【九州のインフラ成功事例 港湾網編】

海外の大型旅客船で話題が上っている港湾網について今回は紹介する。

九州の港の数は315にも上る。言うまでもなく、日本一の規模である。

国際拠点の博多、北九州はもちろん、オランダ貿易を行っていた出島がある長崎といった江戸時代より栄えた港が存在している。

また、九州は、約1万㎞(全国の約29%)の海岸線に囲まれており、かつ多くの離島(全国の約36%)を抱えているため、海上輸送は盛んであり、平成29年4月1日現在、2,195万人の旅客と425万台の車両(平成27年度実績)を運んでいる。さらに、島と島をつなぐ航路は島民への安定した生活物資の輸送や医療サービス等には欠かせない存在となっている。そして、長距離フェリーは、物流の効率化はもとより、CO2削減など地球環境問題にも対応したモーダルシフトの担い手として、その役割が期待されている。

また、九州は、韓国や中国に近いという地理的優位性から対外旅客定期航路が充実しており、132万人もの旅客が平成29年に利用している。

上記のように、港湾インフラは九州にとって欠かせない重要なインフラである。

ここで、国土交通省で取り上げられているストック効果を2つ紹介する。

 

コンテナターミナルと連絡橋が九州の養殖漁業と林業を支える(伊万里港)

伊万里港は国際コンテナターミナルの整備により、平成9年に国際コンテナ航路が開設された。平成15年には伊万里湾大橋が完成し、同年、対岸に養魚飼料会社が立地した。平成16年には養魚飼料の原料の魚粉の輸入量が日本一になるなど、伊万里港は養魚飼料の原料の日本最大級の輸入拠点となった。さらに平成20年に他の養魚飼料会社が立地するなど、伊万里港が九州一円の養殖漁業を支えている。

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また、異樹種集成材を製造する大手製材メーカーの拠点工場を中心に木材コンビナートを形成し、九州の林業を支えている。

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林業再生!つなぐ、ひろがる、輸出商機!( 細島港、東九州自動車道)

細島港や東九州自動車道整備の進展により、大手製材メーカーが進出している。細島港周辺では、ここ10年間で企業立地が39件あり、設備投資額は約740億円に上る。

3また、アジアにおける建設資材などの需要の増加を追い風にして、地域の木材を輸出する新規ビジネスにより、林業が再生している。木材の輸出量や木材価格は最大約2倍に上昇し、地域の雇用増加に寄与している。

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今後さらに発展していく高速道路といったインフラとの相乗効果により、島民や観光客の交通手段としてのインフラではなく、企業誘致への一助となる九州の航路は今後更に重要性を増し、九州の発展の一助となるインフラへとなっていくであろう。