2023年度 関東地区 東京ブロック協議会 公式ホームページ

会長意見書

公益社団法人 日本青年会議所 関東地区
東京ブロック協議会 2023年度 会長意見書
公益社団法人 日本青年会議所
関東地区 東京ブロック協議会 2023年度
第52代会長 大久保 貴惟

この時代を生きる私たちが何をしなければならないのか、その答えは既に出ています。そしてその答えは、誰もがわかっているのです。

人生とは、誰のものでもなく、唯一自分のものです。このたった一度きりの人生は、自分のために、自分の人生をより豊かにするために、生きていくものではないでしょうか。しかしそれは、わがままに生きるとか自己中心的に生きるとか、そんな話ではありません。自分の人生を豊かにするためには、誰かのために尽くさなければなりません。人に喜びを与えられると、自分も嬉しくなります。誰かを笑顔にできると、自分も笑顔になります。そしてその笑顔は、また誰かの笑顔を生んでいきます。笑顔は連鎖していくのです。この笑顔をまち中に連鎖させ、明るく、前向きで、誰もが明日に希望を抱ける都市、東京の実現を2023年度東京ブロック協議会は目指します。

【東京ブロック協議会のMission】

JCにおけるMissionは、まちや社会をより良いものにするために、青年に発展と成長の機会を提供することを謳っています。では、東京ブロック協議会におけるMissionとはなんでしょうか。それは、「成長の機会を提供できる人財の育成」です。現在、東京ブロック協議会内の各LOMにおいてもアクティブメンバー数の減少は顕著です。なぜ、アクティブメンバー数が減少してしまったのか、それは、成長の機会を提供できる人財が減ってしまったことが要因の一つにあげられます。新型コロナウイルス感染症蔓延に伴い、多くの交流の機会を失ったJCは、この問題が特に顕著に表れました。JCがいくら成長の機会をつくっても、その機会を掴んで貰わなければ意味をなしません。以前は、歴の長いメンバーや運動に熱心に取り組むメンバーが、多くのメンバーに声をかけ、話をし、成長の機
会を掴んでくれるよう日々動いてくれていました。そして、なんだかよくわからなくても、腰が少し重くても、成長の機会を掴んでいくにつれ、JCの素晴らしさを知ることができていました。JCとメンバーの懸け橋となる人財がたくさんいたのです。このような成長の機会とメンバーのハブとなる人財、成長の機会を提供できる人財が増えれば、アクティブメンバーも増え、活気ある組織へと昇華していきます。人財育成こそが東京ブロック協議会最大のLOM支援であり、Missionと言えるのです。

【交流が生み出す友情の輪】

新型コロナウイルス感染症蔓延により、JCは「人と会う」ということを奪われました。人と会うことを前提に運動を続けてきたJCにとって、この損失が如何に大きいものか、私たちは身を以って体験しました。そして改めて、人と会い、交流をすることの重要性を知ることもできたのです。新型コロナウイルス感染症の猛威にひれ伏す時代は終わりました。新型コロナウイルス感染症と向き合いながら、今こそ人と人とのつながりを大いに深めていく時です。
JCの魅力の1つに、友情の機会があります。この友情というものの力は計り知れません。プライベートであったり、仕事であったり、人生の大きな、そして大切な糧の1つです。JC運動においては、切磋琢磨できる仲間がいることで、意識の向上に寄与し、運動自体の質もどんどん向上していきます。本年度は、お互いが高めあえる友情の輪を東京中のメンバーに広めるべく、24LOMの垣根を越えた交流の機会を生み出します。この交流により、メンバーの意識改革や成長を生むことでLOMの発展を促進させ、まちの活性化につなげます。楽しくて、ワクワクして、皆と会うことに心躍るような、交流の場をつくって参ります。

【あきる野から東京中を盛り上げるブロック大会】

東京ブロック協議会最大の運動発信の場として、ブロック大会は開催されてきました。そんな中、新型コロナウイルス感染症蔓延の影響により、2020年度調布大会の中止、2021年度八王子大会の完全ウェブ開催を余儀なくされました。2022年度武蔵野大会は、遂にリアルでの開催をすることができ、都民への発信の場として大きな盛り上がりを生みました。そして今、新たな時代で開催していくブロック大会の在り方を考え、都民にとって有益であり、持続可能な事業として確立していくことが求められます。
本年度は、あきる野の地にてブロック大会が開催されます。西多摩地区に位置し、秋川流域の源流でもあるこの地域で開催するブロック大会には、大きな意味があります。東京において人口が多いとは言えない地域から、都民に新たな変化をもたらす5益を生み出すことができれば、今後のブロック大会に大きな可能性をもたらし、持続可能な事業としてさらなる運動の発展にもつながります。そのために、都民の好奇心が駆り立てられるようなパッケージを立案し、あきる野という場所に、そしてブロック大会に、多くの都民が心を奪われる事業を開催します。そこから、都民に対する有益な変化を生んでいきます。そして、JCは、同年に全国大会東京大会を控えます。大自然に恵まれた西多摩地域から都民への発信を行い、東京ブロック協議会として全国大会にも寄与するような内容にすることができる絶好の機会です。小さな源流が大きな川となり、海へとつながっていくように、あきる野の地から東京中、日本中に運動の輪が広まるようなブロック大会を開催します。

【未来につながるメンバーの育成を行うアカデミー】

新入会員の育成という重要な役割を担うのがアカデミーです。会員拡大という観点において、拡大候補者に入会いただくだけであってはいけません。入会後のフォローアップも含めてはじめて会員拡大と言えるでしょう。そうでなければ、JCに魅力を感じることができず、必然と足が遠のいてしまい、退会につながり兼ねません。逆に、充実したフォローアップがあれば、共にJC運動に取り組める重要なメンバーとなってくれます。そして何より、入会間もないメンバーが所属LOMの垣根を超え、東京中の仲間と触れ合い、切磋琢磨できる特別な環境でもあります。
東京ブロック協議会のアカデミーは、フォローアップを充実させることで、LOMの会員拡大を支援します。そして、JC運動に希望を持ち、積極的にJC運動に取り組むことができるメンバーの育成を目指します。それには、アカデミー生のJCスイッチを押すことが必要です。アカデミー生それぞれと真摯に向き合い、多くの機会を提供する中でJCスイッチを見つけ出します。育成では、より実践的な内容に取り組み、実際にアカデミー生に事業の構築を行っていただく研修プランを実施し、その事業運営を通じて直接的な成長につなげます。そして、この成長の何よりの原動力となるのが友情です。JCにおけるスキル向上だけではなく、心の成長に寄与し、友情を育む機会を提供することが重要です。この友情が永劫続く絆となれば、それぞれのLOMでも、これからの出向先でも、プライベートでも、かけがえのない仲間として研鑽しあうことができます。そして、この絆がLOMの発展、地域の発展に寄与していくのです。アカデミー生のJCスイッチを入れ、全員が手を取り合い、笑顔とやる気に満ち溢れたアカデミーをつくりあげます。

【ブランディングで生む大きな力】

JCは各地、各エリア、様々な箇所に点在する上、単年度制という特有の制度をもった組織です。この性質上、新規で行う運動は継続や浸透が難しく、ブランディングという分野においても不得意であると言わざるを得ません。70年以上の歴史を誇るJCですが、都民における認知度も低いのが現状です。そして、マーケティングの観点においても同様に、JCは不得意です。特に広報はうまくいっているとは言えないのが現状です。
本年度は、東京ブロック協議会全体のブランディングの確立を目指します。ブランディングの確立ができれば、各LOMのブランディングにおける新たな指針となり、変化に挑戦できる直接的な支援につながります。まずは、ブランディングの土台となるコンセプトの浸透を行い、都民から見たJCの具体的なポジショニングを定めます。そして、ブランディングの確立に向けた運動展開を実施します。また、ブランディングとも連携を図りながら、マーケティングに力を注ぎます。体内外の方がJCに好奇心を抱き、興味を惹くようなマーケティングを行っていくことで、事業への参加促進、会員拡大の一端を担います。何より、この長い歴史を誇るJCを多くの方に知っていただくことで、24LOMの運動支援に寄与し、情報を発信するのではなく、伝達させることで認知度の向上へとつなげる革新的なブランディングを実施します。

【手本となる渉外、皆の力となる渉外】

例年、開催している合同公式訪問やさよならブロックは、東京ブロック協議会の式典の場として24LOMの手本となるべき事業です。メンバーの意思統一を図るとともに、鼓舞へとつなぐ大切な場です。また、JCI日本、関東地区協議会の事業等、各LOMメンバーの参加推進という面でも渉外は重要な役割を果たします。何よりも、24LOM、各諸団体との懸け橋として渉外を行い、多くの方々を巻き込むことが重要です。
合同公式訪問、さよならブロックは24LOMの皆様の興味を惹き、かっこよく、そして楽しく感じられる内容として執り行います。また、JCI日本や関東地区協議会、諸団体との懸け橋として、多くのメンバーを巻き込める有効な渉外運動の展開を行います。まずは、JCI日本事業を中心に、参加の促進を図り、少人数LOMにおいては有益な事業参加が確立できるよう推進を図ります。その中でも、対外団体や企業とのパートナーシップ締結に尽力します。このパートナーシップ締結を通じ、今後の運動展開をさらに有効なものとし、持続可能な東京ブロック協議会の一端をつくります。そして、24LOMの渉外運動がすすめやすくなる環境を整えます。

【JCにおけるビジネスチャンスを生む、育む】

近年、JCは体内におけるビジネスの推進を図っています。しかし、JCにおけるビジネスの推進は浸透していないだけでなく、人それぞれで異なる解釈を生んでいるのが実情です。「JCに入ったら仕事になるよ」と言われて入会し、仕事にならず辞めていくなどは珍しくありません。この「JCに入ったら仕事になるよ」の真を生み、浸透させなければ、退会者は減らないのです。また、JCにおけるビジネスチャンスが増えれば、新たな魅力となり、メンバーの意識高揚や拡大にもつながります。
JCにおけるビジネスは、JC運動というビジネスとは全く異なるものを行うからこそ生まれます。それは、JC運動を通じて信頼関係が育まれるからです。ビジネスにおいて、この信頼関係はあまりに重要です。JC運動に力を注ぐからこそ、信頼関係が生まれ、ビジネスになるという考えをしっかりと浸透させます。さらに、信頼関係が生まれた後に、ビジネスにつながりやすくする環境を整えることが重要です。現状のビジネスの発展やまだ見ぬ新たなビジネスチャンスが生まれる環境をつくり、JCにおけるビジネスの機会を増幅することで、JCにおけるビジネスという魅力を確立させます。

【笑顔が笑顔を生むまちづくり】

東京都が抱える地域課題は、少子高齢化、インフラ設備の老朽化、災害対策等多岐にわたります。この課題の中で、今年度は教育格差に着目します。貧困家庭は年々増し続け、教育の格差も大きくなる一方です。この教育格差は子供自身の力では解決できない問題です。最終学歴により就業率や就業形態にも影響し、世代を超えた格差の固定化にもつながっているのが実情です。そして、教育格差が拡大すれば、労働人口の生産性低下にまで影響してしまうのです。
子供たちの明るい未来は、国や地域の発展そのものに寄与します。未来をつくるすべての子供たちに、人生における多くの選択肢をもってもらうべく、教育格差の解決に向けた運動展開を行います。それには、貧困世帯へのサポートや親の生活水準に影響されない教育システムの構築が必要です。貧困の連鎖を断ち切り、教育格差をなくすために、各団体との連携を図り、都民が助け合うことができる新しいシステムを生み出します。そして、すべての子供たちに将来への可能性を1つでも多くつくることで、子供たち自身に明るい未来を描いてもらいます。そしてそれが、希望に溢れた東京の未来へとつながっていくのです。

【JCが政治を動かす、世の中に変革を生む】

政治や行政を変えるためには、投票率の向上が必要だと言われ、長い月日が経ちました。投票率向上を図るため、どうにか1人でも多くの方に選挙に行ってもらおうと様々な工夫がされています。しかし、いつの間にか、政治を変えることではなく、投票率を向上させることが目的となっているような気がしてなりません。そして現在、日本は多くの政治的行政的な課題を抱えています。そんな中、青年経済人として、私たちが取り組むべき課題は少子化問題です。2021年の日本における人口減少数は約62万人といわれ、都市1つ消滅するくらいの人口が減っています。そして、この少子化というのは、生産性の低下による国力の低下、少子高齢化による現役世代の負担の増加、貧困層の拡大などさらなる問題へと発展する恐ろしい問題でもあります。
JCは政治的に公平中立な立場であり、その歴史の深さから、多くの行政や各地自治体との関係性を築いてきました。そして、より良いまちづくりを目指し、都民に向けた運動展開を行っています。JCは政治や行政と都民のハブとなることができる最適な団体と言えます。都民がもっている課題や希望などの声を集約する運動を行い、政治や行政に届けることで変革を生むことがJCにはできるはずです。本年度は、少子化という課題解決に向け、政治と行政に変革を起こす運動を展開します。少子化の解決には、安心して子供を産み、育てられる環境を整備することが重要です。どのような環境が安心できる環境なのか、都民の声を集めながら確立をさせ、政治と行政に届けます。地域のリーダーとして、東京ブロック協議会だからできる政治に対する運動を実施します。

【ALL TOKYOが織り成す全国大会東京大会】

本年度、日本におけるJC運動の最高峰とも言える全国大会の主管LOMはJCI東京です。創始のLOMであるJCI東京が行う、ある種聖地巡礼のような大会ですが、過去を振り返るのではなく、何よりも新しく、未来に夢を描ける大会となるように、東京ブロック協議会はJCI東京を支え、何にも代えがたい伴侶となるよう挑んで参ります。JCI東京と23LOMとの深い関係性を構築し、東京中のメンバーが主体的に動ける環境を整えます。そして、全国のメンバーが参加したくなるような大会とし、過去最高の参加率を目指して、運動の支援を行っていきます。ALL TOKYOが日本のJayceeを熱くします。
ものごとを成功に導くために、たった一つの手段があります。それは、成功するまであきらめないことです。この時代を生きる私たちがやらなければならないこと、それは、挑戦です。そして、挑戦し続けることです。東京ブロック協議会は、あきらめません。そして、これから行う数々の挑戦すべてに想いを乗せます。人の心は人の心でしか動きません。心を込めた運動こそが、東京ブロック協議会のMissionに最も必要であり、Visionの成功には不可欠です。東京ブロック協議会の手で24LOMに輝きをもたらし、東京都、そして日本中へと笑顔の連鎖を派生させます。誰もが未来に夢を描ける時代となるように。

-スローガン-
君と挑む。何度でも。
-VISION-
笑顔が連鎖するまち、東京の創造
-MISSION-
社会や人に希望をもたらす人財の育成
-VALUE-
「心」「挑戦」「わくわく」でつくるLOM支援型の運動

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