公益社団法人日本青年会議所
2023 年度 東海地区 三重ブロック協議会
会長基本方針
川口 達也
【はじめに】
あなたが思い描く未来とは。JC 活動をしていると、未来のことについて考えることが多くないでしょうか。地域における現状の問題。問題を解決するための運動。運動をすることにより得られる効果。そして、効果の波及が続くことによる理想の未来の実現。私たちは日頃から理想を実現すべく活動を行っております。すべての活動の先に通じることは、「幸せ」であります。幸せを掴むために、日々の行動を起こし地域のために歩み続けるのです。また、活動をしていく中で日常的に行っていることがあります。
① 社会に希望をもたらす運動
② 社会を変えるために、目の前のことに向き合う積極的な活動
③ 志を同じくする同志との活動
④ 本質を捉えた目的達成のための運動
⑤ 年度ごとの目標を掲げ、全員で取り組み達成を繰り返す運動
以上のことは、普段行っている行動ではありますが、PERMA と呼ばれる、幸せをつかむ 5つの柱に似ているところがあります。私たちが行う指導力開発運動、社会開発運動など地域をより良くするための運動は、すべて幸せにつながる行動であるということを、改めて考え活動していくべきであります。
また、その活動が今後も拡がり続けるために必要なことは、つながり合うことです。人と人のつながり。LOMと LOM のつながり。地域と地域のつながり。すべてにつながりをもった運動は、その人を成長させ周りを巻き込み、運動を波及させるスピードを上げ大きな力を生み出し続けます。つながりを強くしていくことで好循環を生み出し、幸せを量産していくのが JC 運動です。あなたとあなたの周りの幸せのために。
【地域に新たな風を呼び込む地域開発】
私たちは地域というコミュニティに所属しており、各地域には受け継がれてきた伝統や文化、地域特有の物産など、様々なコンテンツがあります。それらのコンテンツは時代と共に歩み、魅力を高め、現在まで愛され続けてきました。地域の魅力を高めることは、地域を活性化させる一助となり、今後も時代の変化とともに地域も発展し続ける必要があります。また、昨今では人口減少や東京一極集中などが問題視され、その問題に対応すべく大量生産、大量消費の市場モデルである量的価値よりも、各地域のコンテンツに焦点を当て、自立した新たな価値を創出していく質的価値が求められる時代になってきました。地域における質的価値を高めていくには、時代と共に今ある価値を時代に順応させ磨いていくことと、新たな価値を発掘することです。その地域でしか知られていないものであっても、他の地域からは価値あるものとして必要とされることもあり、その価値を波及させていくことで地域の魅力として地域が活性化します。新たな価値を創出することで、今あるものがさらに磨かれるきっかけともなり、好循環を生み出します。その循環こそが地域に 住まう人々の幸せへとつながります。まずは、その循環を起こすために地域同士のつながりを強くしていきましょう。すべては幸せで溢れる地域であり続けるために。
【個々の力を伸ばし組織の力を上げる】
地域を取り巻く環境は時代や社会情勢と共に常に変化し、地域に求められることは日々変化をします。変化の波にのまれるのではなく、時代の流れを先読みし、今後起こりうることを想定し、先手を打った行動をしていくこと。また起こってしまった問題や課題を解決するために、先頭を切って行動を起こすことが必要です。そのために私たちは、課題解決をすべく目標を見つけ行動を起こす能動的な人財であるアクティブシチズンとしての資質を高め、新たなアクティブシチズンを育成しているのです。能動的な人財が増えることで、組織の各部において活発な活動が起こり、組織は活性化し、組織の力は上がります。組織の力を波及させ能動的な社会を創り、拡げていくことで問題は解決され、地域は豊かになっていきます。昨今では 2030年までに持続可能な地域を目指す目標(SDGs)に取り組んでおります。SDGsには 17 個の目標、169 のターゲットがあり、少数のアクティブシチズンでは達成させることはできません。より多くの同志を増やし、目標を解決するために、努力をし続ける社会をつくることが必要です。JC はアクティブシチズンを拡げる団体です。アクティブシチズンを増やし、そのネットワークを大きくしていくことが私たち JCのやるべきことです。一人ひとりがアクティブシチズンとしての自覚をもって行動しましょう。その姿は新たな同志を増やし、地域を変えるきっかけとなります。地域で輝く人財となるために。
【社会経済を回し大きな力を生み出す】
JC は指導力開発と社会開発を主な事業目標として運動を行っていますが、社会開発をしていく上で、同時にするべきことがあります。それは自身の会社から社会を動かしていくことです。私たちは地域を牽引する先導者であり、より良い社会へと変えていくための活動をしていますが、JCのバッジを外すと、地域に属するひとつの企業であり、社会経済におけるひとつの歯車としての役割を果たしております。JC での学びを自身の企業で実践し、自社を発展させることで、歯車のスピードを加速させ、自身が関わる周りの企業に対しても良い影響を与え、地域の経済は回ります。JC 会員として行なう自社開発は、普段から学んでいる人財育成と組織運営力向上による開発と経営手法など生産性向上による開発の両輪を回すことで、自社を発展させ豊かな地域へと変わっていきます。また、この活動は大きな魅力をつくり、私たちの運動への賛同者を増やすことにつながります。好循環を生み出し続けましょう。新たな同志の拡大のために。
【むすびに】
JCは 40 歳までの限られた時間のみ活動することができる組織であります。この限られた時間をどう使うかは人それぞれでありますが、JC は必然的に徳を積める場所であり、この期間での経験は何事にも変えることのできない大きな価値となります。40 歳を迎える時に、成績表を渡されるとしたら、どれだけ多くの学びと日々の挑戦、経験を積み重ねることができたのか。どれだけ多くの人や地域に対して身を尽くし、幸せを与えることができたのか。どれだけ多くの同志を作り、夢を語り合えることができたのか。三信条であるこの 3 つであるのではないかと考えます。この 3 つのことは JC 活動にもかかわらず、人生という大きなステージにおいても通じる必要なことであります。JC活動の中で 3 つの点数を稼ぐ方法を学んだ私たちは、今後の自身の人生において大きな起点に変わっていくことに間違いありません。
共に歩みを進めましょう。すべては幸せのために。希望が溢れる三重のために。