名前:奥山卓(おくやまたかし)さん
職業:株式会社 東京ニュース通信社 代表取締役 HP
JCI歴:2004年入会 / 2011年卒業
主な経歴:2008年国際交流委員会委員長、2009年記念事業特別委員会委員長、2011年理事長ほか

入って早々、「このプリン美味しいから食べて!」とコーヒーと一緒に持って来ていただいた。

奥山先輩は東京ニュース通信社の代表、「TVガイド」といえばわかる方は多いだろう。

JCI東京の理事長を経験した奥山先輩は、威厳はありながらも我々の事を気遣い、とても丁寧、でも気を遣いすぎず和やかな雰囲気を作ってくれた。

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まず、これからインタビュー記事を読む方に伝えたい。

奥山先輩はJCIの中でも異端児、ご自身でも変人だとよく言われると言うほどに。
なので、まずは自分の固定概念を捨てて読んで欲しい。そうすると一気に奥山先輩の魅力が伝わるはずだ。

面白いネタが数多く出てきたのでまとめるのは大変だったが、特に印象に残った話をピックアップしていく。

まずはインタビューの基本。「なぜJCに入ったのか?」その質問の回答ですら、普通とは違っていた。

「下働きがしたくてJCに入った。こんな事言ったら偉そうに思われるかな?笑」
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JCIに入った時、既に東京ニュース通信社の代表を勤めていた奥山先輩、多くの従業員を抱えていた。だからこそ、下働きがしたかったそうだ。

奥山:すでにその時社長で、社員300人、働いている人間は800人。リーダーシップはJCIでなくても学べる。でも、なぜJCIに入ったかというと、舐め切った社長にならないために、下働きができる場所を作っておかないと、人間ダメになると思った。だから入会当初から「なんでもやります!」とJCIに入った。元々理事長になりたかったわけではなく、全てに「はい」を言い続けていたら、理事長になっていたよ(笑)。

JCIで何かをお願いされると、全てに「はい」と答えていた生粋のJayceeだったそうだ。

話の最後に、「こんな事言ったら偉そうに思われるかなー、ちゃんとそう見えない様に書いておいてね!」と笑って話されていた。

はい、只今絶賛尽力している最中でございます。

JCIに入って、印象的だった話を聞いた際に出てきた内容が、JCI東京メンバーの一員として驚いたので紹介する事にしよう。

「人を集めるために、それっぽく作った設立趣意書の話」
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JCI東京ではよく出てくるが、設立趣意書と共に出てくる集合写真の創始のおひとり、服部禮次郎先輩にお会いしたそうだ。今はもうお亡くなりになっているが、その時の話が印象的だったとのこと。

奥山:設立趣意書には、「日本の再建は~」とか、かっこいい事書いているでしょ? あれは、人を入れたいからそれっぽく見せるために作っただけだと。だから、それに引っ張られないでほしいと。君たちの時代は、君たちが作りなさいと言われたよ。

これを聞いた時、私も意外だった。どんな事業をするにも、この設立趣意書がキーワードとして出てくるからだ。先人たちは偉大で遠い存在だと思っていたが、この「人を集めるためにそれっぽく見せるために作った」という発言で、あぁ、今も昔も、同じ青年経済人、同じJCIなんだなという事を教えてくれた。

奥山先輩も、この創始の方の話を受けて、利休の教えと言われている「守破離」という考え方を大事にしているという。

奥山:守る事と破る事と離れる事。新しい事をしていかないといけないが、新しい事をするには、まずは基本をしっかり知る事。何をしなければいけないのか学んだ後に、それを破る事が必要。破って、最後には離れる。そうすると新しい事が生まれていく。
新しい事をやるには、守るべき事を知らないと、何を破ればいいのかわからない。本当に守るべきものを知る事ができれば、これは守らないといけないとか、ここは破っていいだろうと判断がつくでしょ? それが大切。

先輩の教えや、変えてはいけない部分を守りつつ、現役の時は新しい挑戦をどんどんしていくべきだと仰る。

そんな奥山先輩が自分で事業を持った際、議案をスムーズに通すテクニックを教えてくれたので紹介しよう。

「JCIでやりたい事業を通したいなら、理事長・財運・事務局を押さえろ!」
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JCIでは、どんなに練った事業でも、最終的に理事長がNGを出せば全部無くなってしまう。そうならない様に、奥山先輩は事業を担当する際は、財運に毎回差し入れを持っていき、事務局にもいい顔をし、理事長を捕まえては「こういうことしたいんですよ~どう思います?」という話をしていたそうだ。

奥山:理事長を捕まえて、こんな事業をしたいんですって話をして、「面白そうだね!」と言わせれば勝ち。そう言わせれば、反論がしづらくなる。どんな事業でも必ず穴がある。その穴をつつかれている様じゃあ、議案を思い通りに通す事はできない、事業もできない。押さえておくべきところは、押さえる、それは、理事長、財運、事務局だね!

これはJCIに限らず、仕事にも通じるところはあると思う。ゴマすりや賄賂(差し入れ)と言ってしまえば聞こえは悪いが、何かを成し遂げるために必要なポイントを抑えるというのは非常に重要。それも、きっと奥山先輩の明るい性格と情熱があったから成しえた事なのかもしれない。

これほど明るい奥山先輩だが、理事長を勤めた2011年東日本大震災の時に受けたバッシングの話をしてくれた。表題に設けたエピソードを紹介する。

「バッシングから学んだ。自分が正しいと思える事であれば、周りになんと言われようとも、やってやろうと思った」
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JCIで一番印象に残っている出来事は、理事長をした2011年の東日本大震災だそうだ。その時の経験が、今の奥山先輩のベースにもなっているという。

奥山:地震発生、自分の仕事は今後どうなってしまうのか、という不安を抱えながらJC会館に行き、物資をどうするかという行動に出た。JCI日本が埼玉付近で物資を取りまとめているとの情報を受け、震災から約3日後、大渋滞の中、仕事終わりでスーツのままトラックで向かった。

その時現地にいたのが、奥山先輩の前に理事長をしていた安藤先輩だったそうだ。(当時JCI日本副会頭)

奥山:着いて、「何かすることある?」と聞いたんだよ。そしたら、「もうやる仕組みができあがっているし、東京の理事長に何かさせるとめんどくさいから、何もしないでくれ」って言われたんだよ笑。なんとなくわかるでしょ?笑

その場にいた全員同意。

奥山:それでも一応中を見せてほしくて、見学していたんだよ。それで、JCI東京の荷物もあったから、記念にその前で写真を撮ったんだよね。すると、それを誰かがSNSに勝手にアップしていて、「東京の理事長は作業着も着ないで手伝いもせず何もしていない」っていう風にすごく叩かれた。地方のLOMの先輩からすごく叩かれた。でもちょっと待てと、逆に着替える間もなく、会社がどうなるか分からない中、色々な犠牲を払いここに来たのにと思った。ふざけんなと思った。でもその反面、吹っ切れた。

まず連絡がとれないから、行くしかなかった。行って状況を把握するしかなかった
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人にどう評価されるとか関係ない。自分が正しいと思う事をやる。という風に吹っ切れた奥山先輩。

山:一週間後、JCI調布の渡邊弘樹理事長と一緒に、「今から仙台行くんだけど、一緒に行かない?」と誘い物資を積めるだけ積んで二人で行った。
まず連絡がとれないから、行くしかなかった。行って状況を把握するしかなかった。

奥山:自慢なのは、みんなが物資を集めなきゃ! という段階で、JCI東京は物資を集める仕組みができていて、みんなが物資を配らなきゃ! という段階ではもうとっくに物資を配る仕組みができて配っていて、みんなが物資を配っている段階では、この余った物資をどう捌くかを考えていた。みんながその問題を抱えている時には、既に物資の残りを行政に預けるという仕組みを作っていた。JCI東京は全てにおいて一歩先をやっていた。

奥山:私は、副理事長たちに指示を出し、人を捌く担当、物を捌く担当、広報の担当、さらにはこの災害が収まった後、国に対する提言をまとめる担当。後はもう副理事長たちが勝手に動いてくれた。その時の副理事長たちがすごく優秀で、僕は担当を決めただけだった。

最後の一年で、本当にいい経験をさせてもらったなと思っている
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こんなに明るい奥山先輩でも、このバッシングは相当落ち込んだと話す。しかし、そのバッシングを受け、「文句をいうやつはだいたい何もやらない」という事を学んだという。

全員、本日二回目の激しく同意。

奥山:やってる人は、こういう風にした方がいいという話になるし、やっていたら、下手に文句も言えないのはわかっている。だいたい文句いうやつは何もやらないやつ、やってないやつが多い。最後の一年で、本当にいい経験をさせてもらったなと思っている。

そう語る奥山先輩。やはり、その立場にならないと見えない世界というものがある。奥山先輩は、しきりに「役は絶対に受けた方がいい、やるなら理事長、世界が変わる」と仰るのは、そういう経験からかもしれない。

最後に、奥山先輩の変態ぶりをお伝えして記事を締めくくりたい。

「困難にぶち当たる時、困った時ほどぞくぞくする」
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奥山:俺はドMの体育会系、困難にぶち当たるとぞくぞくするんだよね。失敗したらどうしようって思っている反面、追い詰められている自分にぞくぞくする。焦っている俺を見ている別の俺がいて、そいつが楽しんでいるんだよね。

ちょっと私には何を言っているかわからないのだが、JCIにもってこいの素質を持っている事は確かだ。

奥山:よく変態肌って言われるんだよ。天才肌じゃないんだよ!? それってバカにしてるよね(笑)!

と、自虐ネタもしっかりと入れてくる辺りはさすがだ。

一般的な入会動機ではないし、入会してからの活動も人並外れていた奥山先輩。最後に、奥山先輩からのメッセージをお伝えして締めさせて頂きます。

奥山:僕はたくさんの先輩の話を聞いてきて、すごく面白かったし、ためになる事が多かった。今日いろいろと話してきたけど、ほとんどが受け売り。でも、Aの話と、Bの話があれば、Cのオリジナルだってできるでしょ?
それに、守破離にも通じる。先輩達が守ってきたものをちゃんと理解した上で新しいものにも挑戦する。そのためにも先輩の話って、大事だと思うんだよね。
だから、もし今回みたいに、先輩の話を聞きたいといって快く引き受けない人の話は聞かなくていいよ(笑)!

奥山先輩にインタビュー依頼をした時、即答でYESだった。

一旦取材を終えた後も、いろいろな話をしてくれた事はその場にいたメンバーしか知り得ない事実。とても有意義な時間をいただき、先に面識があった私以外のメンバーも、即刻、奥山先輩のファンになった事はもう想像がつくでしょう。

取材・原稿:伊是名千晶、赤保谷剛史(JCI東京)