【会長意見書】
公益社団法人日本青年会議所 関東地区 群馬ブロック協議会
2022年度 会長 小林 久峻
新型コロナウイルスの全世界的な蔓延は、これまでの大規模な自然災害や金融危機とも違
う非常に大きな衝撃を世の中にもたらしました。今までの当たり前という日常が制限され、
人々の働き方やライフスタイル・価値観が一変したと言っても過言ではないでしょう。一方、
このコロナショックはテレワークやDXツールなどを普及させ、デジタル社会の形成が加速
度的に進んできました。時間や場所の壁といった、これまでの障壁が取り除かれ、人口減少
や高齢化社会、東京一極集中など、地方都市を取り巻く多くの課題に対して、逆に地方都市
だからこその価値を再定義できる一つの兆しを見出せたと考えます。
しかし、新しい時代への変革はまだ模索段階であり、リアルとWEBという様々な選択が
行えるようになった中でも、「WEB」は単に「リアルの代替」という位置付けになってい
るなど、今の時代を存分に引き出せていない状況は続いております。ニューノーマルの時代
は始まったばかりです。今こそ、これからの時代に新しい価値を生み出す新しい行動が必要
ではないでしょうか。
青年会議所に目を向ければ、会員拡大と育成が最も重要な課題となっている会員会議所は
少なくないでしょう。40歳までの時間制限がある青年会議所において、会員の平均年齢は
約35歳と未だに高いままであり、約半数の会員が在籍年数3年未満という状況が継続して
います(2021年期初260名/581名)。そのような中、緊急事態宣言やまん延防止
等重点措置などの影響で事業が満足に行えず、事業構築と実施・検証により得られる成長と、
個性あふれる会員同士との交流により得られる成長が、ここ2年間では特に激減していま
す。
改めて、青年会議所とはどのような団体かと問われると、迷うことなく、青年会議所は未
来への可能性を広げてくれる団体であると断言できます。地域にとっても会員にとっても、
新たな気付き、成長の機会、そして強烈なインパクトをもたらしてくれる団体です。これは、
誰かが変えてくれるという受動的な意味ではなく、自らが大きな夢と強い信念を持ち青年ら
しく力強く行動することで、多くの人々の支えを受けながら大幅な躍進を可能にする、その
ような場が青年会議所です。
英知と勇気と情熱を持ち新日本の再建に立ち上がった志高き青年たちの手によって、新し
い時代への挑戦が始まりました。70年以上経った今もなおこの挑戦は終わることは無く、
常に新しい時代を切り開く責務を私たちJAYCEEは負っています。県内各地での運動は
もちろんのこと、さらに各地での運動の可能性を広げられるよう、ブロック協議会としても
地域の垣根を超えた広域的な繋がりと各地域の特色に合わせた運動を実施しなければなり
ません。
「未来は自分たちで創るもの。そして、未来は仲間と夢を語り合い育むもの。」
長きにわたり青年会議所運動に尽力いただいた多くの先達に敬意と感謝を表すとともに、
県内各地会員会議所と会員の可能性を広げ、そして私たちが運動を行う愛すべき群馬の可能
性を最大限に広げることを使命とし全力で邁進することをお誓い申し上げます。