自立し合い尊重し合う多様な人々の調和による愛と希望溢れるふくしまの創造

会長所信

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公益社団法人日本青年会議所 東北地区 福島ブロック協議会
2018年度 会長 赤津 慎太郎

私は十代から二十代に、自ら生きた記憶がない。
充足感はまるでなく社会に思うことは少しの反発程度のものだけだった。
三十代でJCに出会い、大切なことはJCが教えてくれた。
大切に思うこと、大切に思うひとをもつことができた今、そのために生きられると確信している。
私は、JCの可能性を心から信じ、前向きな変化を続ける。
同志とともに馴れ合いのない優しさと責め心のない厳しさを持ち合わせて。

はじめに

東日本大震災以降の「ふくしま」は、その経験から復興を共通の価値観とし、各地会員会議所も震災を受けたことで明らかになっていく社会課題に対して能動的に行動をとり続けた。これからも私たちは、復興した「ふくしま」の姿を共有の財産とすることができるまで、自ら立ち上がり続ける覚悟に満ちた仲間とのつながりをもって復興の先の創生に向け、社会に変化をもたらす若き市民の集合体であり続けなくてはならない。
各地で復興状況は違えど世界から見られる「FUKUSHIMA」、日本から見られる「ふくしま」の置かれている立場や言葉の響きは一つとも言える。子どもたちの目に自立した「ふくしま」を映すために、各地会員会議所とブロック協議会が一つとなることのできる政策・事業・運動が必要なのだ。
20年後、30年後に子どもたちから必ず問われるだろう
「大人たちはあの時何をしていたのか」
我々が今、妥協を排し、覚悟をもって地域に対して正しい行動を示す必要がある。
復興を我々の手で掴めないのなら、創生も同じことになるであろう。
ふくしまに対する何となくの愛着から脱却し、強い当事者意識に基づく地域愛で希望溢れるふくしまを創造しよう。

青年会議所の使命

「全人類の光明は、われわれ青年会議所の純粋な正義感と、目的完遂の確固たる実行力にうらづけられて初めてその輝きを見出し得る」この一文から日本青年会議所設立趣意書は始まる。戦後の荒廃の中から祖国再建の使命感を抱いた青年たちが立ち上がり今日の日本を創り上げた。
類を見ない複合災害を受け、立ち上がり続けた福島ブロック協議会の旗のもとに集う我々であれば、自分自身を先達の姿に重ねることは難しいことではないはずである。
何かを揶揄する前に己の襟を正し強い決意で努力を重ね、地域からふくしまを変え、日本を変えよう。同志が調和したとき世界すら変えられる。

青年経済人として

日本経済はデフレ脱却と経済再生に向けた取り組みが進み、企業収益の拡大が賃金上昇や雇用拡大につながり、消費や投資の拡大に結び付く経済の好循環が生まれ始めている。過去5年では、名目GDP493兆円から543兆円と50兆円増。日経平均株価は2万円を超え倍増。有効求人倍率は約1.5倍で43年ぶりの高水準を記録している。県内に目を移しても、大震災からの復旧、復興への取り組みを背景に働き手がいて、仕事もあるのだ。この流れを止めるわけにはいかない。復旧、復興需要の縮小による県内経済の低迷を心配する声があるが、後ろ向きな不安ではこの先何も起こらない。復旧、復興後の姿を見据え、ふくしま全体が生業を進化させる必要がある。自らの理想を立て、前向きな不安を抱き青年経済人として成長しよう。

信じられる未来

ふくしまは「震災復興」と「地方創生」日本の2大プロジェクトの中にありながら「こんな不景気な時代だから」と言う人もいる。日本は、ふくしまは本当に不景気なのだろうか。県内GDPはプラスを重ね、一人当たりの県民所得もプラスを重ねている。景気とは経済活動全般の状況、動向を言うが、景気の気が示す通り景気を左右するのは人々の気持ちなのである。人がどう考え、どう感じ、どう動くのか「気」で経済が動く。市民が不安の中にあるのであれば不安を丁寧に払拭しよう。
我々には2017年度から取り組んでいるインフラ整備署名運動がある。経済成長、経済好循環モデルを市民に発信し啓発するとともに、共感により集まった署名を本会を通し、政府に提出したい。新たなインフラ整備は、ヒト、モノ、シゴトの好循環を生み、前向きな「気」を対流させることができる。

雇用と所得の創出

日本はこの100年でGDPを35倍にしている。人口の増減だけでは計ることのできない成長を遂げてきたのだ。人口減少、超高齢社会、生産年齢人口の減少など逃れられない現実の中で我々はどのように地域を強くしていくのか。その鍵は生産性の向上と新たな価値創造の他にない。人が一生懸命に働くだけでは経済は成長しない。よりスマートに新しいアイディアをもって働くから成長すると信じている。生産性の向上とともに地域に新たな価値を生み出し、雇用と所得を創出しよう。ふくしまでの働き方やふくしまで生きることの幸せ感を発信し、人を呼び込みたい。

子どもたちが次世代を生き抜くための教育

戦後73年の中で、教育のあり方は、経済社会の発展に対応した改革、安定成長下での改革、ゆとり教育からの改革等繰り返されてきた。これからも時代に即した教育改革は繰り返されるだろうが、教育はこれからの急激な社会の変化についていくことはできるのであろうか。人は元来、自らが生きた経路に依存する。自らの経験に正しさを求めるのだ。これからの急激に変化する社会に対して生き抜くことのできる教育のあり方と教育を行う人間の力にズレはないだろうか。子どもたちが次世代を力強く生きるための教育を実現するために、大人が自分を見つめ直そう。大人が変われば、子どもは変わる。
いつの時代も人の成長の根幹をなすのは情緒の安定である。情緒は関係性の中で育まれ、最も小さな社会である家庭環境や家族の役割は大きい。家庭教育の重要性を説いていきたい。
学校教育はどうであろうか。これまでの教育が日本の成長に寄与してきたことは間違いないが、教育現場では成長社会での教育モデルを引きずり、子どもたちの主体性や創造性を殺すような教育も見て取れる。元来、創造的な思考は人間の性質の根源的なものである。超スマート社会を迎えようとする今、一つしかない正解を求める作業はコンピューターに任せてはどうだろうか。人にしか追及できない答えを求める力が必要なのである。デジタル化やICT化する社会の中で、技術革新の連続が起こっている。豊かな創造力で次の時代の展開を読む力やグローバル社会で使える力が求められている。経路依存から抜け出し、次代を直視しよう。教育のあり方が見えてくるはずだ。

日本国憲法に対する市民意識喚起

憲法改正に向けて、いよいよ国民投票を迎えることが現実化している。憲法は日本人の価値観を明文化したものでなければならない。
日本人としての価値観の根底を考え抜き、国民投票を迎えよう。

世界とのつながり

世界では134の国と地域に青年会議所が存在し、同じ志をもって活動する仲間が16万人いる。なかでもアジア太平洋地域は約10万人と最大の会員数を誇る。アジアは青年会議所運動の中心であり世界経済の中でも重要な位置にいる。
2018年は鹿児島の地でJCIアジア太平洋地域会議が開催される。この機会にアジア太平洋地域につながりを求め、外需による地域益を掴むきっかけにしたい。震災後の支援に対する感謝の心とふくしまの魅力を伝えに行く。

災害からの教訓を風化させない

人類を見ない複合災害となった東日本大震災は、多くの生命とものをふくしまから奪いさった。悲しみの中で自分を奮い立たせ、それぞれが心に誓ったことがあったはずだ。その誓いを絶対に忘れてはならない。
人の生命の儚さも知っている。自然災害に直面してしまえば人は太刀打ちできないのだ。我々は、日常における危機管理の啓発と災害発生時における相互支援の円滑化を推進する。

イノベーション人財の育成

イノベーション人財とは、未来を創るアイディアを恐れず出し、周囲を変えることのできる創造性と協調性を持ち合わせる人財と定義する。とある調査によれば、未来を創るアイディアを出すことは大切かの問いに対して、大切と答える人は80%いるのに対し、未来を創るアイディアを出すことに自信はあるかの問いには、自信があるは1%にも満たないそうだ。アカデミー委員会では、JCの原理原則を学んだ上に、未来を創るアイディアを恐れず出す人財を育ててほしい。現状や他人の考えを恐れて行動することはJCの作法にない。未来を正しく見据えて、人々の行動、習慣、価値観を変化させるアイディアを出し、普及しよう。決して、閃きやアイディアに酔うのではなく、調和により社会を変えることのできるイノベーション人財となろう。

ブロック大会

その土地に生きる人々の歴史が地域の明日の文化、伝統を創る。我々は、先達から学び、地域からインスピレーションを育み、各地域で運動を展開している。
2018年度は、公益社団法人会津青年会議所主管のもとブロック大会の開催を予定している。ブロック大会は主管する会員会議所と会員の成長、政策や運動の発信、会員間の交流、そして開催地域の活性化を目的とする。戊辰150年の節目に集まる人々に強烈なインパクトを与え、明日のふくしまの文化、伝統を創る大会にしたい。

結びに

私たちは先達が築き上げ、重ねてきた歴史を大切に学ぶ必要がある。また、各地会員会議所、日本青年会議所の同志による政策・事業・運動も同様である。なぜならそこにJCの精神性と解決するべき課題の本質を追及し続けた汗と涙の結晶があるからである。その結晶から学びあい、自らが行動することで社会を知り、交流し力を高め合おう。
信じあい、影響しあうことで、ふくしまに愛と希望が溢れる。

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