公益社団法人日本青年会議所
中国地区 岡山ブロック協議会
2023年度 会長所信
岡山が輝き夢溢れるまちを創造する
第59代会長
松本 健司
<はじめに>
30年後の故郷岡山が、明るい豊かなまちであって欲しい。自分の家族や大切な人はもちろん、多くの人が楽しく幸せに暮らせる、そんなまちであって欲しい。2020年に突如として、世界中に猛威を振るった新型コロナウイルス感染症の影響により、今までの当たり前が当たり前で無くなりafterコロナ、postコロナと言われる時代を迎えた今、改めてそう感じています。
1949年、戦後の荒廃した日本で若き青年たちが立ち上がり「新日本の再建は私たち青年の仕事である」という高く、熱い志のもと青年会議所は設立されました。その志は全国へと広がり、私たちの住み暮らす岡山でも15の青年会議所が設立され、そして多くの先輩方が58年という永きにわたり岡山ブロック協議会の歴史を紡ぎ、様々な困難な時代も、高い志と圧倒的な行動力で岡山を牽引してこられ、今日の岡山があります。世の中の状況を一変させてしまった感染症の拡大や、気候変動による度重なる自然災害、不安定な世界情勢による物価高など急激な時代の変化の中にある今、私たちは、今日までの岡山を導いてくださった先輩たちの意思をしっかりと引き継ぎ、この困難な時代を高い志をもって乗り越えなくてはなりません。そして、岡山の活力を再燃させ、誰もが住みやすく、多くの人たちが夢を描くことのできる岡山を創造していきましょう。
<ブランディング強化と会員拡大>
私たちの目指す「明るい豊かな社会」の実現は簡単にできることではないと思います。また、急激な時代の変化の中で、その定義自体も変化しているのではないでしょうか。そんな中でも、より良い社会のために今必要なことは何か、今やらなければならないことは何かを見極め、行動に移していくことができるのが青年会議所だと考えます。一人でも多くのメンバーが英知と勇気と情熱をもって様々な課題解決に取り組むことで「明るい豊かな社会」は実現できることだと強く思います。しかし、岡山ブロック協議会内でも多くのLOMが会員減少や会員拡大への課題を抱えています。改めて青年会議所は地域のことを思い、本気で地域課題に取り組み、大変な思いをするからこそ、多くのかけがえのない仲間や人脈が広がり自己成長へとつながることが魅力であり、価値だと思います。会員拡大を行っていくうえでも、更に組織力を高め、このJCのブランド力を今まで以上に強化し、また、しっかりとJCの良さを発信していくことが非常に重要だと考えます。また、ブロック協議会内の15LOMの垣根を超えた会員拡大についての情報共有もしっかりと行い、ブランディング強化と共にブロック協議会のスケールメリットを活かした会員拡大活動を展開し、同じ志をもった同志を一人でも多く増やしましょう。
<会員研修>
私は、比較的長い期間青年会議所に在籍しており、その中で長い時間をかけて様々な役職を経験させていただき、また多くのことを学ばせていただきました。このことはとても大きな財産だと思っています。しかし近年、ブロック協議会内ほぼ全てのLOMにおいて会員の在籍期間の短期化が進み、そんな中で入会から短い期間で理事メンバーとなり事業構築へと携わることになるメンバーも少なくありません。自らの経験からも理事メンバーとなり事業構築へ携わることができるのは非常に学びになり、本人の成長へと大きくつながると思いますが、基礎知識を学び、本質を捉えたうえでないと、時にその経験を活かすことができず、学びや成長につなげることができない場合もあります。岡山ブロック協議会として、いち早くJCの理念や基礎知識を学んでいただく機会を提供することで、各LOMにおいて一人でも多くのメンバーが活躍するきっかけとし、限られた時間の中でも多くのことを学び、自己成長へとつなげることのできるJCという素晴らしい学び舎を目指してまいりましょう。
<夢溢れる人財育成>
新型コロナウイルス感染症の拡大から3年、その影響は私たち大人だけではなく、子供たちを取り巻く環境も一変させてしまいました。今の子供たちは、毎日マスクを着けての学校生活や友達と会話をすることのできない給食時間、学校中の生徒が一堂に会しての運動会や体育祭の開催もままならないなど、私たちが子供の頃には想像もつかない生活を経験しています。また、地域コミュニティーにおいても近所付合いの希薄化など、人と人とのつながりが薄れてきていることも事実です。そんな状況の中、これからの岡山を担っていく子供たちに、私たちは地域のリーダーとしてだけではなく、子育て世代の代表として、またしっかりとした教育を行う責任世代として、人と人とのつながりの中で、子供たちの将来の可能性を大きく広げることができるよう青少年の健全育成に取り組む必要があると考えます。30年後の明るい豊かなまちの実現の為にも、このまちの宝である子供たちが夢をもち、夢を語り、目標や目的をもって成長していくことができるような人財育成に努めてまいりましょう。
<夢溢れるまちの創造>
岡山県は高速道路網や鉄道網などの交通基盤の充実に加え、三大河川をはじめとする豊かな自然環境に恵まれ、また他地域に比べると地震災害発生リスクが低いなど、非常に住み易い地域だと思います。しかしながら解決しないといけない課題も多くあるのも事実です。その一つに三大河川をはじめとする多くの川が注ぐ瀬戸内海の海底ゴミが他の海域と比較しても多い状況にあることなどの、海ゴミや海洋プラスチックゴミ問題を含めた環境問題があげられます。これは、ほんの1例ですが、私たちは今後このような環境問題にも真摯に向き合い、問題の解決に取り組み、岡山が更に住み易いまちになるよう務めていくとともに、多くの岡山の魅力を発信していくことで、一人でも多くの方に岡山に住み続けたい、住んでみたいと思っていただけるような、まちづくりを行っていくことが大切だと考えます。そのような持続可能でより良い社会を目指す意識を地域全体で高めることで、若い世代の県外への流出を防ぎ、またIJUターンの促進にもつなげ、多くの夢をもった人たちが夢を全力で追いかけられるまち岡山を目指してまいりましょう。
<結びに>
青年会議所はとても素晴らしい団体だと思いますが、決して楽ではありませんし、楽しいことばかりでもありません。むしろ、厳しく険しい道のりの方が多いかもしれません。しかし、その道のりを歩むことで確実に自らの成長へとつながり、また非常に多くの素晴らしい出会いにもつながると感じています。ただ、その好機は誰かが優しく与えてくれるものではなく、自らが一歩踏み出し、掴みにいかなければ手にはいりません。多くの方が会社や家族、周りの人たちの理解や協力の中で、青年会議所での運動や活動に取り組まれているとことと思います。そんな周囲の方々のためにも40歳までという限られた時間の中で好機をしっかりと掴み、自らの成長と発展へとつなげましょう。そして、地域を牽引するリーダーとして「明るい豊かな社会」の実現を目指し、本気で岡山の未来を考え、これからを担う子供たちの将来を思い、岡山が輝き、夢溢れるまちの創造に向けて共に邁進してまいりましょう。