全ての人々が笑顔で生きがいを持てる東北の実現

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公益社団法人 日本青年会議所  東北地区協議会 会長意見書

 

公益社団法人 日本青年会議所 東北地区協議会

2020年度 会長 武山 祐樹

 

全ての人々が笑顔で生きがいを持てる東北の実現

 

日本のJC運動は、1949年に戦後の荒廃から「新日本の再建は我々青年の仕事である」という高い志のもと、戦後の荒廃からの国家再建を目指し、東京の若手経済人が集り東京青 年会議所が誕生したのがはじまりであり、今日まで「ひとづくり」「まちづくり」「教育」「国 際社会」「環境」などの地域における課題の解決に向けて、青年としての英知と勇気と情熱 を胸に、運動を展開してまいりました。いつの時代も社会を変革してきたのは青年であり、今の時代を生きる責任世代である私たちだからこそ、先輩諸氏が紡いできた創始の想いや 理念を胸に、次代を生きる子どもたちのために、全ての人々が笑顔で生きがいを持てる東北 の実現に向けて、運動を展開していなかなければなりません。

【はじめに】

私たちが所属する国際青年会議所(以下、JCI)は、1915年に自由な社会と経済発 展を実現し、新しい社会をリードするにふさわしい人材育成を目的として、小さな青年団体 から始まり、現在では世界134の国と地域に約16万人のメンバーを擁し、先輩諸氏も含 めると約250万人以上にものぼる世界で最も大きな青年団体です。国際組織であるJC Ⅰは、国際連合(United Nations)と国連ミレニアム開発目標(UNMDG s)をきっかけに連携を深め、恒久的な世界平和の実現を目的に運動を展開してまいりまし た。私たちは、日本、ひいては世界を変革していく青年団体たらんとすれば、組織の有する スケールメリットを有効に活かし、社会を変革していく運動へと発展していくことが必要 不可欠です。 私たちの住み暮らす東北は、2011年に発災した東日本大震災から9年が経過しようとしている今もなお、未だ原発事故における風評被害、東京一極集中に伴う人口減少、少子高齢化による生産年齢人口の減少、インバウンドの低迷等の多くの問題を抱えております。2014年に開催された「日本創成会議」において、2040年には、全国で896の市区町村が人口減少による、消滅の可能性がある「消滅可能性都市」になると発表され、世間に衝撃を与えたのは記憶に新しいのではないでしょうか。2019年は「まち・ひと・しごと創生総合戦略」において、第1期「総合戦略」の最終年にあたりますが、地方創生の大枠でもある、地方経済の強化、地方への新たなひとの流れの創出、子育て環境や出生率に関して、未だ課題は山積しているのが現実です。私たちは、この国難ともいえる激動の時代を打開していくために、今こそ、先人たちが大切にしてきた「結」の精神に基づき東北地区77LOMの同志が共に、全ての人々が住み暮らす地域に誇りを持ち、希望溢れる未来を思い描ける東北の実現に向けて、歩みを進めていくことが必要です。

【地域を牽引するリーダーの育成】

近年、失われた20年と言われる経済成長率が低迷する中、全国的にも人口減少や少子高齢化にともなう生産年齢人口の減少により、経済・産業活動の縮小が危惧されております。日本青年会議所は、1951年の発足以降、明るい豊かな社会の実現を目的として、先輩諸氏の弛まぬ努力とリーダーシップのもと今日まで、地域を牽引する多くの人財を世に輩出してきております。リーダーの定義は、指導力、統率力、個人の資質や人格等、様々な定義や形があり、地域や社会の抱える課題やニーズが多様化している昨今、地域の課題解決に向けて、地域を牽引する人財の育成が必要不可欠です。本年度、東北地区協議会は、持続可能な発展を遂げる東北を実現するために、会員一人ひとりが東北地方に連綿と根差す「結」の精神に基づき、青年としての矜持を持ち、地域を牽引するリーダーを育成します。JCは、「青年の学び舎」として、JC運動を通じた人財の育成を目的としており、会社の大小、個人の能力、利害関係なく、住み暮らす地域の課題を解決するために会員一人ひとりが、お互いに切磋琢磨し本気で向き合う組織であり、活動を通じて自身を変革し、多くの学びを享受できる素晴らしい出会いがあります。人は、人との関わりによって磨かれ、出会いには、人の未来を変える力があります。本年度は、会員一人ひとりが地域を牽引する責任世代として、先輩諸氏が紡いできた歴史や理念を慮り、青年としての矜持をもち、未来を見据え歩みを進めて行くことを期待しております。

【持続可能な発展を遂げる東北の実現に向けて】

私たちの住み暮らす東北は、広大な土地と豊かな自然環境に恵まれ、美しい海岸線や山並みを持ち合わせており、多くの美しい景観や文化芸術に認められた魅力溢れる地域です。東北地区協議会では、先輩諸氏から連綿と受け継がれてきた「東北は一つ」の理念のもと、子どもたちの夢と希望溢れる「輝く東北」の実現を目指し、東北地区77LOMが同じ方向性に向かって運動を展開していく運動指針として「2010年代東北JC運動指針」を策定しました。そして、アクションプランとして①地域社会に貢献できる人財の育成、②地域コミュニティーの再生、③地域の枠を超えた運動の推進、④地域の力を活かしたまちづくりを掲げてまいりました。私たちは、持続可能な発展を遂げる東北を実現するために、豊かな自然や文化といった地域の特異性を有効に活かし、超スマート社会やリアルデータなどの技術革新の活用等も踏まえた地域における新たな価値を見出し、今後の東北経済ビジョンを確立し、県域を越えた広域連携のもと、組織のスケールメリットを活かした運動へと発展することが必要です。また、東北地区77LOMにおける組織のスケールメリットを活かした力強い運動を展開していくために、「2010年代東北JC運動指針」の効果を調査・検証し、今後の方向性を見出すことで、未来に向けた東北地区協議会のあるべき姿を確立します。私たちが、常日頃から唱和している、東北JC宣言の理念には、東北地方に連綿と根差した「結借り」「結貸し」という労働力や食物を貸し借りし、互いに支え合いながら生き抜いてきた、先人たちが大切にしてきた精神性が認められており、今日まで、東北に住み暮らす人々のアイデンティティとして確立されております。地域を牽引する市民意識の変革団体である私たちJCが、「結」の精神に基づき、主体的に行動する市民や県民と共に、東北地区77LOMの会員一人ひとりが、「東北は一つ」の志のもと、県域を越えた広域的な連携による、全ての人々が住み暮らす地域に誇りを持ち、希望溢れる未来を思い描ける東北の実現に向けて歩みを進めることが必要です。

【災害に強い都市基盤の構築】

私たちは、未曽有の被害を齎した東日本大震災により多くの尊い人命を失い、大切なもの を無くし、普段あたり前と感じていた生活が、常に様々な災害の脅威にさらされていること を認識しました。東日本大震災から9年目を経過しようとしている今、目に見えるものの復 旧・復興は着実に進んでいる反面、時間の経過とともに震災の記憶の風化や災害への意識の 低下が危惧されております。日本青年会議所は、これまで災害における有事の際に、全国の 会員が一丸となり、被災地への支援や災害復旧活動を実施してまいりました。近年、日本国 内においても気候変動にともなう、自然災害の増加が危惧される中、またいつ来るかわから ない自然災害に対し、行政をはじめとした関係各所と連携し、県域を越えた広域的な連携の もと、災害に強い都市基盤を構築することが必要不可欠です。本年度、東北地区協議会では、 有事の際に迅速かつ効果的な被災地支援が可能となる都市基盤を確立するために、NPO 団体・民間企業・災害医療機関や防災と減災のエキスパート等のパートナーとの連携体制を 構築することで、コレクティブ・インパクトを意識した防災・減災プラットフォームを創出 します。また、有事の際に助け合い支援することを目的とした包括的な災害連携協定を締結 し、広域連携による防災基盤を構築することで、東北地区77LOM一丸となる、組織のス ケールメリットを活かした災害対応基盤の構築を実現します。

 

【東北青年フォーラムの開催】

2020年度の第68回 東北青年フォーラムは、一般社団法人 南陽青年会議所を主管 LOMとして開催します。南陽は、日本三熊野と称された熊野大社が控える門前町として栄え、開湯900余年という歴史ある温泉地として有名な赤湯地域は、湯治としてだけでなく米沢街道の宿場町としても人や物資の往来が大変栄えた地域であり、四季折々の彩りが美しい、悠久の歴史が息づくまちです。開催当初は、東北地区内の会員交流という趣旨から始まりましたが、今では会員や参加者が地方創生に向けて当事者意識の高揚を図り、地域活力の醸成につなげていただくと同時に、開催により齎される社会的波及効果により、開催地域の活性化を通じた市民意識の変革を目的とした発展を遂げております。本年は、全ての人びとが笑顔で生きがいを持てる東北の実現に向けて、東北地区77LOMの同志が一堂に集い、東北地方に根差す「結」の精神に基づき、地方創生に向けた意識変革の契機とするとともに、市民意識の変革となりえる大会を創出します。また、主管する南陽青年会議所が、開催を通じて齎される個人、組織に対する組織益、行政や企業をはじめとした関係各所との連携により齎される社会益を存分に享受することを祈念するとともに、市民と共に「東北は一つ」の理念のもと、一人ひとりが住み暮らす地域に誇りを持ち、希望溢れる東北の未来を想い描ける契機となる機会を創出します。

【組織のブランド確立に向けて】

社会から必要とされ続ける組織へと発展していくためには、地域の課題解決に向けて、運 動を展開していることを効果的に発信し、社会的認知度と存在価値の向上を通じて、受け手 の共感を得ることで、組織のブランドを確立しなければなりません。本年度は、組織のブラ ンドを確立するために、ブランディングの視点に特化した広報マニュアルの確立により、効 果的な広報戦略を実施し、報道機関をはじめとする関係各所との情報共有を通じた協働基 盤を構築します。また、広報媒体やSNS等の情報発信ツールを用いて、受け手の心の琴線 に触れる効果的な発信を実現するとともに、地域の魅力を世界に広く発信することで、運動 の推進力の根幹となる組織のブランドの向上を図ります。

【持続可能な発展を遂げるLOMの確立】

地方創生を実現するうえでは、各地域に住み暮らす人財の育成、LOMの発展が必要不可欠です。日本青年会議所、地区協議会、ブロック協議会は、LOMの抱える課題の解決や組 織の発展、運動の推進力向上に向けた各地域で活動するLOMとの連携、総合調整機関とし て運動を展開してまいります。東北地区協議会は、公益法人格を有する組織として、社会情 勢の変化で移り変わる関係法令や基準の遵守と効果の高い事業を実施できる体制を構築す るとともに、公益性の高い運動を継続できる環境を整えるために、公益法人認定法に定めら れた各種手続を法令に従って確実に実施することで、運動の質を担保します。また、全ての 人びとが笑顔で生きがいを持てる東北の実現のために、東北地区内における各LOMが相 互扶助のもとに東北地区全域が同じ志のもと運動を展開できるよう、東北地区77LOM の模範となる組織を構築します。

【おわりに】

人は、この世に生を受けて、この世を去るまでの間、その時代に応じた役目がある。子どもは、親へ喜びと活力を与え、学生は、自らを律し、自己を確立し、青年は、国や世界の平和を願い、後世へと残す責務がある。平成という激動の時代が終わりを告げ、新しい令和の時代を迎えた今、私たちは改めて今の 時代を生きる責任世代として、積極果敢に行動していこうではないか。「生きる」ということは、当たり前のことではなく、かけがえのないものなのです。2011年の東日本大震災において、自らが物資困窮した過酷な状況の中でも他者を思 いやり支え合う姿は、労働者や食物を貸し借りし、互いに協力し合いながら暮らし生きる、 東北地方に連綿と根差す「結」の精神であり、東北人のアイデンティティなのです。私たち は、この時代に生きる意義をそれぞれがしっかりと認識し、今をどう生き抜かなければなら ないかを真剣に考え、責任世代としての役割を果たすことで、全ての人びとが笑顔で生きが いを持てる東北を実現しなければなりません。

激動の時代の中、青年の英知と勇気を結集させた運動を実践に移すこと、情熱溢れる行動 を力強く展開することこそが、全人類の光明たる私たち青年の仕事なのです。

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