共に手を携え 共に栄える 共栄の千葉の創造

会長所信

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はじめに

 

千葉県は第1次産業から第3次産業までいずれも全国トップクラスであると同時に、豊富な自然環境を活かした観光産業も盛んです。また、財政力指数や共働き子育てしやすい街、買って住みたい街ランキングも上位で、貿易額においては全国1位です。これらの強みを最大限に引き出しつつ、千葉県が一層繁栄していくためには、各地域が共存共栄できる持続可能且つ有機的基盤を創り上げていく必要があります。

人口減少及び少子高齢化の進展において、合計特殊出生率が全国平均1.36%に対して千葉県は1.28%と低い値を示し、全国でも41位と下位に位置しています。長期的な人口減少は買い手のみならず働き手も減少することから、需要と供給の両面で縮小が起こり、経済活動の停滞が懸念されています。また、社会や経済の成熟化に伴い、量よりも質の高さへと消費やライフスタイルに対する考え方が変化し、より付加価値の高い製品・サービスへの転換及び事業モデルの再構築が急務であると言えます。さらに、千葉県の強みが周知されていないことにより、千葉県民としての帰属意識が低下し、まちの魅力が失われつつある地域も存在しています。以上のような、社会問題、経済問題、帰属意識問題などに我々は立ち向かっていかなければなりません。

青年会議所の目的を一言で表すならば、「社会と人間」の開発と考えます。我々はJC三信条を掲げ、リーダーシップ開発である指導力開発と、社会奉仕活動である社会開発で構成される青年会議所運動を展開しています。明るい豊かな社会の実現に向けて、まちの問題を市民の中から掘り起こし、市民と共にその解決を図っています。社会にはまちや地域が含まれますが、当然ながら会員個々人の仕事や家庭なども含まれます。我々は青年会議所という舞台を通して自らの成長を求め、仕事、家庭、身の周りをより良くさせると共に、明るい豊かな社会の実現に繋がると信じて行動していかなければなりません。青年会議所の目的に今一度立ち返り、目的に対する一貫した行動を起こす会員が増えることで、全てが共に栄える共栄の千葉を創造して参ります。

 

【共栄できる組織拡大について】

2018年度から2021年度期首までの会員数の推移は、全国平均が14.5%の減少に対し、千葉県内においては23.0%の減少と全国平均を大きく上回って減少しています。コロナ禍においても組織拡大が停滞しているLOMがある一方で、成功しているLOMも存在します。組織拡大の停滞は、会員数の減少に繋がり、事業構築や運動展開にかかる一人当たりの負荷が増加し、組織拡大まで意識と行動が及ばなくなり、組織の規模縮小に一層拍車が掛かってしまいます。地域と共に栄える持続可能な組織で在り続けるためにも、組織拡大を継続的に成功させていく必要があります。

まずは、会員数を純増させるために、組織拡大を行う意義のみならず、具体的な拡大手法を基礎から学び、徹底的に体得できる事業を開催し、青年会議所の理念を入会候補者が共感できる拡大手法を展開することで、入会後の退会も防ぎます。そして、災禍でも組織拡大を推進していくために、退会者に歯止めを掛けつつも会員拡大を成功する仕組みを構築しているLOMの手法を調査、研究し、成功要因を共有することで、組織拡大の障害を取り除きます。さらに、拡大活動を円滑に進めていくために、千葉県全体で活用可能な組織拡大のITツールを制作し、入会候補者に青年会議所の情報を発信・拡散する環境を構築することで、各LOMへの入会を力強く支援します。

入会候補者にとって我々が魅力のある人間として映るだけではなく、「自己成長したい」「社会貢献したい」「人脈を広げたい」という入会候補者が本質的に欲していることを把握した上で、それを提供できる組織であることを説明することが大切です。同じ志を持つ仲間が増える組織拡大の成功が、千葉県内800名体制を復活させる契機となり、25LOMが持続可能な共栄の組織へと進化することを確信しています。

 

【共栄できる人と組織について】

2020年度より組織改革が声高に叫ばれ、そのゴールは会員が青年会議所を好きになり、成長を求め青年会議所運動に邁進する姿であると考えます。JCIMissionには「青年に発展・成長の機会を提供する」と明記されており、自らを成長させることはJAYCEEとしての使命です。しかし、現実には何のために青年会議所を続けているのかを見失うだけではなく、解決へと導ける先導者が不在となっていると耳にします。本来の目的を理解し、地域の課題解決を推進するためには、JAYCEEとして成長するだけではなく、組織としても成長を遂げる必要があります。

まずは、JAYCEEとしての主体性を育むために、青年会議所の意義、目的、必要性などの本質を学ぶ事業を開催し、リーダーシップ形成への道程を体感することで、青年経済人としての資質向上を促します。そして、共栄を実現する青年経済人としての成長に繋がる組織で在り続けるために、青年会議所とビジネスの関連を理解する事業を開催し、実例を交えることで、積極的に参加を希望する組織へと生まれ変わる契機とします。さらに、青年会議所に対して高い帰属意識を持つために、出向の有意義さを実感する事業を開催し、千葉ブロック協議会のスケールメリットを活かすことで、青年会議所を卒業した後も繋がる広域での一生の仲間を創り上げて頂きます。

仕事が欲しいという動機で青年会議所に入会する会員がいることも事実です。しかし、青年会議所運動を通して周囲から信頼される人材へと成長することなくして、そのことが叶うことはあり得ません。千葉県だけでも25のLOMが存在する中で、多様性に満ちた「学び舎」と呼ばれている青年会議所で縁を大切にし、共栄を強く望む人材や組織へと進化することで、地域に必要とされるリーダーと組織を生み出します。

 

【共栄できる連携推進とSDGsについて】

青年会議所は地域に根差した課題解決を行っています。しかし、地域単体では解決が困難な事案も存在します。その際に、LOMとLOMのみならず、関東地区や日本、世界ともLOMが連携することで運動の波を起こし、不可能を可能にしました。ニューノーマルが叫ばれる今だからこそ、従来に捉われない新たなパートナーシップを模索し、将来訪れる課題に対して怯むことなく果敢に取り組んでいく必要があります。

まずは、LOMの青年会議所運動による効果を最大限に高めるために、LOMと日本の連絡調整機関として機能し、全国規模の事業への参画をLOMに促すことで、日本全体での課題解決に繋げます。そして、千葉県は2022年度に第26回参議院選挙を予定していますが、前回の投票率は全国平均以下となっており、政治参画意識を高めるために、主権者意識を醸成する事業を開催し、各種討論会の開催を支援することで、未来は自らが決めるという当事者意識を育みます。さらに、誰一人取り残さないというSDGsが掲げる目標を実現するために、普段の生活で身近な存在の企業がSDGsを経営に導入し、常にSDGsのゴールと照らし合わせた経済活動を展開していくことで、誰もが希望を持つことができる千葉県の未来を創り上げていきます。

LOM、関東地区、日本、世界、企業、県民、自治体などパートナーシップの対象は無限に広がっています。自らの経験とパートナーの経験を掛け合わせ、新たな価値を生み出すことで、関連する全てが共に栄える持続可能な千葉を創造します。

 

【共栄できるブロック大会について】

ブロック大会には主管益、地域益、参加者益、主催者益の4つの益が求められます。特に開催地の地域益は、青年会議所運動の目的の1つでもある社会開発の観点から必要不可欠です。ブロック大会は地域の魅力を再発見することで、千葉県民としての帰属意識を高める好機です。しかし、地域が単体としての特色を発揮するだけでは限界があります。千葉県が持続可能な地域として繁栄していくためには、アクティブシチズンの集合体としての青年会議所が立ち上がり、自治体、企業、県民、そして様々な団体と手を携えて、今まで以上の千葉県の魅力を構築し発信していく必要があります。

まずは、将来の千葉県のビジョンを千葉県内25LOMとの統一見解とするために、4つの益を達成する共栄可能な千葉ブロック大会を開催し、千葉ブロック協議会の1年間の運動の集大成を力強く発信することで、千葉県内25LOMと千葉ブロック協議会の結びつきを一層強固なものとします。そして、青年会議所運動は青年会議所の益のみで留まることなく、我々が住み暮らす社会の益へと昇華させるために、主管LOMと有機的に連携し、自治体、企業、県民、各種団体とも連携を図ることで、青年会議所の質的価値を向上させます。さらに、千葉県全体の益へと波及させるために、課題解決策をパッケージ化し、各LOMにて活用することで、開催地のみで終始せずに千葉県全体の各地でアクティブシチズンが生まれ千葉県の魅力が一層創出されます。

千葉県が我々の世代のみならず、子供や孫、さらにその先の世代まで未来永劫繁栄するためには、単体から複合体への発想に切り替えることが必要です。個人、家庭、企業、市町村、県などとの有機的な繋がりを生み出すために、千葉県内25LOMと千葉ブロック協議会が共に手を携えていくことで、共に栄える千葉へと繋げます。

 

【共栄できる事務局について】

青年会議所は会議を通して地域の課題解決のために運動を展開していく組織です。効果的に課題解決を推進していくためには、会議の事前準備を徹底的に執り行い、当日の会議運営を円滑に進めていくと共に、会議のみならず各種大会への動員も促し、千葉県が一体となって課題に取り組んでいく体制を構築していく必要があります。

まずは、全ての会議が滞りなく進捗するために、事務局にてアジェンダを準備し、上程依頼告知や会議出席促進を行うことで、規律に守られた青年会議所運動を展開します。そして、災害にも耐え得る千葉県を創造するために、青年経済人の視点からの防災・減災事業を開催し、普段からの経済的な備えを推進することで、千葉県の経済循環を下支えします。さらに、青年会議所運動の質的価値を高めるために、HPやSNSなどのITを活用し、対内対外共に伝わる広報を実施することで、効果的な運動が県内全域に伝播するだけではなく、県内全域での運動という実行動へと変容します。

事務局は青年会議所運動を展開するための重要な基盤です。LOMと千葉ブロック協議会、関東地区や日本との連携による運動を通し、明るい豊かな社会を実現していく過程で必要不可欠な存在です。誰よりも規律を遵守した模範となる事務局として行動することで、効果的な会議運営と参画推進を行い、共に栄える千葉を創造します。

 

むすびに

私が大切にする言葉に、「あなたが生まれたとき、周りの人は笑って、あなたが泣いていたでしょう。だから、あなたが死ぬときは、あなたが笑って、周りの人が泣くような人生を送りなさい。」というネイティブアメリカンの教えがあります。私はこの言葉を、相手の望みを叶えることが大切であると捉えています。なぜならば、相手の望みを叶えることが、相手からの信頼を得る王道だからです。経済活動で言えば、お客様満足を高め続けることで、その企業は永続企業になります。つまり、「まずは相手を満たすことが先」という考え方をいかに習慣とするかが要諦であると考えます。

千葉ブロック協議会の会長職に立候補するに際し、私が考える会長職の成功とは、千葉県内25LOMの理事長が掲げる所信の達成に貢献し、LOMが成長することです。1年間を共にする各地会員会議所理事長をはじめとする会員の皆様や、千葉ブロック協議会に出向をして頂く会員の皆様と共に青年会議所運動を展開する中で、まずは私自身が皆様の立場に立って皆様の望みを叶えることを最優先するだけではなく、悩みや困難も共有し、共に手を携えて乗り越えていくことを固く御誓い申し上げます。青年会議所運動を通して青年会議所が発展するだけではなく、まずは我々自身が人間として一段と成長し、活動する地域社会に含まれる仕事、家庭、人間関係などの身の周りの全てが全会員にとってより一層良くなることを切に願っております。そして、生涯の友と言える絆を共に創り上げ、共に栄える共栄の千葉を創造して参ります。

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