が経ったころで、何か新しいことにチャレンジしたいなと思っている時だったので、当時1番印象が良くなかったJCにチャレンジしてみようと思い入会しました(笑)。最初は行ける時だけ行くといった感じでした。
~変化~
中山 前向きになるキッカケがそれぞれあると思いますが、なにがキッカケだったのでしょうか?
田中 3年目に総務委員会に配属になりました。その時に運営幹事を拝命し、その年がキッカケになったと思います。最初は訳が分からずご迷惑を掛けましたが、非常に濃い一年を過ごさせてもらいました。最終的には議案まで触らせてもらい非常に成長することができました。
中山 なるほど、役を受けても最初は上手くいかないんですよね。
~チャレンジするメンバーに対して~
中山 これからチャレンジするメンバーに対して、何が大切だと思いますか?
田中 全力で寄り添ってあげることだと思います。最近の特徴として、以前より入会年度が浅いメンバーが多いこともあって、何も分からずにステージが上がっていく事があると思います。出来ない自分に苛立ち、人にあたってしまうことがあると思いますが、その時に寄り添ってあげることで感謝が生まれると思うんです。これはJCだけに留まらず、ビジネスにおいても一緒だと思いますが。
中山 すごくわかります。私も、自分がやっている・自分だけがやっていると追い込みすぎたために、人に厳しくあたってしまった若かりし過去があります。今お話を聞いて当時を思い出しました。ありがとうございます。
~今年のJCI乙訓は~
中山 それでは話は少し変わりますが、今年の乙訓青年会議所が一番やりたい事業やまちの人たちに伝えたい想いを教えてください。
田中 一年で出来ることには限りがあります。もちろん中期ビジョンを設定していますので、そこに向けて邁進はしていきたいと思っています。質問の答えになるかわかりませんが、予定者段階から今までで強く感じているのが、コロナ禍によりメンバーの士気が下がっているということです。例えばWEBを安易に頼って効率を重視するあまり、本来の目的を考えなくなってしまっています。WEBにするのであれば、WEBでしか出来ないことを考え可能性を模索する、といったことがなくなっていると感じています。
中山 非常に共感しますね。時代のせいにしてしまい、自ら考えるという機会を失っていると私も思っています。
田中 特にそう感じるに至った背景には、日本青年会議所に出向させていただいた経験が生きていると思います。その当時の委員長が常にメンバーのことを考えている姿勢をみて、モチベーションの高さを感じましたし、常に時間に追われながらも事業の可能性を模索する姿に感銘を受けました。どのような事業をやりたいとかはもちろんありますが、それよりもまずはJC運動を前向きに捉えて行動し、周りのことを考える。こういう想いがLOMに浸透すればおのずと活性化していくと感じています。
中山 お話を聞いて組織改革はもちろん、人材育成にフォーカスを当てられているのだなということがわかりました。
~近畿地区協議会に求めるもの~
中山 それでは次に、近畿地区協議会について少しお聞きしたいと思います。
昨年地区で会務担当副会長として出向されたご経験から、本年の近畿地区協議会はどのようにブラッシュアップしていけばいいか、考えをお聞かせください。
田中 やはりそもそも、地区としての立ち位置が難しいですよね。ブロックにはブロックのやるべきことがあり、LOMにはLOMのやるべき事があります。地区にしか出来ない事って何なんでしょうか。
中山
確かに難しいですよね。私は地区にしか出来ない事とは、日本本会の運動を展開していくことだと考えています。運動を推進するのはあくまでブロックとLOMだと考えます。日本本会が素晴らしい運動を起こしていても届かない事を、我々近畿地区協議会であれば見えやすさという入り口を広げてあげることで、メンバーに届けることができると思うんです。それが使命かなと思っています。
田中 すごく分かります。私も本年大事になってくるのはブランディングだと思っています。奇遇なことに近畿地区協議会内の委員会名と同じですが、LOM内の委員会名をブランディング戦略委員会としました。ただ伝えるだけではなく、戦略をもって伝えていくということが必要だと感じています。我々のLOMも一生懸命やっていることがどこか自己満足の運動になっていないか、どれだけ良い運動をしても発信が弱いとまちには伝わりません。
周りから認めてもらえる、本当に地域のニーズに合った事業を発信する必要が近畿地区にもLOMにも必要であると思います。
中山 私も同感です。ちょうど今年の近畿地区のブランディングとして、各LOMの事業を近畿地区協議会が発信するということをやろうとしています。我々をぜひ使っていただいて、広い範囲に効果的に発信してほしいです。
~専務の想い~
中山
今まで田中理事長に色々とお話を伺ってきましたが、山口専務からも一言。
本年度専務としての想いを聞かせてください。
山口 初の女性理事長として、今までにない色々なことに挑戦してほしいですし、やっていただきたいと思っています。正副一丸となって理事長を支えていきたいと思っています。
中山 すばらしい発言ですね。しかし一方で、いま専務理事を担える人財が少ないということが問題になっているLOMが多いと耳にします。この問題についてどのように感じておられますか。
山口 やっぱり本気でメンバーと遊んで、本気でしんどいことに一緒にチャレンジしていかなければならないと思います。役を受ける人は、ほとんどが想いの共有で受けているのではないでしょうか。メンバーも役職関係なしに本気で付き合わなければ育たないと思うし、本気の後ろ姿を見せて専務ってカッコいいなって思ってもらえるような動きをすることで、憧れてもらうことが必要ではないかと思います。
~拡大とは~
中山 拡大についてお伺いします。本年はどのように拡大していくのか、何かあれば教えてください。
田中 拡大は毎年の懸案事項です。私が思うのは、本当に入会してもらいたいとか一緒に活動したいとか、この事業をみんなで体験したいとか、そういうシンプルで純粋な想いの中に拡大があるんだと思っています。今年の工夫として、全体を巻き込むために構成員を各委員会の運営幹事と副理事長3人としました。「全員拡大」と言うことは簡単ですが、本当に実行していくのは難しいことなので、今年はこの手法にチャレンジすることにしました。
取材班 HPが非常に見やすくて良いと感じました。何か想いがあるのでしょうか
田中 HPは、最初に触れるJCだと思います。3年前に周年がありました。その時をキッカケに旧態依然としたHPから一新しました。今年もスタイリッシュで見やすい、見てもらいやすいHPにしています。
~最後に~
中山 それでは最後に改めて、田中理事長の想いをお聞かせください
田中このコロナ禍で、LOMにおいてどうせ出来ないとか、拡大も無理だろうとかネガティブな思考をもっているメンバーが少なからずいると思います。それを変えるには、ネガティブを越える楽しさがないといけないと思います。
今年一年の目標は、例年のように運動を推し進めるというよりは、コロナで下がってしまったLOM全体の空気を、活動の根源となる『楽しさ』が上回るように活動していきたいと思います。またコロナを言い訳にせず、新たな可能性を見出すために頑張っていきたいと考えています。
そのためにもブロックに出向しているメンバーをLOM一丸となって支えていきたいですし、LOMの看板をしょって出向してくれるメンバーとの相乗効果を生み出していきたいです。いろいろなことを言っても難しいので、ポイントを絞って伝え、行動していきたいです。
中山 素晴らしい金言が出ましたね。楽しさが活動の根源というのは、本当に素晴らしい言葉だと思いました。まだまだ話は尽きませんが、本日は長時間に渡り、ありがとうございました。