2023年度、関東地区協議会 起業家支援委員会では、地域企業と起業家による新商品開発を行いました。今回、地域企業として参加した、株式会社タニグチ(宇都宮青年会議所所属企業)が新商品『Oya Palette(オオヤパレット)』をMakuakeにて発表いたしました。
年度を跨いでしまいましたが、関東地区協議会の事業成果として報告いたします。
Oya Palette(オオヤパレット)は、栃木県原産の大谷石をアートでカラフルな素材にアップデートした、現代の人々の生活を彩るプロダクトシリーズです。大谷石は今から約1,500万年前の海底火山の活動による火山灰や軽石が堆積し、それが500万年程かけて凝固することで出来ています。
大谷石の特徴であるミソと呼ばれる茶色い斑点は、形成の過程で入った不純物が風化しやすい粘土鉱物となったもので、劣化し抜け落ちて穴となってしまいます。その穴を樹脂で埋め、職人の手によって一つ一つ削り出すことで、自然が生んだ大谷石の特徴を色の力で新しい魅力に変えた、新素材です。 これまでにない新素材で、今後も様々な商品展開が予定されています。天然素材のため一つ一つが異なる表情を持つので、世界に一つだけの表情を是非お楽しみください。
地域企業:株式会社タニグチ 代表取締役 谷口宗太郎
栃木ブロック協議会 公益社団法人宇都宮青年会議所所属
株式会社タニグチは、栃木県宇都宮市岩原町を拠点に大谷石の採掘・販売、コンクリート製品の製造・販売を行う、社員7名からなる会社です。
昭和12年に現社長の祖父が谷口石材店として手掘り大谷石業を開始しましたが、大谷石自体の需要の減少もあり、現在ではコンクリート製品が主となっています。
現在、石材業界はほとんどが輸入材ですが、大谷石は国産の石材として古くから使われてきました。
大谷石はミソと呼ばれる茶色い部分が特徴ですがその部分は柔らかいため、ミソが小さいほど高価になっており、ミソが大きい石は売れないため採掘されず、在庫となってしまいます。
今回のプロジェクトが成功することで、ミソの大小に関わらず、どんな大谷石でも市場に送り出せるようになります。販売活路を広めることで、宇都宮の名産である大谷石をさらに全国に広めたいと思います。
起業家デザイナー:AATISMO(アアティズモ) AATISMO(アアティズモ)は建築家・デザイナーの海老塚啓太、工業デザイナーの中森大樹、建築家の桝永絵理子の3人によるデザインチームです。 建築・デザイン・アートなど分野を横断した活動を行っています。
Exhibitions:Under 35 Architects exhibition 2023、SaloneSatellite2022・2023、etc
Awards:Red Dot Design Award、A’Design AWARD、Kokuyo Design Award、Lexus Design Award、etc