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出産はキャリアを見つめ直す好機
小さなお子さんを育てながら働く女性が増えていることは、全国の統計データでも確認できるようになりました。とはいえ、依然として一人目を出産する女性の半数近くは仕事を辞めており、続けることが普通になったわけではありません※1。長時間労働が当然だったり、時間の融通が利かなかったりすると、出産後に続けられないと多くの女性が判断するのではなのでしょうか。
最近の大きな流れとして、出産前後に中断したとしても、短い期間で再就職する女性が増えていることが挙げられます。育児に専念してみると、一日中子どもと向き合う生活に想像以上のストレスがたまったり、社会とのつながりが恋しくなったり、収入が必要だったりと、仕事するメリットを再認識させられる面もあると思います。

いずれにせよ、出産はこれまでの働き方や仕事内容を見直す大きなチャンスです。出産で仕事から否応なしに離れると、自分がどのように、何をして働きたいのか、立ち止まって考える時間ができます。何よりも子育ての大変さ、小さな命を守り育む責任に直面し、子どもの可愛さや楽しさを味わうことは、それまでの価値観を大きく変える貴重な経験となります。
図1に示す神戸大学の金井壽宏教授による「キャリア・トランジション・モデル」では、キャリアには大きく分けて「1.方向感覚を持って進む」「2.節目」「3.アクション期」「4.安定期」の四つがあるといいます。出産は、この中の「2.節目」にあたり、自分のキャリアを見つめ直すこの上ない好機といえるでしょう。

私たち流の働き方を創る-1

子育て経験を強みに
仕事と子育てとの両立は、特別なことではない時代になりつつあります
が、当事者にとっては時間もエネルギーも必要で、決して楽なことではありません。「お迎え」という制限時間がある中では、思うように仕事ができないもどかしさを感じることも多々あるでしょう。理解がない職場だったり、一人前扱いされなかったりすると、何のために頑張っているのか分からなくなりそうです。
本冊子に紹介されているテレワークは、場所、そして時間を柔軟に使えるため、両立で忙しい時期にはとてもありがたい働き方です。通勤時間を省ける、何かあった場合に仕事時間を変えられる等、子育てで忙しい時期には大変心強いものです。一方でセルフマネジメント力やコミュニケーション力が大きく問われます。まだまだテレワークに懐疑的な人は多いため、締め切りや品質を守ることで「目の前にいなくても十分に仕事はできる」ことを示してゆく必要があります。特にフリーランスは雇用という仕組みで守られていない分、高いレベルが求められるといえます。
ですが、子育て経験が強みになります。子育て中のママを対象とした調査では、子育て経験によって「人づきあいの幅が広がった」「精神的にタフになった」「考え方が柔軟になった」など、人間的に成長したことを実感している方が八割にものぼる結果がみられました。また、大半の方が「時間の使い方を工夫するようになった」「同時にいろいろなことができるようになった」「物事の優先順位をつけられるようになった」など、物事を効率的に進められる力がついたと考えています※2。子育て経験は生活感覚を養うのみならず、仕事上でとても重要な能力を伸ばすのです。
仕事時間が限られていることは、良い面もあります。お金や時間は、何となく使うと、どうしても無駄遣いがでるものです。上手く使うための工夫は、「限られている」という現実に向き合い考えるからこそ生み出すことができます。
子どもの健やかな生活は何よりも大切にされるべきものです。母親として日々鍛えられるコミュニケーション力やマネジメント力を活かしながら、時間や場所を上手に活用した私たち流の働き方を創ってゆきましょう。

 

詳しくは冊子「ママが輝く!いろんな働き方」

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