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会長意見書

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公益社団法人日本青年会議所
東北地区 秋田ブロック協議会
2022年度会長意見書
秋田ブロック協議会  会長  貝森  大樹

 

  私たちを取り巻く環境は日に日に変化しており、 恒常化している人口減少・少子高齢化の問題に加え、近年の豪雨災害や震災、台風などの天災により日本全国に甚大な被害を与えています。また、2019年末に発症した新型コロナウィルスは世界中で猛威を振るう中で、三密やソーシャルディスタンスという言葉が生まれ、進歩し続けるICT技術も活用したリモートワークという新しい仕事の在り方を推し進めました。今、私たちが当たり前にしていた日常が大きく一変しています。そして、ハラスメントや組織的な差別的言動による問題が各業界において浮上し、事前対応や事後処理など組織の在り方や自浄能力について論じられる機会も増えてまいりました。この常識と非常識が交錯する状況において、旧態依然のままの個人や組織では意味を成しません。地球環境や気候変動に配慮しながら持続可能な暮らしや社会を営むためのSDGs(持続可能な開発目標)の達成に向けて、国も世界も変化を遂げようとしています。地域を牽引するリーダーたらんとする私たちJCも柔軟で開放的な組織へと変革するとともに、あらゆるカウンターパートと連携し、JAYCEEの根幹でもある「あらゆる機会をとらえて互いに団結し自らの修養に努める」ことを念頭に、自分が自分らしく、あなたがあなたらしく輝き続けることのできる個人、組織、運動を生み出してまいります。

 

【理念共感拡大グランドデザインの推進】
  全国的に会員は減少傾向にあり、若者や女性活躍社会の実現を謳いながらも女性会員が極端に少ない現状や平均在籍年数が4年と短期化している問題も恒常化しています。コロナ禍という現状もあいまって、人が人によって磨かれる青年会議所において学びと継承の期間を確保することが非常に難しくなっており、根本的な原因分析を行うとともに数値目標に加えた質的な環境整備が求められています。まちを良くしていくためには、地域を牽引する気概を持った青年経済人たちがあらゆる成長の機会をとらえ自己を変革し、国や世界が歩もうとしている方向性を見据え、その実現に向けて強く推進していくことが肝要です。「修練」「奉仕」「友情」の三信条を掲げる私たち青年会議所はその機会を生み出す団体です。未来を見据えた中期的な組織計画を打ち出し、事業運動を通じて理念への共感を生み、自己実現の場として活用いただける組織を目指すとともに、この理念に共感したメンバーが入会し、より良い運動を行っていくことで更なる多様な人財が自ら選択し集まる仕組みをつくり、運動が最大化できる組織づくりを推進します。

 

【JC運動を学ぶ全国共通プラットフォームの構築】
  会員の平均在籍年数が約4年と短期化が進む中、青年がどのLOMに入会しても、JCの理念を学び、運
動を起こすことができる人財を育てる共通のプラットフォームをつくり上げる必要があります。共通のプラットフォームとは、誰がどこに入会をしても一定の質が確保された均質な教育を受けることができる仕組みを指します。例えば、JCの理念の理解、まちのビジョンを構想する力、ミッションへのコミットメント、ビジョンを構想する力、柔軟な思考、多くの人を巻き込むコミュニケーション力等が挙げられます。既存のJCプログラムを積極的に活用するとともに、全国に存在する個性的で効果的なプログラムを導入し、運動をつくることができる人財を増やすことに貢献します。

 

【JC独自のまちのビジョンをつくる】
  JC運動は現状の分析と未来への展望を見据えることが重要ですが、コロナ禍によりJC運動のみなら
ず、今後求められる経済活動やまちづくりの見通しが立ちづらいのが現状です。どのまちにも行政が策定する総合戦略や総合計画と呼ばれる政策や予算の骨格となるビジョンがありますが、そのビジョンがまちの持続的な繁栄に貢献するものか検証し、地域の未来がより良いものへと発展するように青年の目線をもって地域の未来像を描き、それぞれのまちが輝くビジョンを策定し、希望溢れる秋田の実現に向けてアクションを起こせるよう推進してまいります。

 

【ブロック大会の開催】
  2022年で52回目を迎える秋田ブロック大会は、由利本荘市においてJCI由利本荘を主管LOM
として開催されます。当初はブロック内の会員交流という趣旨から始まり、秋田ブロック会員大会として開催されていましたが、開催地の市民の皆様や県民の皆様へも広く、秋田ブロック協議会としての運動を発信し、公益的な大会となることを目指し秋田ブロック大会へと名称を変え続けてまいりました。コロナ禍にあっても運動の本質を見失うことなく、ウィズコロナにおいて引き続きニューノーマルが求められる状況下においても、最大限の発信をすべくデジタルツールを活用し、当初からの目的であったブロックの運動発信と会員交流の両輪で主管LOMメンバーをはじめとするブロック内すべてのメンバーの成長と発展につなげます。

 

【脱炭素社会の実現に向けて】
  日本政府は、温室効果ガス排出量を2030年までに46%削減(2013年比)し、2050年には実
質ゼロとすることを目指していますが、多くの都道府県が2050年温室効果ガス排出実質ゼロを宣言している中、秋田県としてはまだ宣言を出していない状況です。この脱炭素に向けた取り組みを加速していくことが求められる中、個人や企業、団体としての取り組み方について考察する機会を設け、国だけでなく世界も注目する脱炭素に向けた取り組みを推進していく必要があります。

 

【青少年の育成】
  秋田県は全国トップクラスの学力が長年維持されているものの、人口減少に歯止めがかからない状況で
す。将来に向け、青少年の学力以外の力も高め、挑戦を促していく必要があります。体力だけでなく、他を尊ぶ心、多くの人に感謝する心、郷土愛などを合わせて育成できる、実践的な教育の機会が必要です。そのために、スポーツを通じ勝利へ向けた過程を重視し、そこから生まれる人格形成こそがスポーツ教育の神髄であります。勝利を目指し、努力をする中で培われる他を慮る心、グッドルーザーの精神を育んでまいります。

 

【終わりに】
  論語に、「義を見てせざるは勇無きなり」という孔子の言葉があります。これは、人としてなすべきことと知りながら実行しないのは勇気がないからであることの意ですが、青年会議所に当てはめて考えるならば、私たちがなすべきことと理解するための根拠に裏打ちされた智慧と、未来の可能性について考え、行うべきことを決断し、行動していくための勇気の重要性を物語っていると言えます。JCに限らず、私たちの人生には常に選択が付きまとい、それぞれに是々非々の判断が必要となります。課題解決に正解はなくとも、歩んでいく道は一つです。私たちの決断には勇気とともに責任が伴いますが、義のために行動したならば悔いることはありません。目の前の機会に貪欲でいよう。そこに芽生える機会があるならば、大切に守り育てよう。そこに生かせる機会があるならば、全力で挑戦しよう。無限の可能性を秘めた未来に挑戦する権利を片手に、次につながる世代のために未来を切り開く責務を背負って、明るい豊かな社会の実現に向けて私たちは一丸となって歩んでまいります。

 

 

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